John Lobb Barros : 長く愛しているもの

Johnlobb Barros 001

JohnLobb

2つのJohnLobb

JohnLobbの話題に良く出る、JohnLobbロンドンとエルメス資本のJohnLobbパリ、という2つのJohnLobbがありますが、日本で眼にするほとんどのJohnLobbの靴は、エルメス資本のJohnLobbパリの靴になります。私の所有するJohnLobbもパリの製品になります。

わかりやすくいえば、ロンドンのJohnLobbは、ビスポーク(フルオーダー)専門の昔ながらの靴工房で、パリのJohnLobbが既成靴を販売し、要望があれば、ロンドンのようなビスポークにも対応する、高級靴メーカーのような形になっています。

JohnLobbロンドンの靴は、ロンドンに行ってオーダーする必要があるので、一般の方が購入するのは敷居が高いです。過去には毎年6月にホテルオークラに来日して、オーダーイベントを行っていました。

20年ほど前に一度、このホテルオークラのイベントでオーダーする事を考えましたが、スーツ着用の機会が減り、結局オーダーするには至りませんでした。JohnLobbロンドンのビスポークに夢があるのは、JohnLobb愛用の歴代の有名人(英国王室やチャーチルなど)の木型の保管と同様、自身の木型が保管されます。このような夢のような体験が出来る事は滅多にありません。

当時の記憶ですが、ホテルオークラの来日イベントでのオーダーは、最低2足からで、ダービーとオックスフォードの数種類の型に、革の選択や、トゥやヒールの形、ソールの形などを選択するもので、確か価格も一足4000ポンドくらいだったと記憶しています。

DarbyとOxford

私が、JohnLobbの靴を購入した当時は、英国靴というと外羽のダービーのイメージがあり、フルブローグで、鳩目の細工が入ったスタイルが英国靴のイメージでした。ダブルソールもイギリスらしい作りで、堅牢であり、所謂カントリージェントルマン的な、田舎の土の上を歩く質実剛健な靴であり、そのような靴が好みでした。(この好みは今でも変わっていません。)

JohnLobbのOxfordのイメージとしては、CityやPhilipといったストレートチップの名靴があり、一時、JohnLobbと言えばPhilip2というくらいメディアでの露出がありましたので、名前は知らなくても見たことがあるのではないでしょうか。

私のオックスフォードの靴のイメージは、ダービーに比べフォーマルな靴であり、式典などフォーマルな場所で履く靴であり、ダービーが英国の田舎で履く靴とすると、オックスフォードはロンドンなどの都会で履く靴と言えばわかりやすいかもしれません。

当時の、JohnLobbロンドンのウエブサイトを良く見たのですが、ビスポーク専業で、顧客は歴史上の人物が多いなど、紳士靴の頂点でもあるイメージが頭に残っている状況であり、そのような先入観から、実際に展開する靴の写真を見ると、驚くほど質素で、原始的な靴であり、ある意味、非常に野暮ったいデザインの靴でした。その野暮ったいダービーのフォルムこそが、私が大好きな英国靴のイメージです。

今回紹介するBarrosは、フルブローグの外羽ダービーではありませんが、フルブローグと共通する質実剛健なイメージがある、Uチップの外羽ダービーで、ダブルソールであることが私がBarrosを選択した理由です。

私自身が、若い頃から、カッチリしたスーツより少し力の抜けたものが好きであり、ブレザーのスタイルなどを好んでいたので、自然と靴の好みは、オックスフォードよりダービーを好んでいます。

当時のJohnLobbのダービーに共通する、英国のカントリージェントルマン的な、実用重視で質実剛健さが、自身の好みと一致していたので、短期間に3足のダブルソールのダービーを購入する動機になっています。

今回はBarrosの紹介ですが、別記事でダブルソールのダービーである、DarbyとChambordも紹介出来ればと考えています。

この2足の紹介は、今やほとんど着なくなってしまった、スーツを着用して写真を撮る事を考えています。

Barros

私のBarrosは2000年購入なので、当時のラストが2998になります。私自身靴は好きですが、スペックマニアではないので、一般的な知識としての理解ですが、2998はBarros専用のラストで、JohnLobbの工場で製作されたものになります。

ダブルソールの5穴の外羽ダービーで、少しカジュアルなUチップになります。このフォルムで有名な靴は、JMウエストンのゴルフがあります。ゴルフは、ラバーソールで、横から見るともう少し厚みがありますが、Barrosは、厚みを抑えたスッキリしたフォルムになっています。

Barrosに限らず、JohnLobbの靴の特徴に、ソールからアッパーまでのサイドの丸みが強く、この作りが評価の高いJohnLobbの履き心地を決定しています。

細かく見ていくと、ステッチの丁寧さや、トゥやヒールのカーブの美しさと作りの良さ、上質な革質による光沢感などが際立っています。ただ、一足の靴として見た時に、中庸なUチップのダービーであり、華美な要素より質実剛健な要素の方が強い靴です。

John Lobb Barros
JohnLobb Barros トゥからヒールの曲線

トゥからヒールまでの曲線が美しく、この曲線は見た目の美しさより履き心地を良くするために出されています。

John Lobb Barros
JohnLobb Barros 丸いフォルムのUチップ

昔ながらの少し丸いフォルムのUチップのダービーですがその中庸さこそが長い年月飽きが来ない優れたデザインです。

John Lobb Barros
JohnLobb Barros クラシックなラウンドトゥ

現代の靴のデザインからすると少し丸いフォルムで、トゥをあまり尖らせていません。

John Lobb Barros
JohnLobb Barros 靴底にラバーを貼りました

今回メンテナンスに出し、靴底にラバーを貼ってもらいました。このことで革底では滑るような床でも問題なく履く事が出来ます。

John Lobb Barros
JohnLobb Barros 25年前の靴箱

当時の靴箱は、紙の色がナチュラルで、ボールペンによる手書きで靴の名前(ソール)、サイズ、ラスト、色、革質が描かれています。

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