CMSへの興味

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当サイトはWordPressで構築しています。WordPressはCMS(コンテンツマネージメントシステム)の一つで、シンプルでわかりやすいインターフェースとデザインや機能の豊富さ、学習の敷居の低さから世界のWebサイトの40%歩こえるシェアを持っています。個人のブログ運営にも適しているためご利用になられている方も多いのではないでしょうか。

このBlogを立ち上げるきっかけがCMSに興味を持ちWordPressを選択し現在に至っています。私の自己紹介にも書いていますが何となくクリエィティブな事がしてみたいという事の一つが、セルフメイドのWebサイトを運営してみたいという興味から始まっています。CMSに興味を持ったきっかけと経緯のようなものを一度まとめたいと考えて記事を書いています。

WordPressの使い方などのハウトゥの記事ではなく、CMSがオープンソースとして発展してきた面白さに興味を持ち自身で利用した経緯についての記事になりますので興味を持たれご覧いただけたら幸いです。


WordPressは簡単に言えば、HTMLやCSS,JavaScriptなどの知識がなくても、Webサイトを構築できるネット上のシステムで、PHPとMySQLというデータベースを組み合わせて、ページを作成できるテンプレートを用意し、サイトの構成を自動化したりコードを書かなくてもページが生成される、ネット上のWebサイト制作ツールのようなものになります。

ネット上のWebサイト制作ツールを総じてCMSと呼ばれています。ベースになるプログラム言語やデータベースの使い方により膨大なCMSがありますが、私はWebサイト構築に向いていると言われるPHPとデータベースを使用しているWordPressやDrupalを利用しています。当サイトとは別でDrupalで構築したサイトも記事で紹介していきます。


私がWordPressやDrupalに興味を持った一番の理由が、両システムともオープンソースで自発的に立ち上がり自発的に発展してきた歴史があり、関わっている方のボランティア精神や、その努力が後のプロジェクトに関わった方の収益に有機的に結びついていることがあり、オープンソースと言われる、エンジニアにとって理想的な環境ながら資金難で頓挫した他のプロジェクトと異なり優れたプロジェクトが有機的に進行し、資金などの問題もクリアして尚発展している珍しいケースというのがあります。


オープンソースの成功例で思いつくのが、ビットコインに代表される仮想通貨で、エンジニアの興味から自発的に始まり、今やビットコインの価値は280兆を超えるプロジェクトになっています。ビットコインは非常に優れた初期設計がなされており、通貨発行の希薄化によるインフレ率、時間軸を絶対とし、非可逆性を排除し(人間の心理や行動まで考慮しています)そのことで盤石なセキュリティを担保するブロックチェーンの技術、中央銀行という管理者を持たない世界中のコンピューターリソースに分散し通貨の処理を行うセキュリティや有事へのエマージェンシーまで考慮した分散処理のロジック、そのことで価値の担保を個別の団体に依存しない公平かつ民主的な金融システムとして立ち上がりその理想郷のようなシステムが世界に受け入れられ現在に至っています。


オープンソースの開発の場として利用されているのがGithubと言われる、ネット上にある共同開発ツールになり、世界中から優秀なエンジニアがボランティアで様々なプロジェクトに参加しプロジェクトの開発を行っています。そこから派生したGitlabなどもありますが概ね似たような用途で利用されています。

GitHubの語源であるGitは当初Unixマシンを使い複数人で行う開発の際に、バージョン管理をスムーズに行うために開発されたツールでその管理ツールをネットに公開しグローバルで大規模な開発を行えるHubとして利用しているのがGitHubとなります。

GitHubは2018年にマイクロソフトが当時の価格75億ドルで(1兆円弱)買収しています。この事は様々なプロジェクトを作り上げる世界中の優秀なエンジニアのリソースをマイクロソフトが管理する事が可能になった事を意味しています。

仮想通貨の成功例は一例で、OSやプログラム言語、様々な優れたアプリや、基礎プログラムなど様々なプロジェクトが動いておりそこには優秀なエンジニアがごろごろいます。

GitHubには大小様々なプロジェクトがあり優れたプログラムソースが無料で配布されています。無料でこれだけの事をボランティアでするのって凄いなと感じます。この優秀なリソースが無料でオープンになっている理由について考えます。

理由の一つに大手テックは常に新しいプロジェクトを探したり、優秀な人材の確保に力を入れています。GitHubでの無料のソース配布は、エンジニアの能力のデモンストレーションの場でもあるので、その事で高額な報酬でのスカウトやプロジェクトへの資金提供などのチャンスを得る場でもあります。

日本人のエンジニアは非常に優秀な方が多いのですが、Githubで活躍する日本人は他の国のエンジニアに比べ決して多くはありません。言葉の問題はありますが、何故日本人が少ないのか考えてみると、日本人社会の中にある”本音と建前”の意識があり、実際には優れたエンジニアでも公の場でその能力を自発的にアピールする文化がありませんし評価する文化もありません。

プログラムのロジックを考えた時に、言語が持つロジックの意味合いが強く、基本は英単語から命令文が作られていますので英語圏の人間の方が理解しやすいという理由もありますが、個人的に感じるのは言語の中に文化的や思想的な要素も含まれておりここの解釈の違いというものも影響しているのではないかと考えています。結果に対するプロセスに対する考え方の違いは欧米の方と接すると感じる事がありますがこの要素がコンピューターリソースに対してもあるのかなと考えています。

上記に述べた言語や思考の壁を昨今急速に普及するAIの技術が解決するかもしれないと期待しています。


オープンソースは、高額な報酬を得るためのデモンストレーションとしての側面もあったと述べていますがその事だけでなく純粋にボランティアで動いている方や、関わるプロジェクトの発展を求めて活動している方も多数おりこのような方の方が多い事も特徴です。

プロジェクトの向き不向きもありますが、公共性の高いものほどオープンソースには適しています。テーマが大きく様々な価値観で関わる人間が多いプロジェクトほど発展して行きやすい事はプログラムの世界だけではないのであたり前の事であります。

オープンソースの難しさに、多くの人間が関わりその英知の結晶である事が、プロジェクトが発展していく過程において足枷となっていくケースもあります。それぞれの価値観や目的が異なることからプロジェクトそのものが分裂したち行かなくなってしまうケースも多々あります。プロジェクト自体の資金が枯渇していたり、報酬を望む開発者と望まない開発者で意見が割れるなどの理由によりプロジェクトが割れてしまいプロジェクトが立ち行かなくなってしまうケースもあります。


前置きが長くなってしまいましたが、当サイトの構築に使用しているWordPressもオープンソースですが、プロジェクトが分裂せず立ち行かなくなる事なく現在も進行しています。優れた機能と裾野の広さから世界のWebサイトの40%のシェアを取る大規模なプロジェクトであります。WordPressの利用は無料であり、非常に優れたインターフェースを持つシステムであり、開発陣のボランティアによる尽力は計り知れないものがあります。


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