着用例
ファッションというより、文化的側面が強い靴であるので、Mariniと同じ文化的側面を持つローマの老舗であるブリオーニのトラウザーズとスーツに合わせています。もの作りの哲学が、控えめな社会性を第一に考えられたもの同士の組み合わせなので、華美な要素はありませんが、控えめでありながら、品格を併せ持つ組み合わせになります。
1.クラシックなジャケットスタイルの足元

オックスフォードの普遍性からクラシックなジャケットスタイルとの相性は抜群です。全身のスタイルですが、どこかが突出することなくバランス良くまとまっています。
フォルモサのカシミアジャケットにフライのサックスブルーのポプリンシャツ、マリネッラの黄色の小紋タイと、ブリオーニのテーパードがキツくないトラウザーズを合わせています。
2.広めの裾幅との相性

ブリオーニのスラックスはテーパードがそれほどキツくないので裾幅も少し広いですがMariniの作りの重厚さからバランスが崩れません。
3.甲の綺麗なシルエット

甲のシルエットが綺麗なので、足が薄くシャープに見えます。
4.ブリオーニのスーツ

同じローマの文化的背景が作り出した装いの哲学を持つスーツと靴なので、相性は良く、控えめながら、重厚でクラシックな雰囲気となります。
Oxford
- 色 : 黒
- アッパー : リャマ革
- 靴底 : カーフ シングルソール
- サイズ : 7 1/2
組み合わせ
- 靴 : Marini Oxford Shoes
- カシミアジャケット Sartoria Formosa
- シャツ フライ (コットンポプリン)
- ネクタイ E.マリネッラ (シルクセッテピエゲ)
- スーツ : ブリオーニ ブルニコ(ネイビー)
おわりに
最初に勧められてから20年の時を経て手に入れたMarini の靴になります。
20年前の私には高価であったこともありますが、手に入れられなかった本質的な理由は、当時の私では履きこなせないと判断したからでは?ということを、20年後に手に入れ履き始めたことで感じています。
ファッションにおけるたかが靴、と考えてしまえばそれまでですが、ものが持つ、品格のようなものがあり、履くことはできても、自身の装いの中で消化し、自身のものになるか?と考えると、当時30代の私には、イタリア最古のビスポークシューズであり、イタリアの政財界や文化人が身につけている靴を自身が身につけることは、分不相応と無意識のうちに判断していたのでは?と振り返ってみると感じています。
ファッションはある意味活字文化であり、権威や歴史も文化もブランド化されてしまいます。日本で普及しないヨーロッパに残る名品の中には、活字文化では消化しきれないほどの深みを持つものがあるということを感じています。
文中で触れていますが、ドレスコードも、結局は活字化されてしまったもので、相手に対する敬意や、場合によっては自身の社会性を表現すべきものという本質と合致しないような側面もあります。
Mariniの靴は、表面的には、秀悦なイタリアンシューズの最高峰と見えますが、長い歴史や工房を愛しオーダーした方、仕立てた職人さんの想いや哲学が、単なる秀悦な靴ではない深みを持っています。
最近、私が興味を持ち面白いと感じているイタリアのサルト文化には、現代社会が忘れてしまった、装いの本質が色濃く残りそのことが私にとって最高の魅力であると考えています。

Shop
今回紹介したMarini Oxford Shoesを購入したのは、Artigiano Ciaoになります。Formosaの記事でお店の紹介をしていますのでそちらを参照ください。
