Brunello Cucinelli コーデュロイジャケットその2
前回、Brunero Cuccinelliのコーデュロイジャケットの記事を書きましたが、コーデュロイの質感などが、写真でうまく表現できていなかったので、写真を追加して、前回の記事で案内出来なかった、着こなしの組み合わせを今回紹介します。
前回の記事や、シアーリングのライダースジャケットの記事でも触れていますが、Brunero Cuccinelliの服は、仕立ての良さと素材の良さが持つ上質さだけでなく、服作りに関する適度な中庸さ(主張を抑えた控えめな要素)と品格を持ち合わせています。
(この理念こそがブルネロクチネリの凄さです)このことで、品良くスタイリングが綺麗でありながら、他のブランドや、古着など、ブルネロクチネリの服作りとは、考え方が全く異なる服との組み合わせを許容する寛容さを持ち合わせています。許容するだけでなく、Brunero Cuccinelliが持つ本質的な上質さや品格が、身につけた人のアイデンティティーを良い形で表現します。
今回、Brunero Cuccinelliが展開する、5ポケットでベージュに仕上げたジーンズスタイルのコーデュロイのパンツと、Levi’sの501XXとの組み合わせを紹介します。501XXは同年代のコーデュロイシャツ、両ボトムともシャツよりラフに着こなせる、Brunero Cuccinelliのベーシックなカシミアニットをインナーに合わせています。
Brunero Cuccinelliのニットとジャケットの組み合わせは、アイテム同士の組み合わせを深く考えなくても良い、非常に楽に着れるスタイルながら、それぞれのアイテムが持つ上質さと品格を持ち合わせています。Brunero Cuccinelliのコーデュロイジャケットは軽く暖かいので、ジャケットとニットのみで、着膨れしないすっきりした組み合わせを真冬でも楽しめます。
私自身が特別センスが良いわけではなく、所有している衣類の組み合わせで構成しています。Brunero Cuccinelliが提案する基本的な組み合わせと古着を合わせた非常にオーソドックスな着方ですが参考になれば幸いです。
今回の組み合わせ
今回は、ブルネロクチネリが持つ、異なるコンセプトで作られた衣類との組み合わせを容認する寛容さ、といったちょっとしたテーマに触れているので、50年代の古着であるLevi’s 501XX(革パッチ最終)と同年代のコーデュロイシャツの組み合わせ、Levi’s 501XX、ブルネロクチネリのボトムに、ブルネロクチネリのニットを合わせています。
ブーツはブルネロクチネリのマウンテンブーツを合わせています。501XXなどはマウンテンブーツではなくWhite’sのブーツなどを合わせた方がより本格的になり、お互いの持つ良さが引き立ちますが、マウンテンブーツの適度なボリューム感と、色合いがコーデュロイジャケットに合っていると考えての組み合わせになります。
1.Levi’s 501XX(1954製)、コーデュロイシャツ(50年代製)
- アウター コーデュロイジャケット
- インナー コーデュロイシャツ
- ボトム 501XX
- シューズ マウンテンブーツ
2.Levi’s 501XX(1954製)、ニット
- アウター コーデュロイジャケット
- インナー スエット風カシミアニット
- ボトム 501XX
- シューズ マウンテンブーツ
3.ブルネロクチネリコーデュロイパンツ、ニット
- アウター コーデュロイジャケット
- インナー スエット風カシミアニット
- ボトム デニム風コーデュロイ5ポケットパンツ
- シューズ マウンテンブーツ
今回、写真を撮り直してみて感じるのは、ブルネロクチネリが使用しているコーデュロイの上質さと柔らかさ、ジャケットの仕立ての良さが感じられます。
ただ、私がしているコーディネートに、特別なテクニックのようなものはなく、所有しているアイテムを適当に手に取り、組み合わせて着るだけでも、上質な世界観を出せるのは、ブルネロクチネリの服作りの哲学に起因している事を再確認しました。
この哲学には、複数の要素がありますが、その一つとしてブルネロクチネリの服を持っていると、何年か先に、他の服と組み合わせて着ても成り立ちます。ブルネロクチネリの服を年式違いで組み合わせると、更に両者が引き立ちますが、全く考え方の異なる服と組み合わせても成り立ってしまいます。
この事が、本質的な、良いものを長く着るということに自然と繋がります。服は頑丈で大丈夫でも時間が経ってしまった事で時代感と合わなくなり、着る事が難しくなるといった事と無縁の服作りを頑なに続けています。
仮に、私が80歳になり、体型もそれほど変わらなくて、このコーデュロイジャケットが好きで、着続けても成り立ってしまうという、普遍的なデザインと作りを持っています。
例えばですが、20年くらい着込んで、肘が出て、生地が少し擦り切れてしまったとしたら、黒のスエードのパッチを当てて、大事に着るなどしていたら、非常に素敵な老紳士であり、そのような服との付き合い方が出来たら素敵だろうなと考えますが、ブルネロクチネリの服はそれが成り立ってしまいます。
少し堅い話になってしまいましたが、私がブルネロクチネリの服に敬意を持っているのは、素晴らしい社会性や社会活動という企業理念もありますが、本質的に良いものを手間暇かけて作りあげ、着る人に服が持つ本質的な価値を提供している事があります。

はじめに
前回、ブルネロクチネリのコーデュロイジャケットの記事を書きましたが、着用例の写真が上手く撮れず、コーデュロイジャケットが持つ、質感や優れたスタイリングが伝わりにくいと感じたので、写真を撮り直して補足的な記事を書いています。しばらく休んでいたブログの再開まで時間が空いてしまった為、撮影のルーティンが上手く作れておらず写真も上手く撮れていません。
ルーティンが出来上がると、撮影時に、写真の出来上がりを頭の中で想定出来るようになるので、撮影ペースが上がります。撮った写真をなん度も見て、写真の良否について考えるという、写真の基本中の基本をしていなかった事の反省にもなります。しばらく離れると、焦点距離や露出などの感覚が薄れてしまい、日の出方や撮影時間帯に関わる露出の微調整なども忘れてしまっています。
こういった、記事のテーマだけでなく、写真撮影に関わる事や、記事のまとめ方などがブログを運営し記事を作成することの楽しさでもあるので、おいおい慣れていけばと考えています。
補足ですが、私の写真は、全てミラーレス一眼と三脚を使い、スマートフォンの簡易テザーのアプリを使い、セルフィーで写真を撮っています。自身の写真を撮る事で、身につけた衣類の組み合わせや、スタイリングが、どのように見えているかを、写真により把握出来ます。自身の写真なので、客観的な判断はなかなか難しいのですが、自身の服の着方の良否がわかりやすい事もメリットの一つです。
1.50年代の501XXと50年代のコーデュロイシャツを組み合わせます。
前回の記事でも紹介しましたが、私が愛着を持つ、1950年代前期のLevi’s501XX(レザーパッチ最終期)と同じく1950年代のループボタンで襟の大きなコーデュロイシャツを合わせています。
501XXとジャケットを合わせるので、アメリカ的なWhite’sのブーツを合わせたいところですが、今回は、ブルネロクチネリのマウンテンブーツを合わせています。
シャツをインナーに着た時は、帽子をハンチングやキャスケットで合わせています。
私がLevi’sの501を愛する理由の一つにベルトループが幅広になっていることがあります。昨今、細いベルトのブームで極太ベルトをしている方をあまり見かけなくなりましたが、私は501には太めのベルトをするのが好きです。




2.カシミアニットをインナーに着ます。
コーデュロイジャケットのインナーにカシミアニットを着ただけのシンプルなスタイルになります。この着方だと、ジャケットを着るというより、ジャケットが他のアウター(ピーコートやレザーアイテム他)と同じような形で着用出来るので、気負わずに着る事ができます。
私の記事で話題に上げている、着るものにあまり気を使わず、目の前にある、気に入った服を適当に手に取り着る、というスタイルに適しており、この事で着ていく機会が多くなります。そのようなラフな着方をしても、上品さや品格が損なわない事こそがブルネロクチネリの真骨頂ではないかと感じています。
元々、古着が好きなので、デニムにテーラードジャケットを合わせるという着方は、これまであまりして来ていなかったのですが、ブルネロクチネリのジャケットを購入したことで、デニムにジャケットを合わせる面白さに目覚めたとも言えます。
(過去にバーニーズで服を買っていた時代:90年代後半から2000年代半ばくらい)はスタッフに進められて幾つかのジャケットを購入していますが、他のアウターに比べて着用機会が少なかったです。今考えると勿体無かったと思いますが、当時の私の価値観ではテーラードジャケットのフォーマルさや洗練された雰囲気の良さを受け入れられなかったのが原因です。これは、他のアウターに比べおしゃれであるが、当時の私が好んだ自然体ではない着こなしが肌に合わなかったとも言えます。
2000年前後のバーニーズは非常に先進的で、それまで日本にはなかった服飾に関わる価値観を教えてくれました。今の私の様々な要素の服を混ぜて着るという原点はこの時代のバーニーズに教えてもらった事が大きく起因しています。
当時購入した商品は、ほとんど後輩に譲ってしまいました。記事にまとめたカルぺディエムなどはまさに当時のバーニーズが教えてくれたアイテムです。




3.ブルネロクチネリの5ポケットコーデュロイパンツ
ブルネロクチネリが展開する5ポケットタイプ(ジーンズの形)のベージュカラーのコーデュロイパンツをボトムに合わせます。ジャケット、インナー、ボトム、靴が全てブルネロクチネリになり、素材もコーデュロイで統一されるのでスタイリングや色合いなども洗練され、ブルネロクチネリが提案している世界観が良く解ります。
写真からも感じとれるかもしれませんが、ブルネロクチネリのコーデュロイは非常に柔らかく作られており、デニムを履いた質感よりも、高番手の糸(Super150以上)で作られたトラウザーズのような履き心地になります。そのことで、スタイリングの綺麗さや上品さに加え、柔らかい着心地の良さが気持ち良いです。ブルネロクチネリを愛するリピーターの方は、スタイリングの素晴らしさに加え、この着心地の気持ちよさを求めて、リピートしているのではと感じる気持ち良さです。




Burunello Cucinelli コーデュロイ トラウザーズ
今回、ボトムに合わせたパンツの正式名称が以下となります。
イタリアンフィット ガーメントダイ コットンコーデュロイ 5ポケットパンツ
ガーメントダイコットンの細畝コーデュロイでモダンさと個性を添え、スポーティさを際立たせた5ポケットトラウザーズです。細い縞の質感が、シーズンカラーを絶妙に引き立てます。イタリアンフィットは、身体にぴったりと沿っていながら、スタンダードなフィットよりもやや柔らかいラインを描きます。
- 色 エクリュ
- メタリックボタンで開閉
- フロントにウォッチポケット付きポケット
- バックにパッチポケット
- シンプルヘム
- イタリアンフィット:腰周りとウエストはレギュラーに仕立てた、すっきりとして調和のとれたフィット感です
- 100% コットン
Burunello Cucinelli 公式Webサイトから引用
ブルネロクチネリのトラウザーズで、一番細めのラインがイタリアンフィットになっています。(デニムはスリムフィットというさらに細いラインがあります。私も1本所有しており過去に記事で取り上げています。)
前回の記事で取り上げた、セットアップで履いているオフホワイトのコーデュロイトラウザーズは、スタンダードフィットというスーツやジャケットとセットアップで合わせる少しフォーマルなパンツの標準的な細さになります。
私は、デニムスタイルが基本にありますので、コーデュロイジャケットもデニムを合わせる機会が多いのですが、ボトムに白系統の色を履きたい時に、このコーデュロイの5ポケットパンツが重宝します。
着用例
今回は記事中に説明付きで着用例を載せていますので、改めての着用例はありません。
組み合わせ
- コーデュロイジャケット : Brunello Cucinelli
- デニム : Levi’s 501XX 1954製
- スエット風カシミアニット : Brunello Cucinelli
- マウンテンブーツ : Brunello Cucinelli
- ベルト(501) : アンリクイール
- キャスケット : Real McCOY’S
- ニット帽 : LEUCHTFEUE
- サングラス : Ray-ban WAYFARER 90’s(BAUSCH+LAMB)
- 時計 : Rolex Day Date (1803 1969)
おわりに
今回、ブルネロクチネリのコーデュロイジャケットを古着の501とブルネロクチネリのボトムで合わせてみました。撮った写真を比べると、やはりトップボトムをブルネロクチネリで合わせた方がスッキリと上品にまとまります。
私自身が、好きなものを適当に組み合わせて着るスタイルが好きなのでリーバイスと合わせていますが、ブルネロクチネリが持つ魅力を最大限表現できるのは、ブルネロクチネリが提案するスタイルである事が、今回の撮影で良くわかりました。
私の中にある、服の着方に、キメすぎているおしゃれというのを受け入れていない部分があります。これは全身をブルネロクチネリのアイテムで合わせてしまうと、おしゃれではあるが、私には合わないという固定観念のようなものが出来上がっています。今回、写真を見てみると、全くそんなことはなく、洗練されていながらも、やりすぎていない塩梅のようなものを、ブルネロクチネリが元々持っています。
これは私の固定観念など及ばない、単に衣服というよりも、もっと広範囲な間口を持つライフスタイルの中の衣服といった深い哲学をブルネロクチネリが持っているということでもあります。ブルネロクチネリの衣服は元々、アンダーステートメントな要素を持っています。そのことで、ブルネロクチネリの服をどう合わせても、やりすぎたおしゃれ感にはならないという事でもあります。(流石に組み合わせによって合わないものはありますが、合わない確率は他のブランドに比べるとかなり少ないと思います)
文中に触れた、2000年前後のバーニーズが提案した、尖っていながらこなれているミクスチャーのようなスタイルが私の服に対する考え方の基本に出来上がっていたのですが、20年以上を経て、世界のアパレルの考え方やレベルが当時より遥かに進化しており、当時感じることがなかった、単独のブランドが持つ世界観に普遍的で、タイムレスな要素が加わっているのかもしれません。(別記事のDiorでも同様な感覚を持っています)
このことは、私の服飾に対する考え方が、前時代的で古いものになっているのかもしれないと考える、良いきっかけになっています。これは私が持つ、先入観や固定観念のようなものを大胆に捨てると変化するのではと感じていて、少しづつ実践しようと考えていることでもあります。
Shop
ブルネロクチネリのShop紹介はフィールドジャケットの記事にまとめています。