M65 Field Jacket 2nd.Model
私は古着が好きで、Levi’sやLeeなどのデニムだけでなくミリタリーウェアも大好きです。古着が好きな方や、ミリタリーウェアが好きな方が、一度は興味を持ったり実際に手にするのが今回紹介するM65フィールドジャケットではないでしょうか。
M65フィールドジャケットは、ミリタリー系のフィールドジャケットの王道中の王道で、元は米軍支給の軍服であり、古着で出回る、米軍が隊員に正規に支給したものを始め、正規のコントラクターが一般向けに販売したものや、M65をモチーフにした様々なブランドからリリースされるものなど、着用する方も多く、眼にする機会が多いフィールドジャケットです。
私はM65フィールドジャケットが好きで、サイズ違いの年代違いを3枚愛用しています。
- 2ndモデル(1969年 APPLEL CORP OF AMERICA製)アルミジップ、エポレットなど サイズSmall-Short
- 3rdモデル (New Air Vintageのリメイク 1970年代製※タグが外されているので判別不可) ブラスジップ、Mideium-Short
- 3rdモデル(1982年 ALPHA INDUSTRIES製)ブラス製ジップ、エポレットなど サイズSmall-Short(かなりタイトです)
今回紹介するのは一番使用頻度が高い、1960年代後半に米軍が支給した、セカンドモデルと言われる、初期モデルの問題(エポレット無しから有りに変更など)を改訂した2代目のM65になります。(1969年製)
セカンドモデルは、映画タクシードライバーでロバートデニーロが着ている事が有名です。
本物の軍服であり、機能性が高く、無駄を配したストイックなフォルムは、非常に男性的で、デニムにラフに羽織るでけでも雰囲気が出来上がる非常に便利なアウターです。

私が愛用するのは2ndモデルと言われるエポレットが付いてアルミジッパーを採用した年代のものになります。

フロントの開閉がジッパーとボタンの2重構造、4つの大ぶりなフラップポケット、フードを収納したスタンドカラー、肩のエポレットなど機能性を求めて米軍に採用されたモチーフの機能美がM65の特徴であり、無数のフォロワーを産んでいます。
はじめに
M65 Field Jacket
M65フィールドジャケットは、1965年から2008年まで米軍にて正規採用されたフィールドジャケットです。生地は厚手のコットンポリエステル混紡の表面と、裏地は薄手のライナーが貼ってあります。そのことで、コットンナイロン系のアウターからイメージする軽さとは無縁です。本物の軍服であり、耐久性や機能性を考えると納得の質量とも言えます。
特徴的なフォルムとしては、軍仕様なのでカーキ色、両肩にエポレット、フラップ付きのポケットが4つ、フードを収納したスタンドカラー、フロントの開閉はジッパーとボタンの2重構造など、軍服としての使用を前提とした機能が優れており、そのモチーフにインスパイアされたアウターは膨大で、様々なアウターウエアのデザインへの影響は計り知れないものがあります。
米軍で隊員に正規に支給された本物の古着や、米軍正規納入業者であるコントラクターが民生用に作ったものを始め、M65をモチーフにしたアウターは、トップメゾンから様々なブランドを含め多数流通しています。
M65フィールドジャケットは、本物の軍服なので、ハードなイメージがありますが、実際は非常に着やすく、様々なパンツやインナーとの相性が優れているアウターですので、一枚持っていると様々な着こなしが楽しめます。
Field Jacket.
私は、デニムに合わせるアウターは、テイラードジャケットより、もう少しラフに楽しめる、フィールドジャケットを着る機会が多いです。今回記事にしているM65フィールドジャケット以外にも、ブルネロクチネリのフィールドジャケットや、M65の祖先とも言えるM43や、M43から影響を受けたフランス軍が採用したM47などのフィールドジャケットを愛用しています。
フィールドジャケットは、コットンないしコットンポリエステルの一枚仕立てが基本であり、真冬では寒く真夏は暑いので、着用は春と秋がメインになります。上記のブルネロクチネリ、M43、M47は春から秋に着るアウターとして使用しています。
M65は少し生地が厚く、ライナーが付いているので、M43やM47より暖かいですが、それでもコットンポリエステルのライナー付き一枚仕立てなので、真冬の着用はインナーに暖かいものを着る必要があります。私は所有していませんが、M65用に作られた防寒用の中綿のライナーもあり、ボタンで着脱が出来ます。
私は、真冬の厳冬期は、フィッシャーマンセーターなどの厚いセーターをインナーに着ます。M65だけでなく、ミリタリーのフィールドジャケットは動きやすさを優先して作られているので、袖や身幅に適度にゆとりがありますので、厚手のインナーも問題なく着用出来ます。
2nd.Model
今回紹介するM65フィールドジャケットは、1969年製のセカンドモデルになります。M65は大きく4世代に分かれていて、エポレットのない初期モデルから、エポレットを採用したアルミジップの2ndモデル、真鍮製のジップに変更した3rdモデル、YKKのプラスティック製のジップに変更した4thモデルとなっています。(細かな変更点はあります。)
私が、2nd.モデルを選んだのは、ジャストサイズのものを探していて、私に合うサイズがSmall-Shortであり、たまたまSmall-Shortの在庫が2nd.モデルだったことが理由になります。結果的に、クラシックな2nd.のフォルムも好みで気に入っていますが、最初から2nd.モデルが欲しくて探したわけではありません。(世代やフォルムは購入後に調べて知りました。)
M65フィールドジャケットは、インナーの首元にタグがついており、タグの内容を確認すると、米軍が支給した年代や、サイズなどを知る事が出来ます。下のタグの画像に記載されているDSA-100-69-C-0761がコントラクター情報(納入情報)で100-69の69が製造年を表しています。
M65フィールドジャケットセカンドモデルは他のモデルとの違いとして
- アルミジッパー
- エポレット採用
- 袖口マチ付き
- 首元チンストラップが同一生地
以上の特徴があります。

タグには、身幅のサイズ、適用する身長サイズ、管理番号、コントラクター番号、コントラクター名が表記されています。DSA-100-69の69が製造年になります。

右脇のタグには、取り扱いに関する情報が記載されています。

肩のエポレットになります。66年の2ndモデルから付いています。

フロントの開閉と、襟のフード収納部がアルミジップになります。

スタンドカラーを止めるチンストラップの素材が、同一素材になっています。これも2nd.モデルの特徴です。

袖の開口を調整出来るマチが付いています。これも2nd.モデルの特徴です。
Combination
フィールドジャケットの良さに、軍用に作られている機能美と、軍服であるストイックさが男性的な要素を強く持っています。ラフに動くことを考えられて作られていますので、シワなど気にせず着ることが出来ます。
カーキ色が、デニムとの相性が抜群である事をはじめ、デニムだけでなく様々なインナーやボトムと組み合わせを楽しめます。
M65に限らず、軍服として製造されたフィールドジャケットは、動きやすさを優先しているので、全体的にゆったりとしたシルエットになっています。現代のアウターとの一番の相違点にアームホールがかなり広い事があります。
この広いアームホールが原因で、ちょっと野暮ったいシルエットになりますが、戦地の温度環境に適合するために、身につける衣類をレイヤードすることを前提としてデザインされていますので、真冬にインナーを着込むような場合、そのアームホールや身幅の広さが重宝します。
古着の米軍支給物や、レプリカは、このゆったりしたシルエットのままですが、M65をモチーフにした現代のアウターは、このアームホールを狭く仕立ててスタイリッシュにまとめたものが多く、フィールドジャケットが持つストイックさや、機能美を持ちつつスタイリッシュに着こなしが楽しめるようなものもが多数リリースされています。
色もカーキだけでなく、ブラックやネイビー、迷彩柄などの展開もあり、素材もコットンポリエステルでなく、麻や番手の高いコットンのものなども展開されています。オリジナルである米軍支給物の野暮ったいスタイルに抵抗がある方は、モチーフを参考にした様々なブランドが展開するアウターを選択すると、フィールドジャケットの着こなしを楽しめると思います。
相性が良く合わせやすい、デニムとの組み合わせと、一般的ではありませんが、ひと昔前のちょっとモードが入ったパンツとの組み合わせを着用例にまとめましたので、参考になれば幸いです。
M65フィールドジャケットは広義で見ると、軍用のフィールドジャケットであり、米軍で言えばM41、M43、M51、M65と年代により進化してきたフィールドジャケットの一つですが、M65の完成度の高いデザインやフォルムから、40年以上米軍で支給され、古着市場でファッションアイテムとしての価値を見直され、様々なブランドがモチーフにしてその価値をさらに高め、普及させた事で、フィールドジャケットと言えばM65を連想するフィールドジャケットのスタンダードです。
M65は米軍支給期間も40年以上と長いため、出回っている古着の個体数も多く、街中でよく見かけるアウターですが、ラフに羽織るだけで、ワイルドなイメージやストイックなイメージが作り出せる優れたアウターであり、晩秋から初春まで着こなしを楽しめます。
着用例
(1) M65の着こなしで、おそらく多くの方がしているデニムでの組み合わせになります。
Lee101Z (50s Black Tagの記事)
デニムはLee101Z(50s BlackTag)、インナーはBoncouraのフィッシャーマンセーター(シエットランドウール)、足元はWhite’sのセミドレスを合わせています。
フィッシャーマンセーターがかなり厚手で、袖も身幅も太くかなりのボリュームですが、M65のアームホールが広いため問題なく着る事が出来ます。多少動いた際に抵抗感がありますが、私は気にせず着用しています。
インナーが相当厚いので、着膨れの心配がありますが、M65自体がかなりルーズ(少し野暮ったいシルエット)なので気になりません。面白いもので、M65のルーズでワイドなシルエットが、他のアウターと組み合わせると少し太めに見えるLee101Zのシルエットを細く見せてくれます。
参考までに、現行品である、Levi’sヴィンテージクロージングライン(LVC)の1947のワンウォッシュとも合わせています。リジットに近い濃いインディゴがM65のカーキと相性が良く、バランスの良い組み合わせになります。

Lee101Z(50’sBlackTag)とBoncouraのフィッシャーマンセーターに合わせています。寒くなければ、前は開けて着た方がフィッシャーマンセーターとM65が持つ雰囲気を出やすいです。

寒ければ、前を締めてもスタイルは崩れません。M65フィールドジャケットの適度なルーズさにより、インナーに着たフィッシャーマンセーターの厚みによる着膨れも気になりません。

インナーに厚いフィッシャーマンセーターを着ていますので少し膨らんでいますが、後ろからのシルエットも綺麗です。


(2) デニム以外のボトムと、インナーのニットを薄手のニットに変えてみます。
フィッシャーマンセーターとの組み合わせが、ボリューミーなトップとなっていますので、スタイルを変えて、インナーに薄手のニットを着て、ボトムは少しモダンなスタイルでM65フィールドジャケットを着てみます。
ニットは2000年代終わり頃に購入した、NoriKoikeの、かなりタイトなVネックのニットを着ています。ボトムは、2000年代初期のドルチェアンドガッバーナの、薄焦茶色のコットンパンツを履いています。このスタイルを選択したのは、タイトなVネックとテーパードしていないボトムが、最近復活して来ているトレンドに類似していると感じたからです。
私は、物持ちが良いので、結構昔に買ったものも大事に取っています。大抵は友人や後輩に譲ってしまいましたが、2000年代にバーニーズで購入したアイテムはものも良く、デザインが優れていますので、たまに取り出して着ることがあります。今回のNoriKoikeやドルチェアンドガッバーナがまさに当時バーニーズで購入したものです。
25年前に購入したモード色の強いコットンパンツのスタイルが、昨年あたりから、トップメゾンが取り入れ始めているブーツカット的なスタイルと類似しています。実際はブーツカットというよりテーパードしていないので、結果裾幅が広いというデザインですが、今シーズントップメゾンが発表したストレートデニムが、当時に近いシルエットで展開しているのは興味深いです。

2000年代初頭にファッションに関心があった方が見ると、懐かしいボトムのスタイルだと思います。このようなスタイルがまたトレンドとして出てきているのは興味深いです。

インナーが薄くトップがスッキリしていて、デニムよりシルエットが綺麗なボトムを合わせているので、M65をモダンな形で着こなす事が出来ます。

薄い焦茶のVネックをインナーに着て首元を見せると、M65のミリタリー要素が薄くなりモダンな印象になります。

フィッシャーマンセーターのボリュームと、ざっくりした質感の相性が良く、1970年代の学生がしたファッションを現代的にアップデートしたような雰囲気があります。結構ワイルドな雰囲気を持っていて、私のような中高年男性がしてもサマになる便利な組み合わせになります。
ディテール
- M65 Feield Jacket
- 2nd.モデル(1966-1972)
- 1969年製
- 生地 : コットンポリエステル混紡
- アルミジップ
- エポレット有り
- 袖口マチ有り
- サイズ Small-Short
組み合わせ
- デニム : Lee101Z (50s Black Tag)
- コットンパンツ : Dolce and Gabbana
- カシミアフィッシャーマンセーター : Boncoura
- Vネックセーター : NoriKoike
- ブーツ : White’s セミドレス
おわりに
私が晩秋から、初春にかけて身につける定番アウターであり、大好きなアウターであるM65フィールドジャケットです。もっと早く紹介したかったのですが、生活環境の変化で、ブログ記事の更新を止めてしまった為、記事にするのが遅くなっています。
M65フィールドジャケットは、本物だけでなく、モチーフアイテムを含めた広義で見ると、街中で身につけている方も多く、場合によってはM65のモチーフと知らないまま着ている方もいるのではないかと言うくらい普及しているデザインです。
米軍支給品であるオリジナルのM65は、40年以上米軍に採用されていたので個体数が多く、古着の値段もそれほど高騰しておらず、気軽に手に入れられるので、興味があったら手に入れて着こなしてみて欲しいアイテムです。
私は、古着が好きなので、現代的なファッションアイテムが持つ、身体にあったスタイリッシュなデザインと真逆の野暮ったいスタイルも好きですが、フィールドジャケットを着たいが、オリジナルのM65の野暮ったさが気になる方は、様々なブランドが展開する、M65のモチーフを取り入れ、現代的にリファインしたものを手に入れても楽しめます。
私は、M65のルーズなシルエットの利点を活かしながら楽しんでいます。今回紹介した、フィッシャーマンセーターだけでなく、Boncouraのジップフーディーなど、ボリュームのあるものをインナーに重ねて着る事が出来るのも、M65フィールドジャケットの楽しみ方です。
M65フィールドジャケットは3枚持っていますが、今回紹介した2nd.モデルだけでなく、New Air Vintageのリメイクしたものや、3rd.モデルも面白いアイテムですので今後記事で紹介したいと考えています。
Shop
今回紹介したM65 Field Jacket 2nd.モデルを購入したのは、東京原宿にあるベルベルジンさんになります。
ヴィンテージデニムの扱いでは恐らく日本一有名な古着屋さんで、様々なメディアにも良く取り上げられる老舗の古着屋さんです。私は、系列店であるFake aさんで501XXやLee101Zなどのデニムや50sのアイテムを購入しています。
今回紹介したM65 Field Jacket 2nd.モデルは、Webショップの通販で購入しましたが、非常に丁寧な対応をしていただいています。
ベルベルジンさんの実店舗にも伺いたいのですが、なかなかタイミングが合わず伺えていません。扱っているものは流石の老舗なので、超が付くお宝のようなヴィンテージデニムをはじめ、購入しやすい価格のものも含め、アメリカの古着アイテム全般を取り揃えています。値付けも、業界を牽引しているようなお店なので、適正な価格付けをしており、扱っている商品も確かです。
Webショップでの購入なので、ベルベルジンさんの詳しいお店紹介は出来ませんが、501XXの記事で系列店であるFake aさんのお店紹介をしていますので参照ください。