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  • Brioni Brunico Midnight Blue (DarkNavy)

    Brioni Brunico Midnight Blue (DarkNavy)

    タイユアタイのKitonのスーツを、久々にクローゼットから出して着てから、しばらく着ていなかったスーツやジャケットを着る機会を持ち始めています。私は、スーツを常用で着なくなり久しいので、スーツをそれほど所有していません。

    元々、スーツは紺無地が好みで、所有しているスーツはほとんど紺無地です。着る機会が少なくなったスーツの中で、一番着用機会が多く、汎用性の高いBrioniの紺無地スーツを紹介します。

    Brioni

    イタリアの高級スーツと言って、第一候補として名前が上がるのが、今回紹介するBrioniではないでしょうか、歴史も長く、顧客には錚々たる面子が揃うイタリアのスーツ専門(現在は紳士服全般を手掛けています)ブランドです。

    ローマに拠点があるBrioniは、イタリアンファッションの中心であるミラノや、独自の仕立て文化を持つ、ナポリやフィレンツェに比べ、オーソドックスで中庸なスタイルのスーツを展開しています。

    服飾のスタイルには、その土地の文化や生活が色濃く反映されます。イタリアの政治の中心地であるローマという場所柄、顧客には、政治関係者も多く、またブリオーニの世界的な名声を求め、イタリアだけでなく、世界各国の政治家や、公職の方がブリオーニのスーツを身につけています。

    Brioniは政治の世界や、財界人、有名俳優などが、顧客に名を連ねているイタリアの名門中の名門です。高級なスーツでありながら、社会性を重視するような著名人も愛用しています。20年以上前、当時、国連総長であるアナン事務総長がブリオーニのスーツを着用している事が、雑誌などで紹介されていました。

    高価なスーツなので、高級ブランドのイメージがありますが、高価な理由が、昨今、良く耳にする、ラグジュアリーという華やかで高級感を全面に出したものというより、格式や権威を重んじている事に価値の本質があるブランドで、ゴージャスな見た目を望むというより、社会性を重視した装いを望む顧客の為に、スーツやジャケットを展開している事が本質にあります。

    私も、現在のBrioniにおいてベーシックな形であるBrunico一着しか持っておらず、Brioniの全貌を把握している訳ではありませんが、ベーシックなBrunicoでも、社会性と、装いの一つの正解となる要素は詰まっています。

    そのことから、Brioniのスーツは、いつどこで、どのような席で、誰とどのような形で過ごすという、スーツを身につける必要がある環境において、隙のない応用範囲の広いスーツになります。

    ファッションという観点で考えると、奇抜さや、面白さの要素は薄く、中庸で、ある種お堅いスーツではありますが、使用されている生地や、全て手作業で作られている作りの良さ、着心地の良さなど、Brioniが提案する一つの答えである、男性の装いに関する哲学は、実際身につける事で、初めてその価値が理解出来ます。

    ピアースブロスナン時代の007でジェームズボンドが着用していたので、007のスーツというイメージがあり、世界を股にかけるスパイであるボンドが映画の中で表現した、グローバルな場において着用する世界基準のスーツでもあります。

    汎用性が高く、どこにでも着ていけて、控えめでありながら上質感も併せ持つ、BrioniのBrunicoのダークネイビーを紹介します。

    Brioni Brunico MidnightBlue
    Brioni Brunico MidnightBlue 上半身

    我々世代で紺無地というと、リクルートスーツやフレッシュマンスーツのイメージがあります。歳をとってから着ると清潔感があり、若返る感覚もあります。社会人一年目の純粋な思いのようなものを思い出します。私のフレッシュマンスーツは、当時祖父に西武デパートで買ってもらった三陽商会が展開するダーバンの2ボタンの紺無地でした。

    Brioni Brunico MidnightBlue
    Brioni Brunico MidnightBlue フォルム

    ラペルはイタリアのクラシックなスーツに比べるとやや細めでありゴージラインは少し高めになっています。フロントボタンが2ボタンとなっていることから、非常にベーシックで、肩や胸まわりもパッドなどで強調せずラインも中庸ですが、この中庸さに手間暇とコストがかかっています。

    Brioni Brunico MidnightBlue
    Brioni Brunico MidnightBlue ブランドロゴ

    シンプルにBrioniのロゴが入っています。通年ものと言われる、極オーソドックスなスーツながら、総裏で、袖にブルーのストライプの生地を合わせるなど、随所にBrioniながらのこだわりがあります。

    ※ 記事が長いので、3ページ構成になっています。続きは以下にてご覧いただけます。

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  • OMEGA Seamaster Ref. 2532.80

    OMEGA Seamaster Ref. 2532.80

    タイユアタイの記事でも軽く触れた、30年近く愛用している1990年代のオメガシーマスターになります。Apple Watchの登場で、普段使いする時計の座を、Apple Watchに譲ってしまいましたが、私がApple Watchを常用する2018までの間、20年以上ほぼ毎日つけていた時計になります。

    Omega Seamaster Professional 300

    正式名称はシーマスタープロフェッショナル300モデルと呼ばれており、耐水圧性能を含めプロダイバーが必要とする機能を搭載した本格的なダイバーウォッチです。本格的なダイバーウォッチながら、カジュアルなスタイルは勿論、スーツやジャケットとも相性が良く、防水性能を含めたタフで堅牢な構造から、利用シーンを選ばない優れた時計です。

    OMEGA Seamaster Ref. 2532.80
    OMEGA Seamaster Ref. 2532.80 バックル

    OMEGA Seamaster Ref. 2532.80

    当ブログで紹介しているアンティーク時計は、年式も古く、防水性能が期待出来ないので、真夏の汗をかくシーズンや雨の日の装着は避けるように使っています。そのことから日常使いには適していません。

    時計に限らず、車や、ギター、カメラ、古着など、工業製品に由来するアンティーク的な物の価値の本質は、作られてから、長い時間を経ていることで、ものが過ごした時間の価値を楽しむ側面を持っています。そのことから、当時の姿をどれだけ残しているか?ということが物が持つ価値の評価の基準となります。これは金銭的な価値というより、文化の継承という考えから来ています。(金銭的な価値もありますが、昨今そのことばかりなのは残念です。)

    時計の価値もオリジナルパーツを残していることが価値の評価を左右します。日常使いでの消耗や時計が持つ性能維持を考えると、パーツを交換がベストながら、当時のパーツが入手困難なことから、現行パーツで代用することで対応することができます。

    ただ、この整備はアンティーク的な価値を落とすことにつながりますので敬遠されがちです。(有名なところでは、ロレックスの正規オーバーホールで行う文字盤の交換や、アンティークパテックの針交換など)

    今回紹介する、オメガシーマスタープロフェッショナルダイバー300M(長いので以降オメガシーマスターとします。)は新品で購入し、定期的に正規のメンテナンスをしているので、防水面などの性能的な問題はなく、風防もサファイアガラスと現代的な素材なので、多少の擦れなどは気にせず使えます。

    アンティーク的な価値の観点からパーツ交換を躊躇するといった事を考える必要もなく、オメガが推奨する、適切なメンテナンス行うことで性能を維持することができるので、防水性能などを気にせず、日常使いが出来ます。

    Ref. 2532.80は1993年から2000年くらいまで販売されていたモデルとなります。特徴として、ヘリウムエスケープバルブや300m防水(30気圧防水)、ダイビングベゼルなどの本格的なダイバーウォッチの機能を搭載したモデルで、派生モデルとして、ピアースブロスナン時代の007で使用されたボンドモデルや、世界記録を持つプロダイバーであるジャックマイヨールの名を冠したジャックマイヨールモデルなどがありました。

    41mm径とダイバーウォッチらしい大きさながら、ステンレスのベゼルとマットなネイビーの文字盤のおかげで、カジュアルな着こなしだけでなく、フォーマルな装いにも合わせられます。

    兄弟機のRef.2531.80はピアースブロスナン時代のジェームスボンドが着用していた事が有名なモデルです。ボンドモデルのRef.2531.80はベゼルがネイビーでしたが、当時の私は、スーツなどでも違和感なく使えるよう、ベゼルに色が入らないRef. 2532.80モデルを選択しました。

    • Ref.2531.80 ベゼルがネイビー > シーマスタープロフェッショナル300ボンドモデル
    • Ref.2532.80 ベゼルがステンレス無垢 > 一般のシーマスタープロフェッショナル300(今回紹介しているモデル)

    ボンドモデルはベゼルに色があることで、スポーティーさと本格的なダイバーウォッチらしさがあり、映画の中で世界を股に活躍するスパイであるボンドが着けることで、本格的ダイバーウォッチの機能性とフォーマルなシーンでも映える普遍性が表現されていました。

    ボンドのような映画の中のヒーローではない一般人である私には、色のないステンレスベゼルのモデルの方が着け易かった事が選択の理由になります。ケースやブレスレット、キャリパーやヘリウムエスケープバルブなどの機能は共通で、ボンドモデルとの違いはベゼルの色のみになります。

    はじめに

    タイユアタイのスーツを紹介した記事で、20年前にしていたスーツスタイルと当時着けていたアイテムを記事にしようとした事がきっかけで、久しぶりに当時愛用していたシーマスター着けてみました。身につけてみるとやはり素晴らしい時計(日常性と万能性、あまり華美に見えない控えめさなど)であり、今回記事にしています。

    当ブログで、いくつかの機械式時計を紹介していますが、日常使いは圧倒的にApple Watchが多く、その理由は、防水性能を含めた扱い易さと身体の状態をデータとして見れる事が大きいです。ただ、ランニングなどは、もう少し正確なデータが取れるのでGarminを使用しています。(特にVo2Maxや最大心拍数など)

    オメガのシーマスターは当時、通常使用だけでなく、ランニングにも装着しています。ランニングのような運動中に使用しても大丈夫なタフさと万能性が持つ魅力を、今回久々に着用し再確認しています。

    初めての機械式時計

    家内とともに、初めて購入したオメガの時計が、今回紹介するシーマスタープロフェッショナル300になります。特に目的があって購入したわけではなく、家内がファッション雑誌か何かで見かけた記事で興味を持った事から購入しています。

    購入時期が、シーマスターのモデルチェンジ期に差し掛かっており、私は旧モデルである、インデックスがドットのタイプを選び、家内は、当時の新モデルであるバーインデックスのボーイズサイズRef. 2253.80を選択します。

    シーマスターRef. 2253.80とRef. 2532.80
    シーマスターRef. 2253.80とRef. 2532.80

    家内のシーマスターRef. 2253.80と私のシーマスターRef. 2532.80、この時代のダイバーズウォッチは、機能優先でマーカーや針の視認性を優先で作られている事が良くわかります。

    初めて購入した機械式の時計で、リューズを巻くと針が動いたり、リューズを引くと、日付が合わせられ、もう一段引くと時刻が合わせられるといった、電池を使わないで時計の針が動くのが面白く、早速毎日腕にする習慣が出来上がります。

    いつも手元にある事が当たり前の時計であったので、特別感のようなものはなかったのですが、信頼している道具という感覚が強く、定期的にオーバーホールに出していたので、購入から30年近く経つ今まで、一度も故障や不具合のない時計になります。

    初めて家内と購入した時計なので愛着があり、30年近く経った今もなお現役で使っている時計になります。

    堅牢さ

    タイユアタイのKitonの記事で軽く触れていますが、私は2010年頃から、軽いウォーキングを含めたランニングをする習慣を続けています。2010年頃は、スマートウォッチは無く、ランニングウォッチはスイスのスントが展開していたくらいでした。そのような時代だったので、毎日のランニングもシーマスターを着けたまま行きます。

    夏場などは相当量の汗をかきますので、日常防水(30m:3気圧)の時計では防水性能に心配がありますが、本格的なダイバーウォッチ(300m防水: 30気圧)なので、防水的な不安はありません。ランニング後に、汗をかいているので水道で普通に水洗いをしています。ただ、ランニングは腕を結構振るので、振動に懸念があります。

    ランニングを始めた当初は、時計に対する、振動のことはあまり考えていませんでしたが、1年くらい続けたタイミングで、振動のことが気になり、5年くらいオーバーホールもしていなかったので、銀座にある、ニコラスGハイエックセンターのオメガにオーバーホールをお願いします。

    オーバーホールの際に、ランニングで使用している事も伝え、不具合があるようなら、部品交換などを含めて教えて欲しいとお願いします。オーバーホールが完了し、受け取る際に、確認したところ、オメガの時計技師から全く問題がないと伝えられ、私のランニングレベルでは、振動も防水も全く問題ないことがわかります。

    ダイバーウォッチなのでダイビングにも使っています。お世話になった方の奥様がオアフに居住していたので、遊びにいった際、ダイビングに連れて行ってもらいます。有名なダイバーさんと上級者である奥様に連れられて、水深40m程度まで潜った覚えがあります。水中でもルミノバの夜光塗料により視認性も良かったです。

    ランニングやダイビングにも普通に使用し、全く問題のない堅牢性を持っています。

    汎用性

    今回、久々に取り出し、スーツと合わせた写真をとっています。ステンレスのスポーツウォッチであり、300mのダイビングまで対応出来る本格的なダイバーウォッチですが、スーツに合わせても違和感がありません。スポーツウォッチなので、デニムなどのカジュアルなスタイルでの相性は当然ながら、スーツスタイルでも全く問題がないので、着用機会を限定しない汎用性の高さがあります。

    ベゼルに色が入っていないことと、マットなネイビーの文字盤が、スーツスタイルのフォーマルな装いにおいても目立たない事があります。やはり一番大きのは、ピアースブロスナン扮するジェームズボンドが、ベゼルがネイビーの兄弟モデルを着用しており、ブリオーニのスーツと合わせているスタイルは非常にカッコよかったことから、当時スーツスタイルでボンドモデルを着用されていた方も良く見かけています。

    販売中止から25年以上経ったモデルですが、特筆すべきは、ブレスレットが頑丈で、緩みがほとんどなく、腕に対するフィット感が抜群です。ブレスレットの世代が新しく、サファイアガラスを使用しているので時計の重さはあるのですが、手に巻いた時に、フィット感が良く、腕上で時計が必要以上に動かないことから、装着感は優れています。

    控えめ

    現在発売されているスポーツウォッチは、デザインの派手さと、ケースやブレスレットのエッジが立っており、非常にシャープな印象があります。この時代のスポーツウォッチは現代のものほどエッジが立っていないので、主張がそれほど強くない事も私の好みであります。

    オメガのシーマスターは、現行の高級時計のようなアイコニックなイメージが無く、装着したイメージも控えめな事も魅力的です。私のシーマスターは、発売時期が1990年代という、アンティークでもなく、最新でもない年式であり、マーケットで過大な評価になっていない事から、中古市場の価格も高騰していません。

    そのことから、世間一般での話題にならず、手に着けていても、悪目立ちせず、身につけている時計が控えめであることも魅力です。

    私は、いろいろなものを愛用し愛着を持っていますが、ものに対する執着のようなものは皆無で、私が利用しなくなったもので、知人に欲しい方がいれば、譲ってしまいます。

    過去に、所有し、譲ってしまった時計もありますが、オメガのシーマスターが手元に残っているのは、家内とともに初めて購入した機械式時計で、長年、普通に使い続けた事が、愛着を超えて当たり前になっている事が大きいです。

    着用例

    時計の紹介なので手元のアップの写真になります。サックスブルーのシャツはタイユアタイのシャツですが、白シャツと紺無地のスーツはブリオーニのスーツを合わせています。この組み合わせは、まさに、ピアースブロスナン時代のジェームズボンドの装いになっています。

    1.タイユアタイのシャツの袖口

    シーマスターRef. 2532.80とタイユアタイのシャツ
    シーマスターRef. 2532.80とタイユアタイのシャツ

    41mmの外径は当時大きく感じましたが、ドレスウォッチが40mmを超える現代だと違和感がありません。

    2.ブリオーニのスーツの袖口

    シーマスターRef. 2532.80 とブリオーニのスーツ

    本格的なダイバーウォッチながら、フォーマルな紺無地のスーツと白シャツにつけても違和感がありません。ベゼルに色が入らない事と、文字盤がマットなネイビーなので紺無地のスーツに限らず、様々なスーツに着けても違和感がない万能な時計です。

    3.1990年代のジェームズボンド

    シーマスターRef. 2532.80 とブリオーニのスーツ、90年代のジェームズボンドのスタイル

    スーツに合わせても違和感がないのは、ピアースブロスナンのボンドのイメージが大きいのですが、デザインを含めたバランスの良さが様々な装いに対応出来る、普遍性を持っています。

    ディテール

    1. オメガシーマスタープロダイバー300 Ref.2532.80
    2. スイス クロノメーター認定
    3. ケース ステンレス
    4. ブレスレット ステンレス
    5. ねじ込み式リューズ
    6. 風防 サファイアガラス風防
    7. 防水 30気圧(300m/1000ft)
    8. キャリパー Cal.1120

    好きな点

    • シンプルなデート表示付きの3針の自動巻きは使い勝手が良好
    • ベゼルに色がなく、マットなネイビーのダイヤルの控えめなデザインにより使用シーンを選ばない汎用性
    • 本物のダイバーウオッチの持つ機能美
    • 視認性を意識して作られた文字盤の見やすさ
    • リューズが大きいので巻き上げのしやすさ
    • 41mm径の大径ながら使い勝手の良いサイズ
    • 30年前のモデルなので、注目度が低く、使用時に控えめに感じること
    • アンティーク的な価値とは無縁なので、性能維持のためメーカーによるパーツ交換を躊躇なく行える事
    • 購入してから30年適切なメンテナンスをしながら使い続けて来た事

    気になる点

    • これはシーマスターに限った話ではありませんが、正規のオーバーホールをするとそれなりの金額になってしまう事
    • 以上の問題を考えても普段使いのしやすさがあまり気にならない事

    おわりに

    初めて家内とともに購入した時計が、手元を離れず、30年後においても現役で動き続けていることは、今回の記事を書かなければ特別意識していませんでした。それくらい身体に馴染んだ時計であり、Apple Watchがメインの現在においても手元に置き、たまに手に着けて時間を刻んでいこうと考えています。

    今の時代と逆行するような考えでありますが、良いものを買って長く使うということが、日々の生活を豊かにし、また装いの社会性(適度な控えめさ)を作ってくれる事が今回記事にしてわかりました。

    元々、オメガは高級な時計ではなく高性能な時計を多数リリースしてきたメーカーで、スイスやドイツの精密機器のメーカーのイメージを守り続けています。話題性や派手さは、他の時計ブランドに比べ低いのですがそのことが私にとって非常に魅力的に写っています。

    ステンレスの防水性能が高い時計は、日常性が高く、長い期間使用することが出来ます。今回30年前のシーマスターを久々に使用したら、新しいシーマスターにも興味が湧いています。

    Shop

    購入時期が古く同一商品の購入は出来ないのでショップ紹介はありません。現在販売されているシーマスターも素晴らしい時計なのでオメガの公式Webサイトをご覧ください。

    OMEGA公式Webサイト

  • John Lobb Darby

    John Lobb Darby

    伝統的な英国靴のスタンダードなデザインを継承している、John Lobb Darbyを紹介します。名前の通り、英国靴でダービーというと今回紹介するJohn Lobb Darbyの形を想像する方が多いのではないでしょうか。フルブローグ、外羽根、ダブルソールと言われるオーソドックスなダービーのデザインで作られている英国靴です。

    見た目は無骨ながら、ジョンロブの高い技術と英国的な靴作りの哲学、エルメス資本により世界最高峰のカーフを使い作られているので、普遍的で洗練されたデザインながら、堅牢で一生履ける優れた靴になります。

    前回紹介した、タイユアタイのKitonのスーツを記事にするきっかけが、今回紹介する、John Lobb Darbyの記事用の着用例の写真を撮影する為に、靴に合わせるスーツとして長い間着ていなかったタイユアタイのKitonのスーツを、クローゼットから出して着た事がきっかけになっています。

    今回紹介するDarbyもスーツを着なくなってから、長い間クローゼットにしまっていた靴になります。同じく、長い間クローゼットにしまっていた、Barrosをカジュアルな形で再び履くようになり、スーツ用に履いていたDarbyやChanbordも再び履きたくなり、組み合わせが楽しめる、スーツやジャケットを普段の装いでも着ようと考えています。

    John Lobbのダービーの記事を書くために合わせたはずの、久々に着たタイユアタイのスーツに対する、当時の思い出や考えなどを思い返すと面白く、年月を経た事で気がついた事が多数あり、記事の公開順序が逆になっていますが、記事を読まれる方にはスーツ > 靴の方がわかりやすいので、記事の公開順序を変えています。

    復活を望む名品

    John Lobbの靴は非常に素晴らしい靴で、価格は高価ながら、手入れをしながら大事に使えば一生使える靴です。長く使うことで、価値の本質がわかり、英国を含めたヨーロッパ的な文化を体験出来る真の名品です。

    ジョンロブに限らず、本格的な英国靴には私がジョンロブの靴に感じる、物を大事に長く使うという、英国的な文化側面をわかりやすい形で体験できます。英国靴に興味がありましたら参考にしていただければ幸いです。

    私が所有するJohn Lobbの靴は、古いJohn Lobbのベーシックなラインである、ダービーと言われる、外羽でダブルソールといった英国の田舎でのライフスタイル(カントリージェントルマン)にルーツを持つ靴になります。

    無骨で実用性を考え作られた靴をルーツに持ち、男性的な要素の強い、非常に魅力的な靴でしたが、ジョンロブの昔ながらのダービーは残念ながら、廃盤となっており、現在購入することは出来ません。

    [ Barrosの記事 ]

    John Lobb Darby
    John Lobb Darby フォルム

    英国靴の定番である、ダービーと言われるフルブローグの外羽式の靴になります。

    John Lobb Darby
    John Lobb Darby 横から

    25年履いた靴なので、履き皺はそれなりにありますが、上質なカーフで堅牢に作られているのでそれほど傷んで見えません。

    John Lobb Darby ラウンドトゥ
    John Lobb Darby ラウンドトゥ

    1990年代に主流であった、程よくシャープなラウンドトゥになっています。

    John Lobb Darby 当時の靴箱
    John Lobb Darby 当時の靴箱

    90年代から2000年代途中まで使われていた靴箱になります。靴名、サイズ、ラスト、色、革質が手書きのマジックで書かれているのは、ビスポーク専門の靴工房であり大量生産ではないロンドンのジョンロブの雰囲気が残りどこか手作り感があります。

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  • Tie Your Tie Kiton

    Tie Your Tie Kiton

    スーツを常時着用しなくなり久しいのですが、心境の変化から、スーツ同様に履いていなかったJohn LobbのBarrosを再び履き始めています。そのような心境の変化から、スーツに合わせて履いていた黒のダービーシューズを履きたくなり、スーツをまた着ようと考えています。着用機会としては、若い時に着ていた仕事用のスーツというより、日常で着ることを考えています。

    クローゼットで眠っていたスーツを取り出し久々に着てみると、当時の印象と異なった感触があります。私の感性も当時と変わっているので当たり前ですが、当時気がつかなかった新たな発見があります。

    今回は、20年前にTie Your Tieで購入したKitonのスーツを紹介します。

    Tie Your Tie

    イタリアのクラシックなスーツやジャケットスタイルが好きな方であれば、知らない人がいないフィレンツェの名店です。イタリア一の洒落者と言われ、ウエルドレッサーとしても有名な、フランコミヌッチ氏がオーナーのお店です。

    Kitonやアットリーニを始め、イタリアのクラシックスタイルが好きなら聞いたことがないくらい上質なスーツやジャケット、リガッティのシャツやロータのパンツ、マリーニやイルミーチョの靴、ネクタイや小物などをミヌッチ氏の優れた審美眼でセレクトし独自のアレンジを加え販売していました。

    有名なのは、フィレンツェのサルトであるセミナーラのビスポークや、靴ではローマのマリーニのビスポーク、後に世界的に有名になる深谷秀隆氏のイルミーチョのビスポークなどがあります。Kitonやアットリーニなど既成服もタイユアタイ独自の世界観で別注しています。

    オリジナルネクタイのセッテピエゲ(芯地無し7枚織ネクタイ)は有名で、他にもタイユアタイが、イタリアのクラシックなスタイルに留まらず、後のアパレルに与えた影響力は計り知れないのですが、世間のトレンドなどには左右されない、本質的な男性の装いを提案した、世界にも類を見ない、本当の洒落者が集うようなお店でした。

    扱う商品の世界観が凄く、ミヌッチ氏の美意識が徹底され、価格度外視の高価な商品展開でしたが、世界中にファンを持ち、有名なところではサッカー選手の三浦知良氏も愛用していました。

    日本には東京と大阪にお店があり、一時は高感度なファッションメディアや高級男性ライフスタイル誌にも良く取り上げられていましたので名前を耳にした事があるのではないでしょうか。

    現在、オーナーであるフランコミヌッチ氏が永眠してしまった為、お店はなくなりましたが、名前を冠したネクタイの展開は今でも続いています。

    Ciro Paone – Kiton創業者

    私が愛用するタイユアタイのスーツは、タイユアタイがナポリのKitonに別注をかけたスーツになります。ちょっと燻んだダークネイビーの秋冬用の厚手のウール生地で、うっすらとグレンチェックの模様になっています。

    襟はハイゴージライン、袖はマニカカミーチャ、フロントダーツ、サイドベンツ、トラウザーズは、股上が深く、ツープリーツの少し太めのテーパード、といったナポリのKitonのスタイルを、程よい身幅や、リラックスした肩周りなどのバランスを取り、生地選びも含め、ナポリと異なるフィレンツェのセンスをミックスしてまとめた仕様になっています。

    タイユアタイ別注はタグがKitonではなくCiroPaoneとなっています。

    A classic Italian tailored suit

    参考までにイタリアのスーツスタイルは、地域により特徴があります。簡単にまとめると、都会的なローマのブリオーニ、ミラノはモード的な、アルマーニやトムフォード、ナポリは、クラシックなスタイルで、Kitonやアットリーニなど、フィレンツェは少しリラックスしたスタイルのリベラーノリベラーノなどが日本で良く知られています。

    アルマーニやトムフォードはブランドとしても有名でイメージしやすいのですが、整理すると、ブリオーニやKiton、アットリーニはサルト(仕立て屋さん)が大きくなり、自社製造の工場を持つメーカーであります。ナポリのアントニオパニコや、フィレンツェのリベラーノリベラーノが、個人経営で仕立てを専門で行う仕立て屋さんでサルトと言われています。

    ナポリやフィレンツェのスタイルに深くハマると、サルト(個人経営の仕立て屋さん)に辿り着きます。日本でも一時、扱いがあったアントニオパニコや、ピロッツィ、チャルディ、ソリートなどのナポリのサルトや、フィレンツェのリベラーノリベラーノは、サルトになり基本はビスポークのみの完全フルオーダーが基本になります。

    サルトには、それぞれ得意なスタイルがあり、そのスタイルが自身に合うと、既成服では表現できない装いを構築できます。ただ金額面や納期の問題、生地選びなどにある程度の経験がないとなかなか思ったものにならない事や、装いをトータルで考え、着用するイメージが出来上がっていないと難しいと思います。

    Classic.

    イタリアのスーツやジャケットを総じてクラシコイタリアと評する事があります。このクラシックという言葉は的をえていて、スーツやテーラードジャケットは元々制服から発展した男性の装いで、暗黙のルールや、変えられないディテールが含まれています。決まりやルールが固定され、その中で自己表現をするのは、作曲家が書いた譜面(譜面は作曲家の意図が残されています。)を基本に解釈や理解度を表現する音楽のクラシックと共通点があります。

    Tie Your Tie Kiton ジャケットスタイル
    Tie Your Tie Kiton ジャケットスタイル

    Kitonは、同ナポリのアットリーニやパニコなどの英国流の構築的なスーツを得意とするテーラーに比べて、肩を少し寝かせ、身幅が広く、中庸なシルエットになっています。タイユアタイの別注はその特徴を活かしフィレンツェ流のゆったりしたスタイルで構築されています。

    Tie Your Tie Kiton 茶のタイとの組み合わせ
    Tie Your Tie Kiton 茶のタイとの組み合わせ

    茶系や紫系などの、トーンを抑えつつも、色の組み合わせを楽しむネクタイを合わせるのが、タイユアタイのスタイルの特徴でした。風でネクタイが捲れてしまい返ってしまっていますが、これはタイを上手く結んでいない私のミスです。

    Tie Your Tie Ciro Paone
    Tie Your Tie Ciro Paone

    Kitonの表示ではなく、チロパオーネと書かれていますが、Kitonの創業者であるチロパオーネ氏の名前であり、タイユアタイが別注したKitonのスーツやジャケットはチロパオーネ名になっています。この辺りの経緯や人間関係も非常に面白いのがイタリアのクラシックスタイルの特徴でもあります。

    Tie Your Tie Kiton マニカカミーチャ
    Tie Your Tie Kiton マニカカミーチャ

    マニカカミーチャと言われる、袖付の特徴でもある、ハンガーにかけた時に皺が出ています。生地の柄がうっすらとグレンチェックになっています。

    Tie Your Tie オックスフォードシャツ
    Tie Your Tie オリジナルオックスフォードシャツ

    シャツは、タイユアタイのオリジナルシャツを合わせて、数枚購入しています。オックスフォード地のシャツですが、非常に柔らかく着心地も良いのが特徴です。私はシャツの襟裏についているプラスチック製のガードはしないので、購入時に外してしまいます。良いシャツは、襟先が綺麗にロールして浮きませんが、タイユアタイのシャツも襟のロールが非常に綺麗に出ます。

    Tie Your Tie セッテピエゲのタイ
    Tie Your Tie セッテピエゲのタイ

    ネクタイの色がらは茶色の変則のドットになっています。タイの作りは、芯地がない7つ織のセッテピエゲになっています。ナポリのマリネッラもセッテピエゲのタイを展開していますが、タイユアタイのセッテピエゲの方が生地が薄く、目を詰めすぎていない為、力の抜けた感があります。私はフォーマルならマリネッラ、遊びの要素を入れるならタイユアタイを選択します。

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  • A-2 Deck Jacket

    A-2 Deck Jacket

    私はミリタリーアイテムが好きで、フィールドジャケットを愛用しています。過去に紹介したフィールドジャケットは、一枚仕立て(M43,M47,ブルネロクチネリ)ないし、薄いライナーが着いたもの(M65)となっています。

    フィールドジャケットの構造上、真冬にメインのアウターとして使用するのは、防寒的に難しく、もう少し暖かいミリタリー系のアウターとして着用するのが今回紹介するA-2 Deck Jacketになります。

    A-2 Deck Jacketは、米海軍が洋上の甲板作業の防寒着として採用したもので、防寒用のアクリルボアをライニングに使用しています。そのため、真冬の着用でも風を通さず、アクリルボアのおかげで保温性が高く暖かいので、冬季に着用する機会が多いアウターになります。

    米海軍が1940年代に甲板作業用に開発したN1デッキジャケットを1960年代に改良し採用されたのが、今回紹介するA2デッキジャケットになります。N-1デッキジャケットとA-2デッキジャケットの大きな違いは、1940年代の時代背景から、ナイロンやポリエステル素材の開発途上の為、N-1デッキジャケットは、コットン素材とラインニングにアルパカを使用した天然素材で作られています。

    A-2デッキジャケットが開発された1960年代は、素材面の進化により、ナイロンやポリエステル素材が普及し始めます。初期ロットはコットン素材はそのまま使用し、ライニングをアルパカからアクリルボアに変更しています。その後の改良で、コットン素材を、よりメンテナンス性と耐久性を持たせた、コットンポリエステルの混紡素材に変更しています。

    1970s A-2 Deck Jacket

    私が愛用するA-2 デッキジャケットは、1978年製になり、コットンポリエステル素材と、ライニングがアクリルボア、ファスナーが、真鍮製になります。

    M65などと同様、本物の軍服であり、機能性が高く、無駄を配したストイックなフォルムは、非常に男性的で、デニムにラフに羽織るでけでも雰囲気が出来上がる非常に便利なアウターです。

    フィールドジャケットとの違いは、ライナーのボアの厚みから、着用感がタイトでシルエットが膨らみやすく、フィールドジャケットに比べ、厚みのないインナーを選んだ方が着心地も良くシルエットが崩れません。

    A2 Deck Jacket
    A-2 Deck Jacket

    海軍が甲板作業用に採用したので、目的が軍用の作業着であり、ポケットの形状やエポレット無しなどフィールドジャケットとディテールが異なります。

    A2 Deck Jacket インナーボア
    A-2 Deck Jacket インナーボア

    インナーのボアがしっかりしており、厚めのコットンポリエステル素材が風を通さないので、冬でも暖かいです。

    はじめに

    A-2 Deck Jacket

    A-2デッキジャケットは、1960年代初頭から1990年代まで米軍にて正規採用されたデッキジャケットです。

    特徴は、フィールドジャケットのエポレットやフラップポケットなど戦地で両手をなるべく使いやすくする機能が簡略化されており、採用目的であった、海軍の甲板作業に必要十分な機能で作られています。

    洋上での作業が目的なので、フィールドジャケットより、着用機会の気温が低くなる事を考慮し、ライニングにアクリルボアを張ることで保温性が高くなっています。

    M65が、戦地での着用を目的としており、環境変化への対応で着用と脱着をあまりしない前提で作られていることと対照的に、甲板作業なので、作業中は着用し、船内に戻り暖かかったら脱着するという前提から、甲板作業の寒さを凌ぐことを前提に、ライニングにアクリルボアを採用しています。

    フィールドジャケットと比べ、元が作業用防寒着なので、インナーが厚くなり、少し着膨れしやすい特徴と、フィールドジャケットにある機能的なポケットなどを配したシンプルなディテールになっています。

    M65の記事で書きましたが、M65が割とゆったりしており、厚手のインナーを着込んでもシルエットが崩れにくいのですが、A2 デッキジャケットは、インナーのボアがあり、厚手のインナーを着込むと、動きにくく、厚手のフォルムから、着用時のシルエットが着膨れしやすくなってしまいます。

    M65に比べ、後のファッション業界によるフォロワーの数はそれほど多くないのですが、復刻版を展開しているブランドもあります。ただ原点であるN-1がアイコン化され、復刻アイテムが展開されている事に比べ、N-1の進化と大量生産を目的として作られたA2の復刻アイテムはそれほど見かけません。

    A-2 デッキジャケットは、本物の軍服なので、ハードなイメージがあります。防寒を目的とした作業着なので薄めのインナーでも暖かく、寒くなる冬場に重宝するアウターです。厚くしっかりした作りにより、どのようなインナーを組み合わせてもA2 デッキジャケットの癖が出ますので、その癖を活かして着るのがおすすめです。

    DecK Jacket.

    私は、フィールドジャケットの機能美が好きで、デッキジャケットをあまり着用する機会はなかったのですが、真冬になるとフィールドジャケットでは寒いので、代わりに着ることが出来るミリタリーアイテムとしてA-2デッキジャケットを選んでいます。

    M65の記事でも書きましたが、M65はアームホールが太いので、インナーに厚手のニットを着込む事が出来る為、寒さを凌ぐ事が出来ます。M65より暖かいアウターを着たいと感じた日にA-2デッキジャケットを選ぶ形で楽しんでいます。

    アウター選択というより、気温でインナーをもう少し薄手にしたいような日にA-2デッキジャケットを着る機会が多いです。

    [ M65の記事 ]

    N1を含めたデッキジャケットの特徴に、インナーのライニングによる厚みと、作業着として採用されているので非常にシンプルなフォルムがあります。M65の機能美でもあるフラップポケットやエポレットなどの付属パーツがない分、見た目の癖がなく、M65に比べミリタリーウエアを着用している感が薄い事も特徴です。

    インナーのライニングに厚みがある為、着用時に皺が出来にくく、のっぺりとした見た目と、少しふっくらとしたシルエットにより好みが別れるアイテムでもあります。

    Middle70s.Model

    今回紹介するA-2デッキジャケットは、1978年製のモデルになります。A-2デッキジャケットのフォルムは、M65のように年代による違いはあまりなく、初期の素材が、コットンツイルから、コットンポリエステル混紡になったくらいで、基本的なフォルムは継続されています。

    A-2デッキジャケットは、インナーの首元にタグがついており、タグの内容を確認すると、米軍が支給した年代や、サイズなどを知る事が出来ます。下のタグの画像に記載されているDLA-100-78-C-9882がコントラクター情報(納入情報)で100-78の78が製造年を表しています。

    A-2デッキジャケット78年モデルの特徴として

    • シンプルな襟
    • 3ポケット
    • ジッパーとボタンでの開閉
    • ブラスジッパー
    • アクリルボアのライナー
    • 防寒用袖口リブ
    • 裾のサイドアジャスター
    • 背中のステンシルプリント(表記からUSN:米海軍支給)

    以上の特徴があります。

    A2 Deck Jacket タグ
    A-2 Deck Jacket タグ

    タグには、洗濯に関する注意、サイズ、管理番号、コントラクター番号、コントラクター名が表記されています。DLA-100-78の78が製造年になります。

    A2 Deck Jacket 袖のリブ
    A-2 Deck Jacket 袖のリブ

    防寒を目的としているので袖にリブがついています。

    A2 Deck Jacket 真鍮製ジッパー
    A-2 Deck Jacket 真鍮製ジッパー

    ファスナーは真鍮製でTalonのものが採用されています。

    A2 Deck Jacket サイドアジャスター
    A-2 Deck Jacket サイドアジャスター

    両脇下に身幅を調整可能なアジャスターがついています。

    A2 Deck Jacket 背面ステンシル
    A-2 Deck Jacket 背面ステンシル

    A-2 デッキジャケットの特徴に、ステンシルと言われる所属部隊などを識別する為のプリントがされています。様々なパターンがありますが、私のA-2 デッキジャケットは、ステンシルを消す為のスプレーがされており、元の所有者か、後に手に入れた所有者が、このステンシルを判別出来ないようにしたのでは?と考えています。上段のUSNは判別出来ますので、US NAVY(米海軍)支給であったことはわかります。

    Combination

    A-2 デッキジャケットの特徴に、作業用防寒着として作られているので、フィールドジャケットに比べてふっくらしたシルエットになっています。また、着丈もフィールドジャケットに比べ短いことも特徴です。

    カーキ色が、デニムとの相性が抜群である事をはじめ、デニムだけでなく様々なインナーやボトムと組み合わせを楽しめます。

    フィールドジャケットとの違いで一番感じる事は、アクリルボアのインナーの為、身幅もアームホールも細く感じます。その為、厚手のインナーを着込むと、動きにくさと着膨れしやすい事が特徴です。

    インナーに合わせるのは、軍用のサーマルTシャツが一番しっくり来ます。私はリアルマッコイズが復刻している米陸軍が採用していたサーマルTシャツを愛用してします。生地の厚さと、ハニカム構造により空気を含みますので、ニット並みに保温性が高い事と、コットン素材なので静電気が発生しにくい特徴もあります。

    軍用のサーマルTシャツは、厚手のコットン生地ながら、シルエットはかなりタイトなので、着膨れする事なくA2デッキジャケットを着る事が出来ます。

    スエットと合わせてもアメカジの王道スタイルとしてまとまります。ただ昨今のスエットはアームホールが太くなっているので、A-2デッキジャケットのインナーに着ると、肩から腕周りが窮屈に感じます。私はあまり気にせず、チャンピオンのリバースウィーブなどと合わせて楽しんでいます。

    色がカーキなので、デニムやチノなどと合わせやすく、中に着るアイテムの厚さやサイズに気を配れば、配色などには寛容なアイテムであり、アクリルボアのおかげで、サーマルTシャツとA-2デッキジャケットのみでも冬場の日中であれば十分な暖かさです。

    今回チャンピオンのリバースウィーブと軍用サーマルTシャツを合わせていますが、着心地やスタイリングはサーマルTシャツに分があります。前を締めないのであれば、スエットでも楽しめます。

    私はやりませんが、インナーにスエットなどを着る前提で、ジャストより一回り大きなサイズを選ぶと窮屈さと着膨れは緩和されます。

    春先や秋口であれば半袖Tシャツでも楽しめますので、真冬の防寒用としてではなく、初冬や初春に気軽に羽織るアウターとして楽しめば、着膨れや窮屈さを感じることなく楽しめます。

    A-2デッキジャケットは米軍支給期間も30年以上と長いため、出回っている古着の個体数も多く、比較的手に入れやすいアイテムです。カーキ色の本物のミリタリーウェアなので、ラフに羽織るだけで、ワイルドなイメージやストイックなイメージが作り出せる優れたアウターです。

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  • John Lobb Lawry

    John Lobb Lawry

    前回のBarrosの記事で触れましたが、25年ぶりにJohnLobbの靴を購入しました。購入した靴はJohnLobbを代表するブーツであるLawryになります。Lawryは、サイドゴアタイプのチェルシーブーツになります。王道はブラックのカーフですが、私はダークブラウンのスエードを選択しています。

    デニムや、最近好んで履いている、ベージュ系のパンツとの相性からダークブラウンのスエードを選びました。

    25年ぶりにJohnLobbの直営店での購入となりましたが、ものの良さは当然ながら、25年前に感じた、JohnLobbの店舗で実践している、腕の良い靴職人から、本当に自分に合った靴を購入する感覚は、25年という長い時を経ても変わっておらず、懐かしさと同時に、変わらぬ哲学に感銘を受けています。

    今回は、JohnLobbを代表するブーツであるLawryを紹介します。

    [ John Lobb Barrosの記事 ]

    Barrosの記事で今回購入した丸の内店にも触れています。

    John Lobb Lawry
    John Lobb Lawry

    前回紹介したBarrosと異なり、よりモダンでロングノーズとなった7000ラストにより、甲からつま先にかけてシャープに見える洗練されたシルエットです。

    John Lobb Lawryスエードの質感
    John Lobb Lawryスエードの質感

    スエードが柔らかいので、写真ではわかり難いのですが洗練されたフォルムが美しいブーツです。


    はじめに

    ブーツは複数所有していながら、持っているものは、つま先の丸いワーク系のブーツばかりで、革靴の流れを汲む、チェルシーやサイドジップなどのブーツは所有していませんでした。ブーツながら、スーツなどにも合わせられるフォーマルな形なので私のカジュアルなスタイルには必要性を感じなかった事が理由になります。

    私のファッションに対する考え方が少し変化したことで選択したのが、今回紹介する、JohnLobbのチェルシーブーツであるLawryになります。今やJohnLobbのスタンダードなラストである、7000番のラストで作られているブーツなので、私が所有する、古いJohnLobbの靴に比べ、甲からつま先のラインがスッキリと洗練されたシルエットのブーツです。

    カジュアルなファッションでの使用を考え、王道のブラックカーフではなく、ダークブラウンのスエードを選択しました。スエードのカジュアル感がありながらも、作りやフォルムはJohnLobbの靴なので、スーツにも合わせられる洗練されたフォルムを持っています。

    前回の記事で紹介したUチップのBarrosに比べ、甲からつま先にかけてのカーブが少しシャープで洗練されたフォルムとなっています。そのことで、スエードながらカジュアルになり過ぎない上品なシルエットが生まれます。ブラックカーフも非常に洗練されていますが、私の個人的な感覚ながら、デニムやチノパンに合わせると少し堅いイメージになってしまう為、ダークブラウンのスエードを選択しています。(ブーツのフォルムは光沢があるブラックカーフの方が綺麗に見えます。)


    Lawry

    Lawryは10年前にも一度購入を考えていて、ブラックのスエードが欲しかったのですが、ラインナップには存在せず、バイリクエストというメードトゥオーダーの形で注文する必要があります。

    JohnLobbのバイリクエストは30%程度のアップチャージが必要になります。春先にバイリクエストフェアのような形でアップチャージなしでのオーダーが可能になるサービスを展開しているのですが、どうしても都合がつかず、結局購入しないままになっていました。

    最近、友人と、後輩のお祝いにベルルッティの靴を贈ったのですが、自分も何か革靴を買おうと考えていました。過去に欲しかったJohnLobbのLawryを考えていて、通常のカーフでも良いかなとも思い、一度ものを見たいので、JohnLobbの丸の内店に伺います。

    丸の内店に伺い、カーフのLawryを見せてもらいます。平日の遅めの時間に伺ったので、奥のビスポークなどで使用する個室が空いており個室に案内してくれます。

    スタッフの方から、過去に購入履歴があればサイズの案内がしやすいとのことで、25年前の購入なので、履歴は残ってないかもしれないとことわりを入れ、名前と電話番号を伝えます。スタッフの方が直ぐに確認してくれて、顧客名簿に登録が残っています。スタッフ曰く、過去に購入されているダービーが8695ラストの7ハーフなので、Lawryのサイズも7ハーフで大丈夫ですと、7ハーフのブラックカーフのLawryを持って来てくれます。

    早速試着してみますが、サイズは7ハーフで全く問題ありません。フォルムの綺麗さや履き心地は素晴らしく、ブラックカーフのLawryで良いかなと考えますが、スエードの展開はあるかと尋ねたら、ダークブラウンの展開があるとの事で、在庫を確認してもらいます。丸の内店には、7ハーフのダークブラウンスエードのLawryの在庫はないので、どのようなものかが確認できるよう、サイズ8のダークブラウンスエードを持ってきてくれます。

    少し大きいのですが、どのような雰囲気かがわかるように、試着してみます。試着の時に、スエードはカーフより柔らかく、履きやすい事が確認出来ます。鏡の前に立って、雰囲気を確認しますが、ブラックカーフより柔らかくカジュアルなイメージでありこちらの方が好みなので、ダークブラウンスエードのLawryに決めます。

    サイズは7ハーフで問題ないので、ダークブラウンスエードのLawryの取り寄せをお願いします。

    この時、スタッフに、革底にラバーを貼ることは可能かと確認すると、ジョンロブ丸の内店でも対応出来るとの事です。昔のイメージだと、革底にラバーを貼る対応をJohnLobbの直営店が行うなど考えられず隔世の感を感じます。

    JhonLobb丸の内店

    ジョンロブ丸の内店のスタッフとの会話で、今回伺った丸の内店は、2回移転していませんか?と尋ねたら、丸の内店を最初にオープンした場所から一度仲通の反対側に移転し、最近現在の店舗の場所に移転した経緯を教えてくれます。

    私の購入履歴がかなり古い(25年前)ので、みなとみらい店と、外苑にあった青山本店で購入した旨を伝え、当時の店長さんの話になります。対応していただいたスタッフの方も、その店長さんと仕事したことがあり、私の記憶にある柔和な人柄ながら、革オタクでJohnLobbの靴が大好きな方と伝えたら、スタッフの方も納得しています。

    JohnLobbの靴の魅力を熱く語る、当時の青山本店の店長さんでなかったら、私のJohnLobbの靴に対する意識も変わっており、今現在JohnLobbを所有し愛用していたかもわからないと伝えると、当時の青山本店の店長はJohnLobbの愛好家を日本に増やした伝道師のようなところもあった方との話になります。

    当時のジョンロブは、高級な靴ではありましたが、今ほどの値段ではなく、高級ブランドというより、靴職人が手間暇をかけて作る最高の靴というイメージがあり、バブル以降、バブルで目の肥えた日本人に紹介された、海外にある優れたものの一つです。

    また、それまでの日本人の革靴の選び方を根本的に変えるきっかけにもなっています。日本でスーツにオックスフォードのプレーントゥが一般化するのも、JohnLobbやエドワードグリーンなどの英国靴の影響が大きいのではないでしょうか。

    今回対応いただいた、丸の内店のスタッフさんも、ジョンロブの靴に対しての知識だけでなく、顧客毎の利用状況や利用シーンを含めてアドバイスをしながら提案してくれています。また、ジョンロブの靴を購入する際に良く話題に上がる、ラストの違いについてもわかりやすく説明してくれます。

    ベルルッティでも述べていますが、JohnLobbも25年前の購入履歴をしっかりと残していました。革靴はサイクルが非常に長いアイテムなので、一生使う方も多く、顧客の管理の時間サイクルが非常に長いのも、一流の靴店の特徴です。ベルルッティやジョンロブは当然、一度購入した顧客の履歴はしっかりと残して管理されています。

    私の過去の購入履歴を把握してくれているので、Lawry同様、所有している3足の革底にラバーを貼ることが出来るかを尋ねると、靴の状況を確認し、革底がオールソール(ソール交換)でなければ、メンテナンスで革底を整えラバーを貼るのでそれほどの料金や納期がかからないとの答えをもらいます。シューツリーを入れたジョンロブの靴は結構重いので3足を一度に持ち込むのは大変なので、時間を見つけて一足づつ持ち込むことを伝えます。

    過去に靴好きがジョンロブを例えた比喩である、ジョンロブは人を殺せるが、ベルルッティでは人を殺せないという話も、(堅牢でシューツリーを入れると結構な重量になるジョンロブなら、撲殺の凶器に出来るが、ベルルッティは皮も柔らかく、シューツリーを入れても軽い為、撲殺の凶器にはなり得ないという例えで一時話題になった両者を表す比喩)なんかの懐かしい話も交え楽しい話題が弾みます。

    JohnLobbの靴も価格帯は相当高価であり、ベルルッティと同様高級なお店です。両者の違いは、ベルルッティは高級ブランド的な接客が基本にあり、その上で靴を扱うので、顧客に寄り添った非常に親切で気遣いの行き届いた対応をしてくれます。ジョンロブも店構えや扱う商品は高級ブランド的ですが、もう少しアットホームな対応が基本であり、高級な靴というより、作りの良い靴を顧客に提供するというスタンスが強く、商品の説明も見た目やステータス感のようなものより、ラストによる履き心地の違いや、用意された靴の利用環境などの話が多く、顧客の用途に応じ提案を行い、顧客に合った靴を選んでいくような対応になります。

    両者とも、アパレルに精通しているスタッフが対応するので、身につけているものや、好きなものなどの話をしながら靴選びをしてくれます。この時の会話も服や靴が好きな方には非常に楽しめる至福の時間となります。

    ベルルッティより、ジョンロブの方がビジネス用途での利用が多いので、スーツなどフォーマルな装いに関する話題が得意です。英国(実際はフランス資本ですが)の、ファッションというより装いを基本にしているので、話題に上がるスーツやシャツなどもベルルッティよりコンサバなものの話題が多いのも特徴です。

    Lawryの試着と、取り寄せの手配、革底にラバーを貼る手配などを進めながら、JohnLobbの靴や、過去の店舗の話、当日身につけていたファッションの話など話がはずみます。

    丸の内店での、スタッフとの会話も、25年前に青山店で感じた、本当に良い革を使い、熟練の靴職人が丁寧に作った靴を顧客に合った形で提供し、長く愛用してもらうといったスタンスが感じられ、非常に心地よい体験となりました。

    購入とメンテナンス

    選んだ、ダークブラウンのスエードのサイズが、丸の内店になかったので、取り寄せとなりましたが、週末を挟み数日で丸の内店に届き、そのまま、工房に持ち込み革底にラバーを貼る作業をして頂きました。約1週間程度で、受け取り可能となり、自宅への配送も可能との連絡をもらいます。

    Lawryの受け取り時に、相談していた、Barrosのメンテナンスを持ち込む旨を伝え、後日再度伺います。工房より上がってきたLawryの試着も問題なく、ラバーも綺麗に貼ってくれています。Lawryを受け取り、当日持ち込んだBarrosのメンテナンスと靴底にラバーを貼る作業をお願いします。スタッフの方が状態を確認し、オールソールの必要はなく、メンテナンスと靴底にラバーを貼る作業の見積もりと大体の納期を出してくれますが、非常に良心的な価格なので問題なくお願いします。

    この時、Barrosのシューツリーが古いタイプのものでしたので、スタッフの方も懐かしいといった話題が上がります。

    John Lobb Lawry
    トゥからヒールまでの曲線が美しく、この曲線は見た目の美しさより履き心地を良くするために出されています。
    John Lobb Lawry

    スエードで表革と比べ光沢感がないのでフォルムがわかり難いですが、オーソドックスなチェルシーブーツながら甲からつま先のカーブをはじめ踵から土踏まずで一旦くびれて指の付け根で膨らみ、つま先に向けて細くなる綺麗な曲線カーブとなっています。

    John Lobb Lawry
    踵部分の膨らみから足首にかけてのカーブが実際に履くと絶妙なフィット感となります。
    John Lobb Lawry
    写真は撮りませんでしたが靴箱は赤紫色となりシューツリーの形もより使いやすいものになっています。
    John Lobb Lawry
    購入時に靴底にラバーを貼ってもらいました。このことで革底では滑るような床でも問題なく履く事が出来ます。

    着用例

    今回、チノトラウザーズと、細めのコットンパンツにLawryを合わせています。ベージュ系のパンツの方が相性は良いのでデニムとの合わせはしていません。

    John Lobb Lawry
    靴のみで見るより、実際に履くと洗練されたフォルムが良くわかります。
    John Lobb Lawry
    チノトラウザーズより細めのパンツと合わせてもバランスが良く上品な組み合わせになります。

    Lawry

    • Last 7000
    • 色 : ダークブラウンスエード
    • 革 : スエード
    • 靴底 : シングルソール
    • サイズ : 7 1/2 Eワイズ

    組み合わせ

    • 靴 : JohnLobb Lawry
    • チノトラウザーズ : Boncoura
    • ニット : Boncoura
    • 5ポケットパンツ : Visvim

    おわりに

    今回、25年ぶりにジョンロブの靴を購入しました。時代も変わり、オーソドックスで時代に左右されない英国靴だけでなくトレンド的な靴もラインナップされており、当時より高級ブランド的なイメージがありましたが、実際にお店に行き、商品を手に取り、試着し、購入すると、本質は25年前に感じた、腕の良い靴職人が作る靴を、顧客に合わせて提供する昔ながらの英国靴の個人商店のようなスタンスがしっかり残っていました。

    JohnLobbの靴の特徴に、靴を履かずに眺めた印象と、良い意味で実際に履いた印象が異なります。これは、本当に良い革を選び、手間をかけた作りの良さや普遍的な優れたデザインが生み出すものであります。

    非常にオーソドックスな英国靴なので、派手さはありませんが、履いた人の装いに、上質さをプラスしてくれる本質的な品格を持ち合わせています。

    今回、購入したLawryもJohnLobbの定番ラインで、非常にオーソドックスなチェルシーブーツになります。私は王道ではないスエードを選択していますが、作りもスタイルもJohnLobbであり、カジュアルに着崩しても、上質さと品格が保たれるのは、常に良いものに対して手間を惜しまず作り続けてきた長い歴史が成せる事であります。

    高価な靴ですので、頻繁に購入するようなものではありませんが、身につけると、洗練された上品さがあり、優れた履き心地と、長い年月にわたり愛用出来る堅牢さから、また次の靴が欲しくなってしまいます。

    スエードなので、表革の靴と比べ、手入れも楽でありますが、靴を磨いて自分のものにしていく楽しみはありません。しかし、革質の良さや作りの良さがあるので、長い年月楽しめる優れた靴であります。


    Shop

    今回Lawryを購入したのは、ジョンロブ丸の内店になります。

    記事中に何度も書いていますが、世界最高の靴の一つであり、英国靴を代表するブランドでもあり、エルメスの資本が入っているのでお店の高級感は高く、なかなか気軽に覗くのは難しい雰囲気があります。

    しかし、お店の中に入り、靴を見せて頂き、スタッフの説明を聞くと、高級ブランドのイメージより、腕の良い靴職人が作る、見た目の派手さはありませんが、履く人に寄り添い、履き心地も良く頑丈で長く利用できる、英国靴の質実剛健な世界があります。

    スタッフも高級ブランドのスタッフというより、昔ながらの靴職人のような、足の形に気を払い、お客に本当に合う靴を選べるようなアドバイスをしてくれます。

    ジョンロブの靴の真価は、ある程度の期間を履くことで、購入した顧客がその価値を感じとれる靴であり、その価値とは時間をかけて本当に自分の足に馴染み、他の靴では経験できないフィット感と履き心地を得ることができます。

    ジョンロブの靴は、非常に作りが良く、大事に履いていけば一生履ける靴になります。私は3足のダービータイプを25年使っていますが、劣化などは感じられず、長い年月履いたことで、自分の足に馴染んでおり、スニーカーとは異なる履き心地ながら、長時間履いても疲れず非常に歩きやすい靴となっており、手放せないほど愛着があります。

    ジョンロブの靴は、ベーシックながら、履くと控えめな品格があり、履く人に合った上質な靴を提供し、長年愛用出来るような体制を持っているお店であり、英国の歴史ある靴工房で英国紳士が靴を設え、長年愛用するという英国の服飾文化に近い体験をできるお店となっています。

    少し敷居は高く感じるかもしれませんが、ジョンロブの哲学や歴史をしっかり踏まえ運営されている丸の内店は、本当に自身の足に合い、上質で控えめな品格のある、一生履ける靴をお探しの方におすすめです。

    JohnLobb公式Webサイト

  • Alanui Icon Jacquard Cardigan

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    上質なカシミアを贅沢に使い、高い技術を持つ職人さんが制作する、Alanuiのカウチンセーターを紹介します。

    カウチンセーターと言うと、90年代のアメカジブームで、友人が着ていたカナダの民族衣装のような、厚手のショールカラーのカーディガンのイメージがあり、色は、アイボリーに茶色で、柄が幾何学模様といったイメージがありました。

    Boncouraのフィッシャーマンセーターの記事にも書きましたが、私は、厚手のニットは好きなのですが、どうしても風を通すので厳冬期の着用は難しく、カウチンセーターも、着てみたいと思いながらも中々手が出せないセーターでした。

    5年程前、久しぶりに家内と訪れたバーニーズで、家内の担当をしているスタッフの方から提案されて、デザインの面白さと着心地の良さから購入したのが、今回紹介するAlanuiのカウチンセーター、Icon Jacquard Cardiganになります。

    Alanuiは、イタリアの比較的新しいブランドで、元Vougeのスタッフの方が始めたブランドです。環境問題などに取り組みながら、廃棄しないような長く着れる服を展開しています。テーマが旅先で気持ちよく着る服であり、デザインも優れながらも非常にリラックスした着心地の良い服を展開しています。

    気持ち良く長く着れるというテーマから、素材や作りにも相当拘っており、上質なカシミアを使ったニットがメインながら少しオーバーサイズ気味のアイテムも展開しています。

    イタリアの最高級カシミア紡績メーカーである、カリアッジ社のカシミア糸を贅沢に使い、数種類の糸からジャガードで編み込んでニットを作るので、カシミアセーターながら、デザインや色使いが非常に凝ったものを制作しており、有名なのが、今回紹介するジャガード織でフリンジ付きのカウチンセーターである、Icon Jacquard Cardiganになります。

    私が所有している柄は、近年のコレクションでは見かけない、黒をベースに、青、赤、黄色をストライプ柄にしたネイティブアメリカンのラグマットのようなデザインのカウチンセーターになります。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    2010年代後半のものなので、オーバーサイズも極端ではなく肩が少しドロップする程度。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    背中側のアシンメトリーな配色もさりげなく職人さんの高い技術が活きています。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    カシミアでこれだけのフリンジがついたニットはおそらくAlanuiが最初ではないでしょうか。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    Alanuiはロゴにメダルが付いています。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    シンプルながら非常に手の込んだ編み込みがなされています。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    ジャガード織の丁寧な仕事で織られています。


    はじめに

    アウターとしてのニット

    私自身、冬場は、どうしても早朝や深夜の気温が低くなるので、身につける服は、暖かいアウターを選んでしまいます。元々、ズボラな性格なので、衣類の選択は、夏場の短パンとTシャツから、いきなり冬場のダウンジャケットを着るようなスタイルであり、初冬や、初夏の軽いアウターなどは選択せずに過ごしてしまいます。

    記事では紹介出来ていませんが、初冬や、初夏に良く着るのが、Zip式のフーデッドパーカーや、パタゴニアのR1という薄手のフリースになります。洗濯のしやすさや扱いが楽なのでどうしても手に取り身につけてしまいます。

    衣類の購入の考え方が、年間で考えると、涼しい夏物、暖かい冬物、と2回の購入でほとんど済ませてしまうような形でしたが、30年ほど前に、家内が良く購入していたバーニーズで私も服を買うようになり、バーニーズのスタッフの方から衣類は春夏秋冬と気温に合わせたものを4回購入して組み合わせると、快適でまた季節に合った装いになる事を教えていただき、軽いアウターなどを購入し春先や、秋口に身につけるようになります。

    両親の世話をするようになり、ファッションに対する興味が薄れていたので、バーニーズで教えていただいた春夏秋冬という服の選択ではなく、元々の夏、冬といった服の選択をしていました。

    ここ数年、身につける衣類に対する考え方に変化があり、当サイトの記事で紹介しているような形で服飾を楽しんでいます。

    前置きが長くなってしまいましたが、ニットも従来の私の考えでは、冬場にインナーに着るものというイメージを長年持っていましたが、今回紹介するカウチンセーターは、アウターとして着るニットになります。

    ニットの構造上、どうしても冬場に風があると寒くなってしまいますので、風の強い日の着用は難しいですが、風のない日であれば冬場でも暖かく着心地も良いので重宝します。


    Icon Jacquard Cardigan

    Alanuiが展開するIcon Jacquard Cardiganは、カウチンサーターをモチーフにジャガード織で、様々な柄を起こし、ショールカラーの襟やポケットの周り、縁がフリンジになっています。旅先で、リラックスしたファッションを楽しめるように作られているので、少しオーバーサイズになっています。

    私のIcon Jacquard Cardiganはカシミア100%ですが、最近は素材の研究もされていて、カシミアシルクにコットンの3者混などのものも展開されています。本物のカウチンセーターは結構重く硬いのですが、Icon Jacquard Cardiganは見た目はカウチンセーターですが、非常に軽く柔らかいので着心地も優れています。

    私が着ているものは、現在展開される、Icon Jacquard Cardiganのカウチンの定番柄である、幾何学模様のパターンでなく、ネイティブアメリカンのラグマットのような柄になります。

    Cariaggi lanificio s.p.a. 

    Alanuiのカシミアは、高品質で発色の良いイタリアのカリアッジ社のカシミア糸を使用しています。カリアッジ社のカシミア糸の特徴に、カシミアながら捻りが効いており、他のカシミア糸に比べ、耐久性の高さがあり、そのことで、カシミアの弱点でもある毛玉が出来にくい事があります。

    私が、リスペクトしているブルネロクチネリのカシミアニットが、このカリアッジ社のカシミア糸を使用していると言われています。他にも有名なブランドが、カリアッジ社のカシミア糸を使用していると言われていますが、ブルネロクチネリをはじめ、ハイブランドは使用している素材について公式な公表はしていないので、明確な形でカリアッジ社のカシミア糸が使われているという事が一般に認識されていない事があります。

    ブルネロクチネリは、カリアッジ社との関わりが深く、ブルネロクチネリがカシミアニットで有名になり、そこから現在の優れた事業展開まで発展しているのは有名な話ですが、ブルネロクチネリ氏が、ブルネロクチネリを起業する際、カリアッジ社からカシミア糸を購入し、その後評価される、上質なカシミアニットを制作したとも言われています。

    カリアッジ社の株主構成にも、ブルネロクチネリは名を連ねており、他のトップメゾンでは、シャネルも株主に名を連ねています。

    私は、ブルネロクチネリのカシミアニットを3枚使用し、カシミアシルクのニットを1枚使用していますが、毛玉は出来にくく、車のシートベルトをしていても、肩や脇に毛玉が出来にくい事を感じており、その事がブルネロクチネリのカシミアニットの素晴らしさであると常々感じています。

    Alanuiのカシミアニットも、ブルネロクチネリ同様、毛玉が出来にくい事を感じており、その理由を調べたところ、カリアッジ社のカシミア糸を使用している事がわかり、品質の高さの理由に納得しています。

    私自身が服飾関係に明るいわけではないので、素材や紡績に関わることなどは全く興味はなかったのですが、イタリアに優れたカシミア専業の紡績会社があり、そこのカシミア糸で撚られたカシミアニットが、通常のカシミアニットに比べて着心地も良く、発色も良く、耐久性があると言われており、実際に使用されている製品を身につけるとその違いをはっきりと感じとれるのは非常に興味深い事です。

    着道楽のような趣味を楽しんでいると、製品だけでなく、その成り立ちなどに興味が湧きます。成り立ちや作りの良さに関わる理由を感じる事ができたりすると、その製品への愛着にも繋がります。

    ブルネロクチネリのニットや、今回記事にしたAlanuiのニットも、着心地の良さと耐久性の高さを感じていましたが、その理由が、使用しているカシミア糸にあった事がわかり納得しています。ブランドという言葉にある、信頼性のようなものは、普段あえて意識していない、目に見えない品質へのこだわりも当然含まれていると感じています。

    ※ ブルネロクチネリのスタッフさんに後日聞いてみたところ、ブルネロクチネリのカシミアは自社でモンゴルから直接仕入れているとのことでした。カリアッジ社との関係は良好で、ニットではなく、ジャケットなどに使うカシミア生地はカリアッジのものも使っているとのことです。(26.03.25加筆)

    Combination

    AlanuiのIcon Jacquard Cardiganは、カウチンセーターであり、アメカジ的な、デニムとの組み合わせが相性が良いので、デニムと組み合わせています。

    Alanuiの提案は、リラックスしたスタイルですので、本来、ルーズフィットで、動きにストレスを感じない、色落ちしたデニムを合わせるスタイルですが、私は、ボトムはVisvimのスリムフィットデニムを合わせています。

    参考までに、501XXとの組み合わせも、着用例にまとめています。全体のシルエットとしては、501XXのワイドなシルエットとの相性が抜群です。こちらの方が、普遍的でバランスの取れた組み合わせとなります。今の私の好みが、もう少しスリムなボトムを組み合わせたスタイルなので、今回、Visvimのスリムフィットデニムを合わせています。

    カウチンセーターなので、胸元が空いており、着用時はマフラーを巻くことが多いです。ニットが柄物なので、合わせるマフラーは単色のものを合わせます。非常にカジュアルな組み合わせなので、クルチアーニのカシミアニットマフラーを合わせています。

    インナーの選択は、冬場は、薄手のブルネロクチネリのカシミアシルクのクルーネックを着て、春先は普通にTシャツを合わせます。

    AlanuiのIcon Jacquard Cardiganの良さに、カシミアでしっかりとしたニットながら、胸元が空いているので、インナーに合わせるアイテムを変えることで、春先まで楽しむ事ができます。オーソドックスながら白Tシャツをインナーに着て、色落ちしたデニムにスニーカーといったスタイルでも、リラックスしながら洗練されたスタイルを楽しめます。


    着用例

    (1) Visvimのスリムフィットデニムとの組み合わせ

    今シーズンは、従来のLevi’sやLeeのストレートデニムより、細めのデニムやパンツを履く機会が多く、今回のAranui Icon Jacquard Cardiganも細めのシルエットであるVisvimのスリムストレートを合わせています。

    まだ、肌寒いので、インナーにはブルネロクチネリのカシミアシルクのクルーネックを着用し、首元や胸元が寒く感じたら、クルチアーニのカシミアニットマフラーを巻いています。

    足元は、デニムに相性の良い、White’sのセミドレスを履いています。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    ラフに羽織るだけでもリラックスした装いが楽しめます。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    後ろからのシルエットも非常に綺麗です。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    肌寒い場合、首元と胸元にマフラーを巻けば大丈夫です。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    柄のあるニットなのでマフラーは単色のものを合わせています。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    マフラーにボリュームがありますが全体のシルエットは綺麗にまとまります。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    マフラーを巻いた後ろからの姿も綺麗にまとまります。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    前を開けるならマフラーをラフに巻きます。

    (2)Levi’s 501XXとの組み合わせ

    Visvimの細身のシルエットに比べて、オーソドックスなシルエットですが、501XXのような、少し太めなストレートの方が普遍的でバランスの取れたシルエットになります。

    撮影日が寒かったので、インナーに薄手のニットを合わせていますが、春先などは、白Tシャツなどをインナーに合わせると、よりラフでリラックスしたスタイルになります。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    全体のシルエットは501XXの少し太めのボトムの方が普遍的でバランスが取れています。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    501XXの腿周りから裾までの太さが少しルーズ気味のニットとの相性が良く全体のシルエットがまとまります。

    Alanui Icon Jacquard Cardigan

    後ろから見たシルエットのバランスも良いです。


    ディテール

    • Alanui Icon Jacquard Cardigan
    • 2019年製
    • 生地 : カシミア100%
    • サイズ M

    組み合わせ

    • デニム : Visvim
    • デニム : Levi’s 501XX (1954)
    • カシミアシルククルーネック : ブルネロクチネリ
    • カシミアニットマフラー : クルチアーニ
    • ニット帽 : ブルネロクチネリ
    • ブーツ : White’s セミドレス
    • ベルト : リアルマッコイズ

    おわりに

    Boncouraのフィッシャーマンセーター同様、厚手のニットで、アウターとして着ているAlanuiのIcon Jacquard Cardiganを紹介しました。見た目は従来のカシミアニットから想像出来ませんが、着ると高品質なカシミアであり、非常に着心地が良くラフに羽織ってもスタイリッシュなニットになります。

    柄やモチーフが、北米のデザインでありながら、イタリアのブランドが、イタリア的な視点で構築しているニットであり、非常に面白いカーディガンです。

    Alanuiのニットをバーニーズで初めて見せていただいた際、第一印象がルシアンペラフィネの印象と被りました。従来の高級ニットであったカシミアに、スカルやヘンプの柄を織り込んだペラフィネ同様、ネイティブアメリカンの衣料をモチーフにした、Alanuiのカシミアニットは、従来のカシミアニットのイメージから大きく逸脱した非常に面白いものでした。

    過去にバーニーズで、ルシアンペラフィネのニットを購入した際に教えていただいたのが、スコットランドカシミアの捻りを強く入れているので、家庭で洗うことが出来るといった事と、ペラフィネのニットも、毛玉が出来にくく、車のシートベルトでも毛玉が出ない耐久性を持っていました。

    Alanuiのニットも、カリアッジ社の高品質なカシミア糸で織られているので、毛玉に強く、デザインやコンセプトを含め、私の中で、2010年代のペラフィネといったイメージがあります。(Alanuiはドライクリーニングを推奨しています。)

    ニットでありながら、アウターとして着用し、初冬から春先まで楽しめる優れたアイテムです。暑がりである私はやりませんが、初夏の夕方などに、色落ちしたカットオフデニムの上に羽織っても雰囲気が抜群で、少しサーファー的な要素もあります。暖かくなったら、カットオフデニムや、Tシャツとの組み合わせも紹介したいと考えています。


    Shop

    今回紹介したAlanuiのIcon Jacquard Cardiganを購入したのは、バーニーズニューヨーク横浜店になります。

    最近は、足を運んでいませんが、2000年代初頭は、家内も私も良く足を運び様々なものを購入しました。メンズもレディースも専門の担当がついてくれており、長年購入したので、所有しているものや、好みに合わせて様々な提案をしていただき、バーニーズで教えていただいたものは沢山あります。

    カルぺディエムやキャロルクリスチャンポエル、ルシアンペラフィネ、LA系のデニム、HTC、バーバリープローサム(初代)、ジルサンダー(本人時代)、ヘルムートラング、ドルチェアンドガッバーナ、ディオールオム、トムフォード時代のサンローランなど、思い出すだけで様々なものがあります。

    衣類ではありませんが、フェースクリームやボディクリーム、シャンプーなどAesopの製品やルームフレグランスなどもバーニーズで教えていただき20年以上愛用しています。

    この時代にバーニーズで購入したアイテムは、デザインを含め、ものも良かったので、後輩や友人から人気が高く、ほとんどのものを譲ってしまいましたが、セレクトショップという括り以上の優れた品揃えがありました。

    フライのシャツやボレッリのシャツ、Kitonやアットリーニ、ベルベストなどもバーニーズで教えていただいたアイテムです。私は2010年代に入りファッションの興味が薄れていたので、足が遠のいて行きますが、家内は20年以上利用した素晴らしいストアです。

    長年お付き合いしたお店で、様々なスタッフの方ともお付き合いしましたが、何度か資本構成が変更になり、経営方針が変わることで、初期の尖った、ニューヨーク本店的なお店から様変わりしてしまい、スタッフの方も去ってしまったりして、初期の尖りながらも顧客によりそい、優れた提案をしてくれるスタッフがいる、バーニーズのイメージは無くなってしまいましたが、今でも素晴らしいお店です。

    バーニーズに限らず高級衣料のお店は、一時期に比べ、営業的に苦戦している印象がありますが、頑張って欲しいと考えています。

    最近、久しぶりに別のアイテムを急遽購入したのですが、スタッフの方の対応は、昔ながらの素晴らしい対応であり、お店に足を運び服を選び購入する楽しみはしっかり残っているお店です。

    最近、銀座店も改装オープンし、扱うアイテムも充実しています。バーニーズの特徴でもある、トータルで装いが完成するスタイルは健在ですので、休日奥様と覗いてみてはいかがでしょうか。

    ※ 2010年代後半、Alanuiのアイテムはバーニーズをはじめ、日本国内で取り扱いがありましたが、2026年2月現在Alanuiの正規日本代理店はなく、セレクトショップなどの扱いも無くなっており、Alanuiのアイテムを購入するにはイタリア本国の公式サイトやFarfetchなどの海外通販サイトから購入する必要があります。

    バーニーズニューヨーク公式Webサイト

  • M65 Field Jacket 2nd.Model

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    私は古着が好きで、Levi’sやLeeなどのデニムだけでなくミリタリーウェアも大好きです。古着が好きな方や、ミリタリーウェアが好きな方が、一度は興味を持ったり実際に手にするのが今回紹介するM65フィールドジャケットではないでしょうか。

    M65フィールドジャケットは、ミリタリー系のフィールドジャケットの王道中の王道で、元は米軍支給の軍服であり、古着で出回る、米軍が隊員に正規に支給したものを始め、正規のコントラクターが一般向けに販売したものや、M65をモチーフにした様々なブランドからリリースされるものなど、着用する方も多く、眼にする機会が多いフィールドジャケットです。

    私はM65フィールドジャケットが好きで、サイズ違いの年代違いを3枚愛用しています。

    • 2ndモデル(1969年 APPLEL CORP OF AMERICA製)アルミジップ、エポレットなど サイズSmall-Short
    • 3rdモデル (New Air Vintageのリメイク 1970年代製※タグが外されているので判別不可) ブラスジップ、Mideium-Short
    • 3rdモデル(1982年 ALPHA INDUSTRIES製)ブラス製ジップ、エポレットなど サイズSmall-Short(かなりタイトです)

    今回紹介するのは一番使用頻度が高い、1960年代後半に米軍が支給した、セカンドモデルと言われる、初期モデルの問題(エポレット無しから有りに変更など)を改訂した2代目のM65になります。(1969年製)

    セカンドモデルは、映画タクシードライバーでロバートデニーロが着ている事が有名です。

    本物の軍服であり、機能性が高く、無駄を配したストイックなフォルムは、非常に男性的で、デニムにラフに羽織るでけでも雰囲気が出来上がる非常に便利なアウターです。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    私が愛用するのは2ndモデルと言われるエポレットが付いてアルミジッパーを採用した年代のものになります。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    フロントの開閉がジッパーとボタンの2重構造、4つの大ぶりなフラップポケット、フードを収納したスタンドカラー、肩のエポレットなど機能性を求めて米軍に採用されたモチーフの機能美がM65の特徴であり、無数のフォロワーを産んでいます。


    はじめに

    M65 Field Jacket

    M65フィールドジャケットは、1965年から2008年まで米軍にて正規採用されたフィールドジャケットです。生地は厚手のコットンポリエステル混紡の表面と、裏地は薄手のライナーが貼ってあります。そのことで、コットンナイロン系のアウターからイメージする軽さとは無縁です。本物の軍服であり、耐久性や機能性を考えると納得の質量とも言えます。

    特徴的なフォルムとしては、軍仕様なのでカーキ色、両肩にエポレット、フラップ付きのポケットが4つ、フードを収納したスタンドカラー、フロントの開閉はジッパーとボタンの2重構造など、軍服としての使用を前提とした機能が優れており、そのモチーフにインスパイアされたアウターは膨大で、様々なアウターウエアのデザインへの影響は計り知れないものがあります。

    米軍で隊員に正規に支給された本物の古着や、米軍正規納入業者であるコントラクターが民生用に作ったものを始め、M65をモチーフにしたアウターは、トップメゾンから様々なブランドを含め多数流通しています。

    M65フィールドジャケットは、本物の軍服なので、ハードなイメージがありますが、実際は非常に着やすく、様々なパンツやインナーとの相性が優れているアウターですので、一枚持っていると様々な着こなしが楽しめます。


    Field Jacket.

    私は、デニムに合わせるアウターは、テイラードジャケットより、もう少しラフに楽しめる、フィールドジャケットを着る機会が多いです。今回記事にしているM65フィールドジャケット以外にも、ブルネロクチネリのフィールドジャケットや、M65の祖先とも言えるM43や、M43から影響を受けたフランス軍が採用したM47などのフィールドジャケットを愛用しています。

    [ ブルネロクチネリ フィールドジャケットの記事 ]

    [ M43 フィールドジャケットの記事 ]

    [ M47 フィールドジャケットの記事 ]

    フィールドジャケットは、コットンないしコットンポリエステルの一枚仕立てが基本であり、真冬では寒く真夏は暑いので、着用は春と秋がメインになります。上記のブルネロクチネリ、M43、M47は春から秋に着るアウターとして使用しています。

    M65は少し生地が厚く、ライナーが付いているので、M43やM47より暖かいですが、それでもコットンポリエステルのライナー付き一枚仕立てなので、真冬の着用はインナーに暖かいものを着る必要があります。私は所有していませんが、M65用に作られた防寒用の中綿のライナーもあり、ボタンで着脱が出来ます。

    私は、真冬の厳冬期は、フィッシャーマンセーターなどの厚いセーターをインナーに着ます。M65だけでなく、ミリタリーのフィールドジャケットは動きやすさを優先して作られているので、袖や身幅に適度にゆとりがありますので、厚手のインナーも問題なく着用出来ます。

    2nd.Model

    今回紹介するM65フィールドジャケットは、1969年製のセカンドモデルになります。M65は大きく4世代に分かれていて、エポレットのない初期モデルから、エポレットを採用したアルミジップの2ndモデル、真鍮製のジップに変更した3rdモデル、YKKのプラスティック製のジップに変更した4thモデルとなっています。(細かな変更点はあります。)

    私が、2nd.モデルを選んだのは、ジャストサイズのものを探していて、私に合うサイズがSmall-Shortであり、たまたまSmall-Shortの在庫が2nd.モデルだったことが理由になります。結果的に、クラシックな2nd.のフォルムも好みで気に入っていますが、最初から2nd.モデルが欲しくて探したわけではありません。(世代やフォルムは購入後に調べて知りました。)

    M65フィールドジャケットは、インナーの首元にタグがついており、タグの内容を確認すると、米軍が支給した年代や、サイズなどを知る事が出来ます。下のタグの画像に記載されているDSA-100-69-C-0761がコントラクター情報(納入情報)で100-69の69が製造年を表しています。

    M65フィールドジャケットセカンドモデルは他のモデルとの違いとして

    • アルミジッパー
    • エポレット採用
    • 袖口マチ付き
    • 首元チンストラップが同一生地

    以上の特徴があります。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    タグには、身幅のサイズ、適用する身長サイズ、管理番号、コントラクター番号、コントラクター名が表記されています。DSA-100-69の69が製造年になります。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    右脇のタグには、取り扱いに関する情報が記載されています。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    肩のエポレットになります。66年の2ndモデルから付いています。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    フロントの開閉と、襟のフード収納部がアルミジップになります。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    スタンドカラーを止めるチンストラップの素材が、同一素材になっています。これも2nd.モデルの特徴です。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    袖の開口を調整出来るマチが付いています。これも2nd.モデルの特徴です。

    Combination

    フィールドジャケットの良さに、軍用に作られている機能美と、軍服であるストイックさが男性的な要素を強く持っています。ラフに動くことを考えられて作られていますので、シワなど気にせず着ることが出来ます。

    カーキ色が、デニムとの相性が抜群である事をはじめ、デニムだけでなく様々なインナーやボトムと組み合わせを楽しめます。

    M65に限らず、軍服として製造されたフィールドジャケットは、動きやすさを優先しているので、全体的にゆったりとしたシルエットになっています。現代のアウターとの一番の相違点にアームホールがかなり広い事があります。

    この広いアームホールが原因で、ちょっと野暮ったいシルエットになりますが、戦地の温度環境に適合するために、身につける衣類をレイヤードすることを前提としてデザインされていますので、真冬にインナーを着込むような場合、そのアームホールや身幅の広さが重宝します。

    古着の米軍支給物や、レプリカは、このゆったりしたシルエットのままですが、M65をモチーフにした現代のアウターは、このアームホールを狭く仕立ててスタイリッシュにまとめたものが多く、フィールドジャケットが持つストイックさや、機能美を持ちつつスタイリッシュに着こなしが楽しめるようなものもが多数リリースされています。

    色もカーキだけでなく、ブラックやネイビー、迷彩柄などの展開もあり、素材もコットンポリエステルでなく、麻や番手の高いコットンのものなども展開されています。オリジナルである米軍支給物の野暮ったいスタイルに抵抗がある方は、モチーフを参考にした様々なブランドが展開するアウターを選択すると、フィールドジャケットの着こなしを楽しめると思います。

    相性が良く合わせやすい、デニムとの組み合わせと、一般的ではありませんが、ひと昔前のちょっとモードが入ったパンツとの組み合わせを着用例にまとめましたので、参考になれば幸いです。

    M65フィールドジャケットは広義で見ると、軍用のフィールドジャケットであり、米軍で言えばM41、M43、M51、M65と年代により進化してきたフィールドジャケットの一つですが、M65の完成度の高いデザインやフォルムから、40年以上米軍で支給され、古着市場でファッションアイテムとしての価値を見直され、様々なブランドがモチーフにしてその価値をさらに高め、普及させた事で、フィールドジャケットと言えばM65を連想するフィールドジャケットのスタンダードです。

    M65は米軍支給期間も40年以上と長いため、出回っている古着の個体数も多く、街中でよく見かけるアウターですが、ラフに羽織るだけで、ワイルドなイメージやストイックなイメージが作り出せる優れたアウターであり、晩秋から初春まで着こなしを楽しめます。


    着用例

    (1) M65の着こなしで、おそらく多くの方がしているデニムでの組み合わせになります。

    [ Lee101Z (50s Black Tag)の記事 ]

    デニムはLee101Z(50s BlackTag)、インナーはBoncouraのフィッシャーマンセーター(シエットランドウール)、足元はWhite’sのセミドレスを合わせています。

    フィッシャーマンセーターがかなり厚手で、袖も身幅も太くかなりのボリュームですが、M65のアームホールが広いため問題なく着る事が出来ます。多少動いた際に抵抗感がありますが、私は気にせず着用しています。

    インナーが相当厚いので、着膨れの心配がありますが、M65自体がかなりルーズ(少し野暮ったいシルエット)なので気になりません。面白いもので、M65のルーズでワイドなシルエットが、他のアウターと組み合わせると少し太めに見えるLee101Zのシルエットを細く見せてくれます。

    参考までに、現行品である、Levi’sヴィンテージクロージングライン(LVC)の1947のワンウォッシュとも合わせています。リジットに近い濃いインディゴがM65のカーキと相性が良く、バランスの良い組み合わせになります。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    Lee101Z(50’sBlackTag)とBoncouraのフィッシャーマンセーターに合わせています。寒くなければ、前は開けて着た方がフィッシャーマンセーターとM65が持つ雰囲気を出やすいです。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    寒ければ、前を締めてもスタイルは崩れません。M65フィールドジャケットの適度なルーズさにより、インナーに着たフィッシャーマンセーターの厚みによる着膨れも気になりません。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    インナーに厚いフィッシャーマンセーターを着ていますので少し膨らんでいますが、後ろからのシルエットも綺麗です。

    M65 Field Jacket 2nd.Model
    少し着膨れしますが、嫌な着膨れではありません。
    M65 Field Jacket 2nd.Model
    Levi’sのヴィンテージ復刻ラインLVCの1947のワンウォッシュと合わせてみます。リジットデニムとも組み合わせも良好です。

    (2) デニム以外のボトムと、インナーのニットを薄手のニットに変えてみます。

    フィッシャーマンセーターとの組み合わせが、ボリューミーなトップとなっていますので、スタイルを変えて、インナーに薄手のニットを着て、ボトムは少しモダンなスタイルでM65フィールドジャケットを着てみます。

    ニットは2000年代終わり頃に購入した、NoriKoikeの、かなりタイトなVネックのニットを着ています。ボトムは、2000年代初期のドルチェアンドガッバーナの、薄焦茶色のコットンパンツを履いています。このスタイルを選択したのは、タイトなVネックとテーパードしていないボトムが、最近復活して来ているトレンドに類似していると感じたからです。

    私は、物持ちが良いので、結構昔に買ったものも大事に取っています。大抵は友人や後輩に譲ってしまいましたが、2000年代にバーニーズで購入したアイテムはものも良く、デザインが優れていますので、たまに取り出して着ることがあります。今回のNoriKoikeやドルチェアンドガッバーナがまさに当時バーニーズで購入したものです。

    25年前に購入したモード色の強いコットンパンツのスタイルが、昨年あたりから、トップメゾンが取り入れ始めているブーツカット的なスタイルと類似しています。実際はブーツカットというよりテーパードしていないので、結果裾幅が広いというデザインですが、今シーズントップメゾンが発表したストレートデニムが、当時に近いシルエットで展開しているのは興味深いです。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    2000年代初頭にファッションに関心があった方が見ると、懐かしいボトムのスタイルだと思います。このようなスタイルがまたトレンドとして出てきているのは興味深いです。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    インナーが薄くトップがスッキリしていて、デニムよりシルエットが綺麗なボトムを合わせているので、M65をモダンな形で着こなす事が出来ます。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    薄い焦茶のVネックをインナーに着て首元を見せると、M65のミリタリー要素が薄くなりモダンな印象になります。

    M65 Field Jacket 2nd.Model

    フィッシャーマンセーターのボリュームと、ざっくりした質感の相性が良く、1970年代の学生がしたファッションを現代的にアップデートしたような雰囲気があります。結構ワイルドな雰囲気を持っていて、私のような中高年男性がしてもサマになる便利な組み合わせになります。


    ディテール

    • M65 Feield Jacket
    • 2nd.モデル(1966-1972)
    • 1969年製
    • 生地 : コットンポリエステル混紡
    • アルミジップ
    • エポレット有り
    • 袖口マチ有り
    • サイズ Small-Short

    組み合わせ

    • デニム : Lee101Z (50s Black Tag)
    • コットンパンツ : Dolce and Gabbana
    • カシミアフィッシャーマンセーター : Boncoura
    • Vネックセーター : NoriKoike
    • ブーツ : White’s セミドレス

    おわりに

    私が晩秋から、初春にかけて身につける定番アウターであり、大好きなアウターであるM65フィールドジャケットです。もっと早く紹介したかったのですが、生活環境の変化で、ブログ記事の更新を止めてしまった為、記事にするのが遅くなっています。

    M65フィールドジャケットは、本物だけでなく、モチーフアイテムを含めた広義で見ると、街中で身につけている方も多く、場合によってはM65のモチーフと知らないまま着ている方もいるのではないかと言うくらい普及しているデザインです。

    米軍支給品であるオリジナルのM65は、40年以上米軍に採用されていたので個体数が多く、古着の値段もそれほど高騰しておらず、気軽に手に入れられるので、興味があったら手に入れて着こなしてみて欲しいアイテムです。

    私は、古着が好きなので、現代的なファッションアイテムが持つ、身体にあったスタイリッシュなデザインと真逆の野暮ったいスタイルも好きですが、フィールドジャケットを着たいが、オリジナルのM65の野暮ったさが気になる方は、様々なブランドが展開する、M65のモチーフを取り入れ、現代的にリファインしたものを手に入れても楽しめます。

    私は、M65のルーズなシルエットの利点を活かしながら楽しんでいます。今回紹介した、フィッシャーマンセーターだけでなく、Boncouraのジップフーディーなど、ボリュームのあるものをインナーに重ねて着る事が出来るのも、M65フィールドジャケットの楽しみ方です。

    M65フィールドジャケットは3枚持っていますが、今回紹介した2nd.モデルだけでなく、New Air Vintageのリメイクしたものや、3rd.モデルも面白いアイテムですので今後記事で紹介したいと考えています。


    Shop

    今回紹介したM65 Field Jacket 2nd.モデルを購入したのは、東京原宿にあるベルベルジンさんになります。

    ヴィンテージデニムの扱いでは恐らく日本一有名な古着屋さんで、様々なメディアにも良く取り上げられる老舗の古着屋さんです。私は、系列店であるFake aさんで501XXやLee101Zなどのデニムや50sのアイテムを購入しています。

    今回紹介したM65 Field Jacket 2nd.モデルは、Webショップの通販で購入しましたが、非常に丁寧な対応をしていただいています。

    ベルベルジンさんの実店舗にも伺いたいのですが、なかなかタイミングが合わず伺えていません。扱っているものは流石の老舗なので、超が付くお宝のようなヴィンテージデニムをはじめ、購入しやすい価格のものも含め、アメリカの古着アイテム全般を取り揃えています。値付けも、業界を牽引しているようなお店なので、適正な価格付けをしており、扱っている商品も確かです。

    Webショップでの購入なので、ベルベルジンさんの詳しいお店紹介は出来ませんが、501XXの記事で系列店であるFake aさんのお店紹介をしていますので参照ください。

    [ 501XX 1954の記事 ]

    ベルベルジン公式Webサイト

  • Hermes Hat and Rectangle

    Hermes Hat and Rectangle

    私は、帽子や、マフラー、グローブなどの小物を使う機会が多く、寒くなる冬は大活躍します。防寒の目的が強いのですが、少し拘ったアイテムを普段の装いに加えると、洗練された着こなしを楽しめます。

    今回は、私が使う小物で、普段の着こなしを、洗練された雰囲気に変えてくれる、Hermesのハットとレクタングルを紹介します。Hermesと言えば、バーキンやケリーなど、女性の憧れのバックが第一にイメージされますが、男性用に展開されるアパレルや小物も、相当なこだわりがある優れたアイテムがあります。

    今回は、フェルト帽のハットであるバルタザールと、カシミアシルクのストールであるレクタングルを、過去に紹介した、Boncouraのカシミアフィッシャーマンセーターと、ブルネロクチネリのシアーリングバイカージャケットに組み合わせています。

    Hermesの凄さに、素材や作りの良さは当然ながら、フランスらしい絶妙な色使いがあります。私も基本はコンサバな色使いを好みますが、エルメスが提案している、色で遊ぶ、フランス的な着こなしの要素を取り入れる事で、さらに着こなしが楽しめます。

    Hermes Hat and Rectangle

    エルメスでしか出し得ない絶妙な青をベースに、柄は派手ながら3色の同系色でまとめたレクタングルの色合いと、コーヒー系で明るさを抑えた焦茶のハットは、イタリア的なマローネアズーロ(azzurro e marrone)をフランス的解釈でまとめてくれます。


    はじめに

    ハット

    過去に記事にしていますが、私は帽子を必ずかぶる習慣があります。これはおしゃれというより、元来不精者で、髪の毛がボサボサでも、帽子をかぶってしまえば収まりが良いので、自然と習慣になっています。

    帽子をかぶる習慣が長年続いていますので、帽子は結構な数を持っています。

    冬にかぶる帽子で圧倒的に多いのが、ニット帽で、冬場はほとんどニット帽をかぶっています。ニット帽を使う機会が多いのは、なんといっても暖かい事が理由です。ニット帽は頭を小さく見せてくれる効果もあります。

    今回紹介する、Hermesが展開するハットのバルタザールは、普段使っているニット帽によるカジュアルな着こなしを、より洗練された着こなしにしてくれます。

    ストール

    冬場はマフラーやストールを使う機会も多く、良く使うのは、ブルネロクチネリの薄手のカシミアストールで、もう少しカジュアルにしたい時は、クルチアーニの、カシミアニットマフラーをします。基本的にマフラーはカシミアのものをしますが、柄が綺麗なものなどは、カシミアシルクのストールをマフラーがわりに使います。

    私が所有するマフラーやストールの特徴に、フリンジが入っていないものを使っています。マフラーは、カシミアなどの柔らかい素材を使う事が多いので、補強を兼ねたフリンジがついているものが多いです。フリンジは、装飾性もあるので、フリンジ付きのマフラーをすると、オシャレ感が出ます。フリンジの特徴で可愛らしいイメージもあります。

    私は、無機質なものやプレーンなものが好きなので、装飾感のあるものを身につける習慣がないため、マフラーもフリンジがないものを選択しています。(特別意識したわけではないのですが好みのものを購入していたら結果そうなっていたという感じです。)

    所有している色は、ネイビーやグレー、茶など地味な色ががほとんどで、あまり派手なマフラーやストールは所有していません。そんな私の好みですが、今回紹介するレクタングルは、従来の私では選択しない、明るめで光沢のあるブルーと派手な柄となっています。


    Balthazar

    エルメスのフェルト帽のハット、バルタザールですが、定番の黒や、今回紹介する、焦茶を中心に、年毎のシーズンカラー展開しています。

    帽子にもトレンドがあり、ハットが流行る時もありますが、最近のアパレルのトレンドがカジュアルな流れなので、フォーマルな雰囲気を持つハットよりも、キャップやニットキャップ、バケットハットなど、カジュアルウエアと合わせやすいものがトレンドの流れになっています。

    私もハットをかぶる事は稀で、過去にバーニーズで買ったものが手元にありましたが、ほとんどかぶらなかったので、人に譲ってしまい、ハットは手元にありませんでした。

    私のバルタザールは、Hループと言われる、リボンにHマークが刻印されたもので、色はカフェと言われる焦茶色、形はオーソドックスなハット、素材はラパンフェルト(ラビットファーを使用したフェルト)を使用し、手触りも良く、かなり薄く作られています。

    そもそも、あまりかぶらないはずのハットでしたが、レクタングルを物色していた際に、ハットが気になり、エルメス銀座店のスタッフの方が選んで持って来てくれた、ハットとレクタングルの組み合わせが、従来の私の感性では選べない絶妙な色合わせであり、その洗練されたスタイルに感銘し購入に至っています。

    Rectangle

    エルメスのカシミアシルクのストールであるレクタングルは、フランス語で長方形を意味するrectangleの名称となっています。名前の通り、長方形のカシミアシルクのストールになっており、幅63cm、長さ180cmの長方形になっています。

    エルメスと言えば、女性のシルクスカーフが有名で、男性用としてカシミアマフラーや、カシミアシルクのストール、シルクスカーフを男性用に小ぶりにした、カレやロサンジュなどのシリーズを展開しています。

    今回紹介するレクタングルですが、元々私が身につける目的でなく、プレゼントに良さそうなマフラーを探しにエルメス銀座店を伺った際に、柄の綺麗さや肌触りの良さから、試しに首に巻いてみました。

    素材感の良さ、サイズもちょうど良く、エルメスのストールの特徴ですが、結んで開いた先の絶妙な広がり方の綺麗さもあり、色の展開の面白さから、私が欲しくなり購入してしまうという、ミイラ取りがミイラになる展開で購入しています。

    エルメスの男性用冬季シーズンの巻物は、大きく2つに分かれていて、カシミア100%のマフラーとカシミアシルクのストールが展開されています。カシミアマフラーは、素材の関係上、細かな柄や色の制約がありますが、カシミアシルクのストールは、女性用のスカーフのような、様々なモチーフを題材に大胆な色使いとユニークな柄が多数展開されています。

    私の好みは、シンプルな色使いとシンプルな柄ですが、エルメスの魔法のようなデザイン力は、単体では派手に見える柄や色が、実際に身につけると、派手ではなく洗練された差し色として機能します。

    私はこのエルメスの魔法にやられ、従来では絶対に選ばない色や柄のレクタングルを購入しています。

    このレクタングルの試着の際、スタッフの方が用意したハットがバルタザールのカフェになります。バルタザールの焦茶に合わせて、スタッフが選んだレクタングルの鮮やかなブルーの組み合わせの妙が素晴らしく、他の選択種として用意されていた、グレーと黒の組み合わせのレクタングルよりも洗練されていたので、ブルーのレクタングルを選びました。

    単品としてはグレーのレクタングルは素晴らしく、従来の私の感性であれば、こちらを選択するのですが、焦茶のハットと鮮やかな深いブルーのレクタングルの組み合わせは、私の感性ではなかなか選べない、エルメスの世界観を感じ選択しています。

    Hermes

    私の考え方が旧時代的ですが、Hermesやルイヴィトンなどフランスの高級ブランドは、男性向けというより、富裕層の女性向けのイメージが強く、私には分不相応に感じていて、私が購入して身につけるようなものではないイメージを持っています。所有している、ショルダーバックのランチや、レザーグローブ、常用しているコロンも、私自身が選んだものではなく、家内からのプレゼントで所有しています。

    そのような考えでしたので、私がHermesで自身が身につけるものを購入するといった事はこれまで考えた事がありませんでした。

    25年前にプレゼントされたワンショルダーのバッグであるランチは、シボが入った高品質のカーフで、色はレンガ色と非常に洗練されたワンショルダーのリュックタイプでしたが、構造上、中にあるものを取り出し難いため、あまり使わなくなっていました。ただ、現在はバックインバックという優れものがあり、過去の使い難さは改善されていますので、今後使っていこうと考えています。

    ショルダーバッグのランチは、銀座店に伺った際にメンテナンスを依頼しています。25年前のバッグですが、元来革質が良く、私も相応に使用しましたが、革面や縫製やパラジウムメッキなどに劣化はないので、革のクリーニングや細かな傷の修復がメインになります。金額もそこまで高価ではなく納期も約2月程度となります。

    ランチのメンテナンスが後日上がりましたが、傷や擦れを丁寧に修復し、崩れた形の矯正、革全体の栄養補給により、メンテナンス前に比べ、革質が新品時のようなしなやかな柔らかさになっています。

    購入した商品を長く使える丁寧なメンテナンス体制も、エルメスが超一流である理由の一つです。

    20年前にプレゼントされた、レザーのグローブは、今でも現役で20年を超えて愛用しています。革質は非常に柔らかくシルクがインナーに貼ってあるため、着脱と付け心地も良いレザーグローブです。エルメスの革製品の凄さに、20年以上使っていても全く問題ない耐久性を持っています。

    アパレル関係のアイテムではありませんが、私は20年以上、家内が常備してくれるエルメスのコロンを愛用しています。常用しているのはナイルの庭というコロンになります。柑橘系の爽やかな香りなのでユニセックスとなっていて男女兼用で使えます。

    そんな私ですが、友人のお祝いに、マフラーをプレゼントしようと考え、エルメス銀座店に伺い、柄が綺麗だったのでストールを見せてもらい、どのようなものかを確認するため、試着したら、私が欲しくなり購入という顛末になっています。

    ストールとハットを見せていただいた際に、エルメスの男性用アパレルを初めて手に取り見たのですが、私のイメージと異なり、高級感やクラス感のようなものは予想通りでしたが、かなりアバンギャルドで、良い意味で変な仕掛けがある非常に面白い服を展開しています。普通のチェスターコートに見せてカシミアを二重に仕立ててあるコートや、ステンカラーのバルマカンスタイルのカーキのコートなど相当面白い服で、生地はサージ的な目の粗い生地を使い、微妙に明るいカーキで、袖のベルトがカーフで作られています。

    もう少し歳を重ねて着たら、素敵な初老の紳士になるだろうなという素敵な服を展開しているのは、ロロピアーナとイメージが被ります。ロロピアーナは、ベビーカシミアやビキューナといった超がつく高級素材を使い、色やデザインはコンサバな服を展開しています。エルメスは、素材も超がつく高級素材を使い、エルメスの持つ美学というか、パリのエレガンスと言える、ユーモアが効いた服を展開しています。一見ベーシックですが、何か変という面白い要素がありますので、この服が似合うには、エルメスの服に負けない、着る人のアイデンティティや相当な品格がないと難しいと感じました。

    これまで、エルメスのアイテムについて深く考えた事はありませんでしたが、グローブは20年間使用していますが、全く問題なく私の手に馴染んでいます。ランチも一時使用していませんでしたが、25年間使用して、全く問題ありません。考えてみると、革の耐久性も高いのですが、縫製が非常に頑丈で、縫製がほつれて使えなくなるような事がないのもエルメスの製品の特徴です。

    まだまだ私では、エルメスのアイテムを身につけるアイデンティティが足りないと感じていますが、今回ハットとレクタングルが素晴らしく、まだ分不相応な感じは否めませんが、しっかり愛用していきたいと感じています。エルメスのアイテムは、価格は高価ですが大事に扱えば、一生使える耐久性と普遍的なデザインを持っています。


    着用例

    [ Boncoura カシミアフィッシャーマンセーターの記事 ]

    Boncouraのカシミアフィッシャーマンセーターとチノに組み合わせています。ベージュ系のベースなのでハットの焦茶とレクタングルの鮮やかなブルーが良いアクセントになります。

    Hermes Hat and Rectangle

    Boncouraのカシミアフィッシャーマンセーターとチノの組み合わせにハットとストールを合わせています。

    Hermes Hat and Rectangle

    通常ニットにハットはあまり組み合わせないのですが、バルタザールの色やフォルムが合わせやすく、フィッシャーマンセーターにかぶっても違和感がありません。レクタングルも巻き方を替えるとバランスが整います。

    [ ブルネロクチネリ シアリングバイカージャケットの記事 ]

    ブルネロクチネリの、シアリングバイカージャケットに組み合わせています。古着加工をした黒なので、通常ではブルーは合わせ難いのですが、襟の色が薄茶色なので、レクタングルのブルーが映えて絶妙なアクセントになります。

    Hermes Hat and Rectangle

    シアーリングライダースジャケットに合わせると、大人っぽい洗練された雰囲気になり、全体のバランスも取れています。

    Hermes Hat and Rectangle

    ストールは出さずに首周りだけを見せた方が、洗練されています。ハットとレクタングルの色味の妙がわかりやすい形で作用します。これが、エルメスの魔法と感じたエルメスにしか成し得ない優れた色彩のセンスです。

    Hermes Hat and Rectangle

    ストールを出してもまとまりますが、上の写真のように首周りのみを見せた方が洗練されています。エルメスの色の難しさに、合わせた色の配分をコントロールする必要があります。


    ハット

    • デザイン : バルタザール・Hループ
    • 色 : カフェ
    • 形 : ハット
    • 素材 : ラパン・フェルト
    • 外側にグログランリボンとラバーコーティングされた《H》の文字
    • イタリア製
    • ブリムの長さ:6.5 cm

    レクタングル

    • デザイン : カツォウナ
    • サイズ : 63×180 cm
    • カラー : ブルー・テュルカン / ブルー・グリゼ / シエル・クレール
    • 素材 : カシミヤ 70% 絹 30%
    • ルロタージュ仕上げ(手作業で施された縁かがり)
    • 手作業で施されたフリンジ付き
    • デザイナー : 野村大輔

    組み合わせ

    • カシミアフィッシャーマンセーター : Boncoura
    • チノトラウザーズ : Boncoura
    • シアーリングバイカージャケット : ブルネロクチネリ
    • 5ポケットパンツ : Visvim
    • スエードブーツ : Visvim

    おわりに

    今回、私にはあまり縁のなかった、エルメスのアイテムを購入しました。エルメスは世界最高の素材を、エルメスの世界観でデザインし、世界最高の職人が作り上げるもので、価格も高価なものが多く、価格だけでなく、身につける人を選ぶような高尚なイメージがあり、私にはまだまだ分不相応なイメージがありました。

    今回、ハットとカシミアストールを購入し、エルメスの魔法のような色使いの世界観を体験しましたが、このセンスは私ではなく、エルメスとエルメスのスタッフの方が提案してくれたもので、私もセンスを磨く必要があると感じました。

    今回、エルメスが提案してくれた色使いは、非常に洗練されていますが、その世界観をフルに活かすには、結構難易度が高く、私が好む、ブルネロクチネリの寛容さとは異なる、スイートスポットの狭さを感じています。

    ただ、このスイートスポットの狭さをしっかり活かすことが出来れば、相当ハイセンスな着こなしが出来る服である事がわかりました。エルメスというブランドの、世界的な評価の高さは万人の知るところではありますが、言葉やイメージだけでは感じ取れない、真のラグジュアリーな世界観を持つ、とんでもないブランドです。

    私は帽子とストールのみの購入ですが、この二つのアイテムのみで、合わせた服の世界観をガラッと変えてしまう凄さこそが、世界で絶賛されているエルメスの真骨頂と感じています。

    このようなものを自然に選び、さらっと着こなせる人が、本当のおしゃれの達人であり、私など、まだまだそこの領域には辿り着けない事がわかった今回の購入体験でした。


    Shop

    今回紹介した、ハットとレクタングルを購入したのは、エルメス銀座店になります。

    メゾンエルメスと言われている、ガラスで作られた建物が象徴的なエルメスの旗艦店になります。その佇まいや、入り口のドアマンなど非常に格式が高く、なかなか入り難い雰囲気があります。

    お店の中に入ると、スタッフが要件を伺い、要件に応じたフロアを案内してくれます。今回私は、メンズのアイテムを購入したので地下一階のフロアに案内されます。

    スタッフの方も、顧客との距離感を大事にしており、要件を告げない限り、顧客は商品を自由に見る事が出来ます。ただ、高価なアイテムが多いので、手に取ったりするには、スタッフに声をかける必要がありますが、スタッフの反応も良く、あまり待たされる事なく気になる商品を手に取って確認できます。

    私の担当をしていただいたスタッフの方は、最初にマフラーやストールといった漠然とした希望を伝えると、それぞれを用意してくれて、特徴や一般的な使い方までを丁寧に説明してくれます。

    私に色や柄などの希望を尋ね、希望に近いものを持って来てくれるのですが、ストールを見ている際に、飾られていた帽子が気になり、帽子の希望を伝えると、持って来てくれたのが今回購入したバルタザールのカフェになります。

    このバルタザールのカフェを持って来てくれた際に、私の希望である、シンプルな柄のグレーと一緒に持って来てくれたのが、今回購入したブルーのレクタングルになります。

    スタッフの方の一言も非常に気が利いていて、通常ならグレーをお勧めしますが、バルタザールのカフェをされるのであれば、こちらのブルーを合わせた方が、配色で遊べてより洗練されたイメージになります。と一言添えてくれたアドバイスで、実際に試着してみると、私では考えられない、かなりハイレベルで洗練された組み合わせでした。

    試着したバルタザールは、サイズが60で少し大きかったので、他の帽子で大体のサイズを確認します。58のサイズがちょうど良さそうなので、在庫を確認し、他店から取り寄せが可能との確認も迅速にしていただきました。

    そのような経緯で、ハットとストールに感銘を受けて購入します。バルタザールの取り寄せの手配も迅速にしていただき、銀座店に届きましたら連絡しますとの事でお店を後にし、後日届いた際の連絡も非常に丁寧な電話をいただきました。

    扱うアイテムは当然超一流のものばかりですが、案内してくれるスタッフの対応や提案に関する感性も素晴らしく、安心して欲しいアイテムを選ぶことが出来ます。

    コロナ以降、銀座のハイブランド店は、入場規制などで、お店に入れなかったり、店頭にものがないなどの状況がしばらく続いています。エルメスも一時は、入場規制があり、家内がコロンを買いに行ってくれた際も少し待たされたとの事でしたが、お店の対応がしっかりしていて、紙パック入りのミネラルウォーターを持って来てくれたり結構な気遣いをしてくれたのは流石はエルメスと絶賛していました。

    繁盛期などの日時によっては、直ぐに入れない事があるかもしれませんが、扱うものは超がつく一流品ばかりで、長く使う事ができるアイテムの品揃えと、身につけることで、エルメス独自の世界観により洗練度が上がります。

    私がお勧めするまでもない、世界一とも言える真のラグジュアリーを体験出来るお店になります。

    全ての商品は、素材を含め、世界最高のものをエルメスの目利きで選択し、エルメスというフィルターで顧客に提供しているから、エルメスが扱う商品は全て超一流。

    エルメスこそが世界最高のセレクトショップ。という先輩から教わったエルメスの本質が良くわかる体験でした。

    Hermes公式Webサイト

  • John Lobb Barros : 長く愛しているもの

    John Lobb Barros : 長く愛しているもの

    25年以上、四半世紀を超えて、愛用しているJohnLobbのBarrosを紹介します。私が初めて購入したJohnLobbの靴であり、非常に愛着がある靴になります。フォルムが、現代のJohnLobbの洗練されスッキリした形と異なり、昔ながらの英国靴の伝統である、少し丸いダービーのUチップとなります。元々は、紺ブレザーとグレーフランネルのトラウザーズに合わせる為に購入しています。

    購入したのは、横浜のみなとみらいに直営店があった時代で、JohnLobbの販売は(株)キャンディが運営していた時代になります。キャンディは非常に面白いものを売る会社で、JohnLobbを運営していた頃は、同じイギリスのヒルディッチアンドキーのシャツの販売もしており、その後、ベルギーのチョコレート、ピエールマルコリーニを販売し有名になります。

    当時、関東圏のJohnLobbの直営店は、みなとみらい店と、246沿の外苑にあった青山本店の2店舗で、私がBarrosを購入したみなとみらいの直営店も閉鎖してしまった為、しばらくは外苑の青山本店一店舗の直営店で運営していました。

    その後、立て続けに購入した、DarbyとChambordは、青山本店で購入したのですが、青山本店の店長さんが面白い方で、当時から世界最高の紳士靴の評判や、高級ブランド然としたお店の雰囲気に反し、昔ながらの靴工房の親父のような人柄で、本人も革マニアのような一面があり、本当にJohnLobbの靴が好きでお店をやっているような方でした。

    その店長との会話が楽しくて、青山に遊びに行った際には必ずお店に顔を出していました。当時の外苑は、私が愛用したお店の直営店があり、外苑近辺は、カッシーナ > ベルルッティ > JohnLobb > その後、表参道と散策するのが楽しみでした。


    ベルルッティの靴は、JohnLobb購入から少し時間を置いての購入でしたが、青山本店の店長さんが女性で、男性ファッションにも非常に詳しい方で、当時の私のファッションが、ベルルッティに、通常来るお客様とちょっと異なっていた事(カルぺディエム愛用)から、良く話しかけられファッション談義をするのも楽しみでした。

    その店長さんの計らいで、新作発表のパーティーなどにも招待され、覚えているのは、ベルルッティ愛好者であった加藤和彦さんも来ていて、歳はそれなりに取っていましたが、若々しく背が高くスタイル抜群な方でしたので、センスよくベルルッティの靴を履きこなす姿は非常にカッコよかった事を覚えています。

    [ ベルルッティ アレッサンドロの記事 ]

    ベルルッティは後輩に譲ってしまいましたが、非常に素晴らしいお店なので記事にしています。


    余談ですが、キャンディとカッシーナ、サザビーリーグの3社は、私の中で、世界にある優れたものを誰よりも早く日本に紹介した会社というイメージがあります。

    キャンディが扱った、JohnLobbの靴やヒルディッチアンドキーのシャツ。カッシーナが扱ったマリオベリーニのマラルンガソファーやフランクロイドライトのコーヒーテーブル、カッシーナがオリジナルで製作したベッドや鏡台、ダイニングセットなど自宅で使用する家具類は実際に購入し今でも愛用しています。

    ヒルディッチアンドキーのシャツは、英国ファッション好きの後輩に譲ってしまいましたが、JohnLobbの靴、カッシーナの家具は四半世紀を超えて愛用し続ける真の名品でもあります。

    マラルンガは一度革を張り替えていますが、毎日リビングで使用しており、ガタ付きなどとは無縁の堅牢さで、まさに一生物のソファーです。私は、一人がけソファーとオットマン、2人かけのワイドタイプのソファーをL字のような配置で使用しています。この、一人がけのソファーとオットマンでくつろぎながら、MacBookProでこのブログを書いています。(Macを触る時に使うダイソンのクレーンのような照明器具もカッシーナの紹介で購入し愛用しています)

    サザビーリーグは、若い頃買ったアニエスベーのボーダーシャツ(流石に処分してしまいました)や、ロンハーマンのデニムやTシャツ、フランクアンドアイリーンのシャツなどは未だに持っています。サザビーリーグといえばなんと言ってもスターバックスコーヒーの運営が有名であり、恐らく利用したことがない方を探す方が難しいくらい一般化しました。

    John Lobb Barros

    Barrosは少し丸みを帯びた可愛らしいフォルムのダービースタイルで仕立てたUチップになります。

    John Lobb Barros

    当時の私の革靴の好みがダブルソールのダービーでありBarrosはダブルソールになっています。


    はじめに

    JohnLobbの靴は25年前に購入し、一時は3足をローテーションで履いていましたが、スーツを日常着なくなった頃から、履く機会が減っていました。最近、心境の変化から、また少しずつですが、履く機会が出て来ています。

    購入当時は、お店の方から言われた、一生物の靴という実感はあまりなかったのですが、25年を経た今、当時言われた、一生物という事を実感しています。

    作りの堅牢さだけでなく、普遍的で飽きのこないデザインも含め、本当に良いものとは?という商品に対する哲学が徹底されているブランドです。非常に手の込んだ作りや、長年蓄積されたノウハウが、実際の着用で、購入者にどんどん合ったものに変化し、身体に馴染んだ状態のJohnLobbの靴は手放せない、という伝説のような話も身をもって体験出来ます。

    一見したデザインは、普通の作りの良い靴で、見た目の華美さは感じられませんが、身につけると本質的な上質さが自然と出て来る、歴史に裏付けされた真の名品です。

    私が愛用している、3足のダービーは現在廃盤となってしまい、新たに購入することは出来ません。また、時代の流れから、ダブルソールのダービーそのものをJohnLobbが辞めてしまっているのは残念です。


    過去の私であれば、JohnLobbの靴は、スーツないし、ブレザーのスタイル以外では身につけませんでしたが、歳をとり、その辺りのこだわりのようなものに縛られなくなって来た事で、また履くようになっています。

    別記事で、紹介しますが、25年ぶりに、JohnLobbのブーツであるLawryを購入しました。購入した丸の内店の顧客対応も、私が知っている、昔ながらの個人の靴工房的であり、接客や対応が非常に素晴らしく、25年前に購入した靴のメンテナンスもお願いし、過去には考えもしなかった、革底にラバーを張る対応もしていただいています。

    若い頃の私は、ある種、原理主義的な考えが強く、革底にラバーを張るなど考えもしなかったのですが、革底の難点に、大理石の床などを歩くと非常に滑りやすく、何度も転びそうになっています。そのような難点をカバーする対応もしていただけるのが、現在のJohnLobbにも受け継がれる靴工房的な考えでもあります。


    JohnLobb

    2つのJohnLobb

    JohnLobbの話題に良く出る、JohnLobbロンドンとエルメス資本のJohnLobbパリ、という2つのJohnLobbがありますが、日本で眼にするほとんどのJohnLobbの靴は、エルメス資本のJohnLobbパリの靴になります。私の所有するJohnLobbもパリの製品になります。

    わかりやすくいえば、ロンドンのJohnLobbは、ビスポーク(フルオーダー)専門の昔ながらの靴工房で、パリのJohnLobbが既成靴を販売し、要望があれば、ロンドンのようなビスポークにも対応する、高級靴メーカーのような形になっています。

    JohnLobbロンドンの靴は、ロンドンに行ってオーダーする必要があるので、一般の方が購入するのは敷居が高いです。過去には毎年6月にホテルオークラに来日して、オーダーイベントを行っていました。

    20年ほど前に一度、このホテルオークラのイベントでオーダーする事を考えましたが、スーツ着用の機会が減り、結局オーダーするには至りませんでした。JohnLobbロンドンのビスポークに夢があるのは、JohnLobb愛用の歴代の有名人(英国王室やチャーチルなど)の木型の保管と同様、自身の木型が保管されます。このような夢のような体験が出来る事は滅多にありません。

    当時の記憶ですが、ホテルオークラの来日イベントでのオーダーは、最低2足からで、ダービーとオックスフォードの数種類の型に、革の選択や、トゥやヒールの形、ソールの形などを選択するもので、確か価格も一足4000ポンドくらいだったと記憶しています。

    DarbyとOxford

    私が、JohnLobbの靴を購入した当時は、英国靴というと外羽のダービーのイメージがあり、フルブローグで、鳩目の細工が入ったスタイルが英国靴のイメージでした。ダブルソールもイギリスらしい作りで、堅牢であり、所謂カントリージェントルマン的な、田舎の土の上を歩く質実剛健な靴であり、そのような靴が好みでした。(この好みは今でも変わっていません。)

    JohnLobbのOxfordのイメージとしては、CityやPhilipといったストレートチップの名靴があり、一時、JohnLobbと言えばPhilip2というくらいメディアでの露出がありましたので、名前は知らなくても見たことがあるのではないでしょうか。私のオックスフォードの靴のイメージは、ダービーに比べフォーマルな靴であり、式典などフォーマルな場所で履く靴であり、ダービーが英国の田舎で履く靴とすると、オックスフォードはロンドンなどの都会で履く靴と言えばわかりやすいかもしれません。

    当時の、JohnLobbロンドンのウエブサイトを良く見たのですが、ビスポーク専業で、顧客は歴史上の人物が多いなど、紳士靴の頂点でもあるイメージが頭に残っている状況であり、そのような先入観から、実際に展開する靴の写真を見ると、驚くほど質素で、原始的な靴であり、ある意味、非常に野暮ったいデザインの靴でした。その野暮ったいダービーのフォルムこそが、私が大好きな英国靴のイメージです。

    今回紹介するBarrosは、フルブローグの外羽ダービーではありませんが、フルブローグと共通する質実剛健なイメージがある、Uチップの外羽ダービーで、ダブルソールであることが私がBarrosを選択した理由です。

    私自身が、若い頃から、カッチリしたスーツより少し力の抜けたものが好きであり、ブレザーのスタイルなどを好んでいたので、自然と靴の好みは、オックスフォードよりダービーを好んでいます。当時のJohnLobbのダービーに共通する、英国のカントリージェントルマン的な、実用重視で質実剛健さが、自身の好みと一致していたので、短期間に3足のダブルソールのダービーを購入する動機になっています。

    今回はBarrosの紹介ですが、別記事でダブルソールのダービーである、DarbyとChambordも紹介出来ればと考えています。この2足の紹介は、今やほとんど着なくなってしまった、スーツを着用して写真を撮る事を考えています。

    Barros

    私のBarrosは2000年購入なので、当時のラストが2998になります。私自身靴は好きですが、スペックマニアではないので、一般的な知識としての理解ですが、2998はBarros専用のラストで、JohnLobbの工場で製作されたものになります。

    ダブルソールの5穴の外羽ダービーで、少しカジュアルなUチップになります。このフォルムで有名な靴は、JMウエストンのゴルフがあります。ゴルフは、ラバーソールで、横から見るともう少し厚みがありますが、Barrosは、厚みを抑えたスッキリしたフォルムになっています。Barrosに限らず、JohnLobbの靴の特徴に、ソールからアッパーまでのサイドの丸みが強く、この作りが評価の高いJohnLobbの履き心地を決定しています。

    細かく見ていくと、ステッチの丁寧さや、トゥやヒールのカーブの美しさと作りの良さ、上質な革質による光沢感などが際立っています。ただ、一足の靴として見た時に、中庸なUチップのダービーであり、華美な要素より質実剛健な要素の方が強い靴です。

    John Lobb Barros

    トゥからヒールまでの曲線が美しく、この曲線は見た目の美しさより履き心地を良くするために出されています。

    John Lobb Barros

    昔ながらの少し丸いフォルムのUチップのダービーですがその中庸さこそが長い年月飽きが来ない優れたデザインです。

    John Lobb Barros

    現代の靴のデザインからすると少し丸いフォルムで、トゥをあまり尖らせていません。

    John Lobb Barros

    今回メンテナンスに出し、靴底にラバーを貼ってもらいました。このことで革底では滑るような床でも問題なく履く事が出来ます。

    John Lobb Barros

    当時の靴箱は、紙の色がナチュラルで、ボールペンによる手書きで靴の名前(ソール)、サイズ、ラスト、色、革質が描かれています。


    着用例

    今回、チノトラウザーズと、細めのコットンパンツにBarrosを合わせています。ベージュ系のパンツの方が相性は良いのでデニムとの合わせはしていません。

    John Lobb Barros

    中庸なデザインから、チノトラウザーズとの相性は抜群です。

    John Lobb Barros

    靴単体で見ると少し丸いフォルムが、トラウザーズを履いた時にバランス良く見えます。

    John Lobb Barros

    チノトラウザーズより細めのパンツと合わせてもバランスが良く上品な組み合わせになります。

    Barros

    • Last 2998
    • 色 : Tobacco
    • 革 : Carf
    • 靴底 : ダブルソール
    • サイズ : 7 1/2 Eワイズ

    組み合わせ

    • 靴 : JohnLobb Barros
    • チノトラウザーズ : Boncoura
    • ニット : Boncoura
    • 5ポケットパンツ : Visvim

    おわりに

    今冬、久しぶりに履き始めた、JohnLobbのBarrosについて記事をまとめて見ました。購入は2000年なので、四半世紀前に購入した靴ですが、靴の状態はもちろん、25年経った今でも古くないデザインは、長い歴史を持ち、本当に良いものを頑なに作り続けてきたJohnLobbだからこそであります。

    スーツを常時着なくなった事で、JohnLobbの靴もクローゼットに仕舞ったままになっていましたが、久しぶりに靴箱から取り出しても、全く劣化がない状態でした。元々革製品の手入れなどは嫌いではないので、しまう前に、JohnLobb純正の保湿クリームを、しっかり塗りこんで手入れしていた事も影響しているとは思いますが、本質的に、最高の革質と最高の造りがあるからこそ、長期間使用しない状況でも全く劣化がなかったと言えます。

    今年、後輩と友人のお祝いに、ベルルッティの靴をプレゼントしましたが、私も久しぶりに革靴を購入しようと考えており、所有していなかった、JohnLobbのブーツを候補に挙げていました。

    今の私のスタイルだと、表革のかっちりしたものより、スエードの柔らかいものの方が合っており、JohnLobbのブーツの定番である、Lawryのダークブラウンのスエードのものを購入しています。

    Lawryを購入した丸の内店の対応が素晴らしく、四半世紀前に購入した、ダービー3足の購入履歴もしっかり残り管理されています。その流れで、メンテナンスをお願いし、現代的な使いやすさを考慮してラバーソールを貼ってもらっています。

    丸の内店のスタッフと話した中で、当時の青山本店の店長の話も盛り上がりました。記事にも書いていますが、JohnLobbの良さに、高級ブランド然としたイメージがありますが、実際の靴に対するこだわりや、顧客へのサービスのスタンスは昔ながらの靴工房的であり、購入した靴を、生涯に渡り大事に出来るための、メンテナンス体制は当然行なっています。

    また靴の価格から考えると、非常に良心的な価格でメンテナンスを行なってくれる事も、JohnLobbの本質的なスタンスを具現化しているとも言えます。

    過去には、スーツやブレザーなど、少しフォーマルなスタイルでしか履いていなかったJohnLobbの靴ですが、私のファッションに対する考え方が少し変化してきており、もう少しカジュアルなスタイルでも履く機会が増えて来ています。

    長年使用して来た靴なので、私の足にフィットしており、履き心地は最高です。普遍的で、古くならないデザインをはじめ、本当の意味で、生涯にわたり履き続ける事が出来る最高の靴なので、これからも長く楽しんで行きたいと考えています。


    Shop

    今回ご対応いただいたJohnLobbのお店は、ジョンロブ丸の内店になります。

    今回記事にしたBarrosの購入は、過去に運営していたみなとみらい店ですが、すでに店舗が無くなっています。別記事にまとめますが丸の内店でチェルシーブーツのLawryを購入し、その際に過去に購入した靴のメンテナンスをお願いしています。

    Barrosは、メンテナンスをかなり早く仕上げていただき、手元に戻りましたので、今回記事にまとめています。付け加えるとメンテナンスにかかった費用も非常に良心的です。

    ベルルッティの記事で、ベルルッティも20年前の購入をしっかり履歴として残し管理していますが、ジョンロブも25年前の購入ですが、当然しっかり履歴を残し、顧客情報をしっかり管理しています。

    ベルルッティもジョンロブも、靴という非常に長いサイクルで使うものを長年扱って来た老舗なので、非常に長いサイクルでの顧客管理は当然しっかり行なっています。言葉にすると簡単ですが、今の高級ブランドで、このような顧客管理を行えているブランドがどれくらいあるか?と考えると結構少ないのではないでしょうか。

    ベルルッティの顧客対応の素晴らしさは記事にしていますが、ジョンロブの顧客対応も同様に素晴らしいものです。ただ、両者の違いとして、アパレルにも参入しているベルルッティの方が、所謂ラグジュアリー(真の意味で)感があり、スタッフの方も、一流のお店でのサービスという意識が高く、本質的で高級感のある対応を徹底しています。

    ジョンロブも、世界最高の高級靴と言われ、キングオブシューズとも言われており、イメージとしてはベルルッティに近い印象がありますが、実際にお店に入り、靴を見せてもらい、試着したりしていくと、スタッフとのやりとりは、ラグジュアリーというより、腕の良い靴職人さんとのやりとりのような印象を受けます。

    自社の製品への、絶対的な自信と信頼があり、あとは顧客の好みや、足に対するフィット、長年愛用出来る為に必要な事など、現場合わせをしっかり行うことで、購入した顧客の満足度を上げる努力を惜しんでいません。それこそが一番大事な、顧客に対する誠意であるといった、昔ながらの靴職人的な哲学を感じます。ジョンロブの評価が高い理由に、靴が本当に好きで、大事にする顧客に沿ったサービスを、第一に考えているというとわかりやすいかもしれません。

    しばらく、JohnLobbの靴は履いていなかったのですが、過去に所有した3足は全てメンテナンスを行い、革底にラバーを貼ってもらっていますので、今後なるべくしっかり履いて手入れをしながら愛用していきたいと考えています。

    JohnLobb公式Webサイト