50’sのプリントコーデュロイシャツ
柄が魅力の50’sのプリントコーデュロイシャツ
はじめに
私は古着が大好きで、基本はアメリカの古着で、ジーンズやミリタリーの古着が大好きです。
(ヨーロッパの古着も好きですが別項で紹介していきます。)
特に1950年代の古着は大好きで、今回紹介する、プリントコーデュロイシャツは質感や、現代ではなかなか作れない当時の柄が独特で、好みの柄でサイズが合うものがあればつい買ってしまいます。
今回は、1950年代にアメリカで販売されていたプリントコーデュロイシャツを紹介します。
魅力的ながら、現代では見かけない柄
私自身、リラックスした服が好きで、あまり考えずにさっと着ていけるような服が基本で、カジュアルなスタイルでカチっとしたシャツはあまり持っていません。ただ、春や秋の昼は半袖、夜は半袖では寒いという時に上着がわりにラフに羽織れるカジュアルなシャツは重宝します。そんなカジュアルなシャツの代表がネルシャツで、ネルシャツも結構持っています。
ただ、ネルシャツは愛用する方も多く、柄のモチーフも似たようなものが多くなりがちなので、ネルではないシャツを着たいと思った時に重宝するのが、プリントコーデュロイシャツになります。ネルシャツに比べ、一般的では無いので、現行で作っているメーカーやブランドは少なく、なかなか目にする機会はないと思います。
今回紹介してる、プリントコーデュロイシャツは、1950年代にアメリカで販売されていたものです。時代背景から、柄が非常に面白いものが多く、今回紹介しているものも、赤、茶、白、黒の斜めのチェックが基本柄になっていて、ありそうでない柄になっています。このシャツを買った時、店頭にあった同時代のものはオレンジがベースのシャツですが、色味が独特で、非常に魅力的でしたが、私にはサイズが大きかったので購入には至りませんでした。一見派手ですが、着ると馴染みが良く、また、ジーンズに合わせると非常にバランスが良い色や柄になっています。
シャツの特徴に、襟がかなり大きく、トップボタンがループホールとなっていて、開襟になっています。この形も現代だとなかなか受け入れられない形ですが、色や全体のデザインが独特で、羽織って見ると意外に収まりの良い魅力的なシャツになります。
プリントコーデュロイシャツを現代に望むも
これは、服が好きな友人との会話に良く出るのですが、当時の魅力的な古着をなぜ今作れないか?というテーマに、これは技術的な問題ではなく、ビジネスとして成り立たないからという結論が出ています。
今回紹介した、プリントコーデュロイシャツは、当時、大型スーパーの用品売り場で売られていたような商品で、おそらく全国規模なので、相当数のロッドが作られていたと想像出来ます。このように時代背景で、大量に生産し売れるような商品はビジネスとして成り立ちます。
1950年代のアメリカでは、このようなデザインのシャツがそこらじゅうにあり、人々の目にふれる機会も多く、自然と着る人も多く、ビジネスとして成り立っていたので、大量に生産されていたのですが、時代が進み、より楽な服、着やすい服が作られていくことで、人々の嗜好が変化していき、徐々に売れなくなり、規模が縮小し、最後は生産されなくなったのではないかという事が想像出来ます。
現代において、誰かが、この変わった柄のコーデュロイシャツを作って売りたいと考えても時代がさらに変わり、多様化してしまっているため、大量に売る事が出来ません。大量に売れないとなると、少量生産となりますが、少量生産となると、売値が上がってしまいます。そうなってしまうと、魅力はわかるけどシャツ一枚に高価な値段はかけられないとなり、自然と売れない商品となってしまうため、現代において一般的に作られていないのではないかというのが、その友人との話の結論になります。
話がそれてしまいましたが、この50年代のプリントコーデュロイシャツの魅力に、当時の柄やデザインが非常に魅力的で、さらに、現代において、似たような商品が存在しないという事がありその魅力がさらに増していると私は感じていて、この50年代のプリントコーデュロイシャツが大好きです。
TOM FORDのミリタリーシャツの記事で、書きましたが、TOM FORDはしっかりとこの50年代のコーデュロイシャツをモチーフに製品を作っています。TOM FORDで売るので相応の金額で販売出来るので、かなりマニアックに当時のフォルムを使い、スタイリングや柄を現代的に直してシャツを作っていますが、さすがTOM FORDで魅力的なシャツになり、プリントコーデュロイシャツが大好きな私は思わず買ってしまいました。
着用例
ディテール
- 表地(コーデュロイ)コットン 100%
- 裏地コットン 100%
- 袖丈ちょうど良い長さ
- 気丈ちょうど良い長さ
- 身幅 広め
組み合わせ
- プリントコーデュロイシャツ : Green river サイズM
- クルーネックTシャツ : Wasew サイズM
- Denim : Levi’s 501XX 55モデル ウエスト29.5inch:レングス30.5inch
- スニーカー : New Balance 991
- 帽子 : Fresh Service
- 時計 : 時計 : Rolex Day Date 1803(1969)
- サングラス:TOM FORD
おわりに
当時の柄やディテールが大好きで愛用している50’sのプリントコーデュロイのシャツ、当時大量生産されていますが、現存している個体も少なく、あっても状態が良くないような個体になったり、気に入った柄や、自分に合うサイズとなるとなかなか探すのが大変です。
同時代のジーンズなどと比べると、かなりニッチなマーケットなので、情報も少なく古着が好きな方でも愛用している例は少ないですが、実際手に入れて、自分で愛用すると、非常に使いやすいシャツです。
お店に飾ってあるものを単体で見ると、派手に見えますが、実際に身につけると収まりが良いので、気に入ったものがあったら、試着で羽織ってみる事をおすすめします。面白いもので、同時代の501やLeeの101なんかに合わせて着ると収まりが良く、それだけで一つの世界が出来るような面白いシャツです。
春夏の服を紹介していますので、アウター的に来ていますが、冬は、ブルネロクチネリのブレザーのインナーに合わせたりして楽しんでいます。全く共通点のない組み合わせですが、合わせると非常に面白い着こなしとなりこれもシーズンが来たらご紹介できればと思います。
Shop
今回紹介したプリントコーデュロイシャツは、東京原宿にあるFake-a(フェイクアルファ)さんで購入しています。
501XX 54Modelの記事で紹介していますので、詳しい説明は割愛しますが、今回紹介した1950年代のプリントコーデュロイシャツも生産から60年以上経っている商品ながら新品かと思うような綺麗さです。
お店に並ぶ古着のクォリティは恐らく日本一なんじゃないかと言えるこだわりの品々が陳列され、古着が好きな方にとってはお宝が多いので、クォリティの高い古着を探しているなら一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
Fake-aさんは、原宿で有名なベルベルジンさんと同じ系列でWEBサイトが共通になっています、ベルベルジンさんも非常に素晴らしいお店ですので原宿に行った際は、是非足を運んでみてください。