OMEGA Seamaster Ref. 2532.80

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タイユアタイの記事でも軽く触れた、30年近く愛用している1990年代のオメガシーマスターになります。Apple Watchの登場で、普段使いする時計の座を、Apple Watchに譲ってしまいましたが、私がApple Watchを常用する2018までの間、20年以上ほぼ毎日つけていた時計になります。

正式名称はシーマスタープロフェッショナル300モデルと呼ばれており、耐水圧性能を含めプロダイバーが必要とする機能を搭載した本格的なダイバーウォッチです。本格的なダイバーウォッチながら、カジュアルなスタイルは勿論、スーツやジャケットとも相性が良く、防水性能を含めたタフで堅牢な構造から、利用シーンを選ばない優れた時計です。

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OMEGA Seamaster Ref. 2532.80 バックル

OMEGA Seamaster Ref. 2532.80

当ブログで紹介しているアンティーク時計は、年式も古く、防水性能が期待出来ないので、真夏の汗をかくシーズンや雨の日の装着は避けるように使っています。そのことから日常使いには適していません。

時計に限らず、車や、ギター、カメラ、古着など、工業製品に由来するアンティーク的な物の価値の本質は、作られてから、長い時間を経ていることで、ものが過ごした時間の価値を楽しむ側面を持っています。そのことから、当時の姿をどれだけ残しているか?ということが物が持つ価値の評価の基準となります。これは金銭的な価値というより、文化の継承という考えから来ています。(金銭的な価値もありますが、昨今そのことばかりなのは残念です。)

時計の価値もオリジナルパーツを残していることが価値の評価を左右します。日常使いでの消耗や時計が持つ性能維持を考えると、パーツを交換がベストながら、当時のパーツが入手困難なことから、現行パーツで代用することで対応することができます。ただ、この整備はアンティーク的な価値を落とすことにつながりますので敬遠されがちです。(有名なところでは、ロレックスの正規オーバーホールで行う文字盤の交換や、アンティークパテックの針交換など)

今回紹介する、オメガシーマスタープロフェッショナルダイバー300M(長いので以降オメガシーマスターとします。)は新品で購入し、定期的に正規のメンテナンスをしているので、防水面などの性能的な問題はなく、風防もサファイアガラスと現代的な素材なので、多少の擦れなどは気にせず使えます。

アンティーク的な価値の観点からパーツ交換を躊躇するといった事を考える必要もなく、オメガが推奨する、適切なメンテナンス行うことで性能を維持することができるので、防水性能などを気にせず、日常使いが出来ます。

Ref. 2532.80は1993年から2000年くらいまで販売されていたモデルとなります。特徴として、ヘリウムエスケープバルブや300m防水(30気圧防水)、ダイビングベゼルなどの本格的なダイバーウォッチの機能を搭載したモデルで、派生モデルとして、ピアースブロスナン時代の007で使用されたボンドモデルや、世界記録を持つプロダイバーであるジャックマイヨールの名を冠したジャックマイヨールモデルなどがありました。

41mm径とダイバーウォッチらしい大きさながら、ステンレスのベゼルとマットなネイビーの文字盤のおかげで、カジュアルな着こなしだけでなく、フォーマルな装いにも合わせられます。

兄弟機のRef.2531.80はピアースブロスナン時代のジェームスボンドが着用していた事が有名なモデルです。ボンドモデルのRef.2531.80はベゼルがネイビーでしたが、当時の私は、スーツなどでも違和感なく使えるよう、ベゼルに色が入らないRef. 2532.80モデルを選択しました。

  • Ref.2531.80 ベゼルがネイビー > シーマスタープロフェッショナル300ボンドモデル
  • Ref.2532.80 ベゼルがステンレス無垢 > 一般のシーマスタープロフェッショナル300(今回紹介しているモデル)

ボンドモデルはベゼルに色があることで、スポーティーさと本格的なダイバーウォッチらしさがあり、映画の中で世界を股に活躍するスパイであるボンドが着けることで、本格的ダイバーウォッチの機能性とフォーマルなシーンでも映える普遍性が表現されていました。

ボンドのような映画の中のヒーロではない一般人である私には、色のないステンレスベゼルのモデルの方が着け易かった事が選択の理由になります。ケースやブレスレット、キャリパーやヘリウムエスケープバルブなどの機能は共通で、ボンドモデルとの違いはベゼルの色のみになります。


はじめに

タイユアタイのスーツを紹介した記事で、20年前にしていたスーツスタイルと当時着けていたアイテムを記事にしようとした事がきっかけで、久しぶりに当時愛用していたシーマスター着けてみました。身につけてみるとやはり素晴らしい時計(日常性と万能性、あまり華美に見えない控えめさなど)であり、今回記事にしています。

当ブログで、いくつかの機械式時計を紹介していますが、日常使いは圧倒的にApple Watchが多く、その理由は、防水性能を含めた扱い易さと身体の状態をデータとして見れる事が大きいです。ただ、ランニングなどは、もう少し正確なデータが取れるのでGarminを使用しています。(特にVo2Maxや最大心拍数など)

オメガのシーマスターは当時、通常使用だけでなく、ランニングにも装着しています。ランニングのような運動中に使用しても大丈夫なタフさと万能性が持つ魅力を、今回久々に着用し再確認しています。

初めての機械式時計

家内とともに、初めて購入したオメガの時計が、今回紹介するシーマスタープロフェッショナル300になります。特に目的があって購入したわけではなく、家内がファッション雑誌か何かで見かけた記事で興味を持った事から購入しています。

購入時期が、シーマスターのモデルチェンジ期に差し掛かっており、私は旧モデルである、インデックスがドットのタイプを選び、家内は、当時の新モデルであるバーインデックスのボーイズサイズRef. 2253.80を選択します。

家内のシーマスターRef. 2253.80と私のシーマスターRef. 2532.80、この時代のダイバーズウォッチは、機能優先でマーカーや針の視認性を優先で作られている事が良くわかります。

初めて購入した機械式の時計で、リューズを巻くと針が動いたり、リューズを引くと、日付が合わせられ、もう一段引くと時刻が合わせられるといった、電池を使わないで時計の針が動くのが面白く、早速毎日腕にする習慣が出来上がります。

いつも手元にある事が当たり前の時計であったので、特別感のようなものはなかったのですが、信頼している道具という感覚が強く、定期的にオーバーホールに出していたので、購入から30年近く経つ今まで、一度も故障や不具合のない時計になります。

初めて家内と購入した時計なので愛着があり、30年近く経った今もなお現役で使っている時計になります。

堅牢さ

タイユアタイのKitonの記事で軽く触れていますが、私は2010年頃から、軽いウォーキングを含めたランニングをする習慣を続けています。2010年頃は、スマートウォッチは無く、ランニングウォッチはスイスのスントが展開していたくらいでした。そのような時代だったので、毎日のランニングもシーマスターを着けたまま行きます。

夏場などは相当量の汗をかきますので、日常防水(30m:3気圧)の時計では防水性能に心配がありますが、本格的なダイバーウォッチ(300m防水: 30気圧)なので、防水的な不安はありません。ランニング後に、汗をかいているので水道で普通に水洗いをしています。ただ、ランニングは腕を結構振るので、振動に懸念があります。

ランニングを始めた当初は、時計に対する、振動のことはあまり考えていませんでしたが、1年くらい続けたタイミングで、振動のことが気になり、5年くらいオーバーホールもしていなかったので、銀座にある、ニコラスGハイエックセンターのオメガにオーバーホールをお願いします。

オーバーホールの際に、ランニングで使用している事も伝え、不具合があるようなら、部品交換などを含めて教えて欲しいとお願いします。オーバーホールが完了し、受け取る際に、確認したところ、オメガの時計技師から全く問題がないと伝えられ、私のランニングレベルでは、振動も防水も全く問題ないことがわかります。

ダイバーウォッチなのでダイビングにも使っています。お世話になった方の奥様がオアフに居住していたので、遊びにいった際、ダイビングに連れて行ってもらいます。有名なダイバーさんと上級者である奥様に連れられて、水深40m程度まで潜った覚えがあります。水中でもルミノバの夜光塗料により視認性も良かったです。

ランニングやダイビングにも普通に使用し、全く問題のない堅牢性を持っています。

汎用性

今回、久々に取り出し、スーツと合わせた写真をとっています。ステンレスのスポーツウォッチであり、300mのダイビングまで対応出来る本格的なダイバーウォッチですが、スーツに合わせても違和感がありません。スポーツウォッチなので、デニムなどのカジュアルなスタイルでの相性は当然ながら、スーツスタイルでも全く問題がないので、着用機会を限定しない汎用性の高さがあります。

ベゼルに色が入っていないことと、マットなネイビーの文字盤が、スーツスタイルのフォーマルな装いにおいても目立たない事があります。やはり一番大きのは、ピアースブロスナン扮するジェームズボンドが、ベゼルがネイビーの兄弟モデルを着用しており、ブリオーニのスーツと合わせているスタイルは非常にカッコよかったことから、当時スーツスタイルでボンドモデルを着用されていた方も良く見かけています。

販売中止から25年以上経ったモデルですが、特筆すべきは、ブレスレットが頑丈で、緩みがほとんどなく、腕に対するフィット感が抜群です。ブレスレットの世代が新しく、サファイアガラスを使用しているので時計の重さはあるのですが、手に巻いた時に、フィット感が良く、腕上で時計が必要以上に動かないことから、装着感は優れています。

控えめ

現在発売されているスポーツウォッチは、デザインの派手さと、ケースやブレスレットのエッジが立っており、非常にシャープな印象があります。この時代のスポーツウォッチは現代のものほどエッジが立っていないので、主張がそれほど強くない事も私の好みであります。

オメガのシーマスターは、現行の高級時計のようなアイコニックなイメージが無く、装着したイメージも控えめな事も魅力的です。私のシーマスターは、発売時期が1990年代という、アンティークでもなく、最新でもない年式であり、マーケットで過大な評価になっていない事から、中古市場の価格も高騰していません。

そのことから、世間一般での話題にならず、手に着けていても、悪目立ちせず、身につけている時計が控えめであることも魅力です。

私は、いろいろなものを愛用し愛着を持っていますが、ものに対する執着のようなものは皆無で、私が利用しなくなったもので、知人に欲しい方がいれば、譲ってしまいます。

過去に、所有し、譲ってしまった時計もありますが、オメガのシーマスターが手元に残っているのは、家内とともに初めて購入した機械式時計で、長年、普通に使い続けた事が、愛着を超えて当たり前になっている事が大きいです。


着用例

時計の紹介なので手元のアップの写真になります。サックスブルーのシャツはタイユアタイのシャツですが、白シャツと紺無地のスーツはブリオーニのスーツを合わせています。この組み合わせは、まさに、ピアースブロスナン時代のジェームズボンドの装いになっています。

41mmの外径は当時大きく感じましたが、ドレスウォッチが40mmを超える現代だと違和感がありません。
本格的なダイバーウォッチながら、フォーマルな紺無地のスーツと白シャツにつけても違和感がありません。ベゼルに色が入らない事と、文字盤がマットなネイビーなので紺無地のスーツに限らず、様々なスーツに着けても違和感がない万能な時計です。
スーツに合わせても違和感がないのは、ピアースブロスナンのボンドのイメージが大きいのですが、デザインを含めたバランスの良さが様々な装いに対応出来る、普遍性を持っています。

ディテール

  1. オメガシーマスタープロダイバー300 Ref.2532.80
  2. スイス クロノメーター認定
  3. ケース ステンレス
  4. ブレスレット ステンレス
  5. ねじ込み式リューズ
  6. 風防 サファイアガラス風防
  7. 防水 30気圧(300m/1000ft)
  8. キャリパー Cal.1120

好きな点

  • シンプルなデート表示付きの3針の自動巻きは使い勝手が良好
  • ベゼルに色がなく、マットなネイビーのダイヤルの控えめなデザインにより使用シーンを選ばない汎用性
  • 本物のダイバーウオッチの持つ機能美
  • 視認性を意識して作られた文字盤の見やすさ
  • リューズが大きいので巻き上げのしやすさ
  • 41mm径の大径ながら使い勝手の良いサイズ
  • 30年前のモデルなので、注目度が低く、使用時に控えめに感じること
  • アンティーク的な価値とは無縁なので、性能維持のためメーカーによるパーツ交換を躊躇なく行える事
  • 購入してから30年適切なメンテナンスをしながら使い続けて来た事

気になる点

  • これはシーマスターに限った話ではありませんが、正規のオーバーホールをするとそれなりの金額になってしまう事
  • 以上の問題を考えても普段使いのしやすさがあまり気にならない事

おわりに

初めて家内とともに購入した時計が、手元を離れず、30年後においても現役で動き続けていることは、今回の記事を書かなければ特別意識していませんでした。それくらい身体に馴染んだ時計であり、Apple Watchがメインの現在においても手元に置き、たまに手に着けて時間を刻んでいこうと考えています。

今の時代と逆行するような考えでありますが、良いものを買って長く使うということが、日々の生活を豊かにし、また装いの社会性(適度な控えめさ)を作ってくれる事が今回記事にしてわかりました。

元々、オメガは高級な時計ではなく高性能な時計を多数リリースしてきたメーカーで、スイスやドイツの精密機器のメーカーのイメージを守り続けています。話題性や派手さは、他の時計ブランドに比べ低いのですがそのことが私にとって非常に魅力的に写っています。

ステンレスの防水性能が高い時計は、日常性が高く、長い期間使用することが出来ます。今回30年前のシーマスターを久々に使用したら、新しいシーマスターにも興味が湧いています。


Shop

購入時期が古く同一商品の購入は出来ないのでショップ紹介はありません。現在販売されているシーマスターも素晴らしい時計なのでオメガの公式Webサイトをご覧ください。

OMEGA公式Webサイト