Berluti Alessandro :長く愛されるもの

Berluti Alessandro
Fashion

今回は、このメディアを立ち上げるきっかけとなったベルルッティの靴についてお話します。

はじめに

昨今、持続可能性という言葉と共に環境配慮に注目が集まっています。私が、Berluti のAlessandroを後輩に譲った際に感じた、ベルルッティが行っている持続可能性への取り組みの素晴らしさについてお話して行きます。


愛用したベルルッティアレッサンドロ

ベルルッティのアレサンドロは、靴で言うとオックスフォードになり、オックスフォードはフォーマルな靴で通常スーツに合わせるイメージがありますが、ベルルッティのパティーヌと言われる独特の仕上げの色が他にない綺麗なトーンで、スーツだけでなく、ブルージーンズにも合うので、2005年に、青山本店で購入しました。当時、アレサンドロは、スーツで言えば、ベルベストや、タイユアタイで購入したKITONのスーツに合わせたりジーンズは、当時流行っていたアメリカ西海岸系のプレミアデニムと言われるスティッチーズや、ペーパーデニムアンドクロスなんかのジーンズに合わせて履いていました。

形も色も素敵ですが、独特のフォルムで、癖が強そうに見えますが、合わせる服の間口は広くちょとおしゃれをしたいというような時に大活躍します。元々、革靴はちょとやぼったいような形が好きで、今でも所有し、たまにしか着ないスーツの時に合わせる靴はJhon Lobbの外羽のダブルソールで、私が所有する3足のJhon Lobbは全て外羽のダブルソール、所謂ダービーラストのバロス、ダービー、シャンボールになります。

この3足は、2000年頃に購入し、20年以上経った今も所有し、毎日履く機会はなくなりましたが、しっかり手入れして靴箱にしまってあります。Jhon Lobbの靴は大好きなのですが、非常にオーソドックスな紳士靴なので、ジーンズに合わせると言うことはせず、やはり、スーツやクリースの聞いたパンツに合わせて履きます。


後輩に譲り後輩も大事に愛用

カジュアルなスタイルも歳をとるにつれ、楽な格好にどんどんシフトして、ジーンズにはスニーカー、スーツを着る時はJhon Lobbのダービーとなり、ベルルッティのアレッサンドロの出番が減って行きます。購入し、気に入ったものは手入れをしっかりして、仕舞っておくので、ベルルッティのアレッサンドロはクローゼットの中に仕舞われたまま、月日が流れます。

そんな中、後輩が、ファッションに関心が高く、実際にかなりおしゃれなので、会話の中にベルルッティが出て来ます。そこで、履いてなかったベルルッティを譲ろうかという話になると、その後輩は大喜びします。ただ、靴は足の形やサイズがあるので、一度試着してみればと言うことで、試着したら、問題なく履けたのでその後輩に譲る事にします。今回、写真にはないのですが、ダンディソバージュという過去に販売されていたローファーと、このアレッサンドロ、この二足に合わせたベルトも一緒に譲ります。


ベルルッティの素晴らしい対応

後輩にベルルッティを譲ったので、銀座に行った際、ベルルッティ銀座店に行き、後輩に渡す、シューケア用品を購入します。その時担当してくれた店員さんに、15年以上前に、購入したベルルッティの顧客登録を変更したい旨を伝えます。当時登録した、電話番号と名前を伝えると、私の名前で顧客登録が残っていました。

後日、後輩を連れて、後輩の顧客登録をする旨を伝え、その日は、お店を後にしますが、その日も、入店した際ソファーに案内され、要件を伝えると、飲み物を持って来てくれます。

後日、後輩を連れて、再度お店を訪問しますが、私が話をした、15年以上前に購入した靴を譲るので、譲った人の顧客登録をするという話は、しっかり引き継がれていて、その日のうちに後輩の顧客登録を済ませてくれます。同時に靴のケアや、色の塗り直し、ソールの張り替えなどがあった場合の説明を丁寧にしてくれて、せっかくお越しいただいたので、商品を見ていってくださいとの事で、担当が説明しながら、靴を初め、バックなどの皮製品、私が購入した当時は展開していなかったアパレルも見せてくれました。

Berluti Alessandro
Berluti Alessandro

終わりに

今回の一連の流れで、感じたことの中に、20年近く前に購入した靴を欲しいという人間がいること。それを譲ったら感謝して、大事にしっかり履いていること。その商品を作ったお店が、購入から20年近く経っても顧客リストをしっかり残していたこと。

その商品を譲った旨を伝えると、新しいオーナーの顧客リストを作成し、新規に購入した顧客と同様のアフターサービスをし、顧客を大事に扱うこと。

といった一連の流れが、昨今、話題になる持続可能性という言葉に被り、お店が作る素敵な商品が、人が変わっても愛され、大事に使われていき、お店は長く大事に使う事をサポートすることで、廃棄をなくし、ものを大事にしていく事につながっていて、これを当たり前にする、ベルルッティというお店のスタンスに、感銘を受けました。

ベルルッティの靴は素敵ですが、今の自分には少し華やかかなって感じていましたが、スタッフの方が、今の古着のジーンズなんかに合わせるなら、オーダーで、スエードのアンディ(ローファー)も作れるのでいかがですかとスエードのサンプルも見せていただいての提案を受けています。高価な商品ではあるので、おいそれと買うようなものではないのですが、長く大事に履けていくかなと考えると、俄然興味が湧いて来ます。

また、譲った後輩も、あえて黒のアンディもいいなと、感じているので、機会があればオーダーもしてみたいと考えています。今回の一連の出来事で、愛着を持ち長く大事に使っていけるものは素晴らしいと再確認した事がこのメディアを作ってみようと考えるきっかけになっています。


Shop

今回ご対応いただいたベルルッティのお店は、ベルルッティ銀座店になります。

お店の格式は高く、なかなか入り難い雰囲気ですが、入ってスタッフの方とお話すると、礼儀正しくも柔和に商品の説明をしてくれます。冷やかしでなければ、ソファに通され、ミネラルウォーターか、オレンジジュース、炭酸水を出してくれて、ゆっくりと商品を選ぶ事が出来ます。

靴が有名で、パティーヌされた靴は見ているだけでも素敵で、ベルルッティの靴にしか出せない独特の世界観があります。バッグや財布なども素敵で、ミドル以上の男性が持つにふさわしい品格とフランスのブランドらしいちょっと大人のウィットな遊び要素が入った品々はどれも素敵です。また、革靴から始まったブランドなので皮の扱いが上手く、他のブランドより、革製品のクォリティは頭ひとつ出ています。
アパレルも、力を入れていて、靴もスニーカーを展開したり、オーソドックスながら、ひねりが聞いたアイテムが多く、極度にトレンドを追いすぎていないので、お持ちの服に追加しても自然にコーディネイト出来る寛容さも持っています。秋冬に展開される、皮ジャンは、流石皮のエキスパートで、質感や使用する皮のクォリティが抜群で、どの型の革ジャンを選んでも、皮の質感だけで特別感が出ます。

男性向けの商品展開ですので、奥様と一緒にショッピングを楽しむ事は出来ませんが、お店の中はパリに来たような雰囲気なので、休日銀座に来た際は足を運ばれてみたらいかがでしょうか。

ベルルッティ公式サイト

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