Rolex DayDate (1803 1969)
控えめながら万能なラグジュアリー時計Rolex DayDate
はじめに
GMT-Masterの項でも話しましたが、私がアンティークのスポーツロレックスの購入に至る経緯は、ヴィンテージの501XXに合う時計を探すところから始まっています。最初に選んだ一本がこのRolex DayDate (1803 1969)になります。デイト表示に加え、曜日を文字盤上部に備え、シルバー文字盤に18KWGの針と極めて質実剛健なルックスながら、ケースとブレスレットが、18KWGという、ラグジュアリーさを持つDayDateの魅力をご紹介します。
大統領がする時計が果たして私に会うのか?
ブルージーンズに合わせるファッションを考えた際、50代を超えた私にとって、ミリタリーやレザージャンパーやスタジアムジャンパーなどのアメカジ的なアウターも当然ながら、ちょっと綺麗めで年齢なりのファッションも楽しみたいとの考えも浮かんで来ます。
SubMarinerやExplorer、GMT-Masterも素敵ですが、シャツや、ジャケットも楽しみたいと考えていた私にとって、もう少しオーソドックスなデザインの時計に視野が広がって行きます。
Date JustやOysterなどと一緒にDay Dateも興味の対象に上がり、新旧交えて、色々な個体を物色し始めます。DayDateは、18KYG、18KPG、18KWGの3色があり、文字盤にもバリエーションがあり、オーソドックスなシルバー文字盤にバーインデックスから、黒文字盤、特殊なシェル文字盤やローマインデックス、さらに隕石や貴重なウッドなどちょっと宝石的な見た目の個体も多数あることがわかって来ます。
余談ですが、DayDateはアメリカの歴代大統領に愛されている事や、帝王ジャックニクラウスの愛用と言うことを知り、魅力以上に恐れ多く感じてしまいます。
新品は流石に高価なので、中古や古いアンティークを中心に色々な個体を見ながら、本当に欲しくて使いたいものを探し始めます。オーソドックスなシルバー文字盤にバーインデックスの個体がシンプルで飽きがこない事やあまり時計が主張しすぎないかなと考え、18KWGのシルバー文字盤、バーインデックスの個体が候補に上がります。
好きな骨董品ならいけるかも
18KWGのシルバー文字盤、バーインデックスは、DayDateの基本構成で、割と個体もあり、作られた年代毎に少しづつ進化している事がわかって来ます。その中で、俄然興味が出てきたのが1960年代から1970年代に作られた、1803と言われるアンティークのDayDateでした。
なぜ、この年代の個体に興味が出たのかの理由を述べますと、
1803
- 1803は現代のDayDateに比べエッジが丸く見た目が柔らかい印象
- 36mm径のサイズがちょうど良かった事(あまり主張しすぎない)
- サファイヤガラスの使用された世代より、軽く、装着感のバランスがいいこと
- プラスティック風防の丸さが、さらに見た目の柔らかさにつながり、見た目の高級感を和らげてくれていること
があり、高級な時計ながら、控えめである事がこの1803の18KWGのDayDateを選ぶ理由になります。
ネットで在庫状況などを確認していると、ブレスレットの個体が意外となく、皮ベルトの個体が多い事に気がつきます。皮ベルトの個体も素敵ですが、最初に欲しいと思ったブレスレットの個体がないか色々なお店の在庫をしばらく見ています。そんな状況がしばらく続くのですが、探していると意外と出てくるもので、在庫のあるお店に連絡し、実際に見に行くことにします。
その時のお店の電話に出ていただいた方の対応が、非常に良かったので、期待も膨らみます。実際にお店に行き、実物を見せてもらいますが、お店のホームページに記載されているよりも綺麗で、状態が非常に良かったので、その場で即決して購入に至ります。
また、わからない事や、商品の説明も非常に丁寧で、時計のことだけでなく、どんな服に合わせていくかのファッション談義も盛り上がり非常に楽しい購入体験となります。※購入したお店は、記事最後に紹介していますので、是非ご覧ください。
着用例
ディテール
- DayDate 1803
- 年式 1969年
- ケース 18KWG
- ベゼル フルーテッドベゼル 18KWG
- ブレスレット 3連プレジデントブレス※ジャパンブレス
- 風防 プラスティック風防(プレキシグラス)
- 文字盤 シルバー文字盤 バーインデックス
- 自動巻キャリパー 1556
好きな点
- 18KWGの金無垢ながらシルバー文字盤で、控えめな見た目
- 控えめな見た目ながら、高級感のある風格
- 現行モデルに比べると軽く、軽快な装着感
- 36mm径のちょうど良いサイズ
- 整備や清掃がしっかりされているので、時刻合わせや巻き上げの操作が気持ち良い感触
- 非常にシンプルなデザインなので、ドレスウォッチながら、ジーンズなどのカジュアルウェアとの相性も抜群に良いこと
- ドレスウォッチなのでジャケットやスーツとの組み合わせは抜群
- 18KWGの感触がステンレスより柔らかく感じる事
- 現行品に比べて、エッジが丸く、プラスティック風防の丸さも含め、こなれた雰囲気
- 日と曜日の合わせ方が独特ながら、理にかなった方法
気になる点
- プレジデントブレスは、サイズ調整をする際、バックルでの調整でも余る場合、ブレスをカットする必要があり、カットすると元に戻せない事
- 現行の時計のカチッとした装着感に比べると、ブレスが緩んでいるので、緩い装着感
- 防水面も現行のような防水は期待出来ない事
- 以上の問題を考えても現行品にはない独特の雰囲気がありあまり気にならない事
おわりに
ブルージーンズに合わせる時計を探してたどり着いたDayDate。スポーツRolexに比べると、控えめな見た目ながら、装着するシーンを選ばず、Tシャツ一枚のカジュアルな装いからテーラードジャケットまで、幅広く活用出来る万能な時計です。今回、Day Dateを紹介していますが、今後、合わせた服などの記事に登場しますので、Day Dateに興味があり購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
Shop
私のDayDate 1803は、東京吉祥寺にある江口時計店さんにて購入しています。
江口時計店さんはホームページやお店の雰囲気がオシャレで、男性だけでなく、女性も足を運びやすい素敵なお店です。時計に限らずアンティークのお店は、良くも悪くもマニアックで雑多な雰囲気のお店も多いのですが、江口時計店さんはヨーロッパのお店のような店内で、ゆっくり時計を見る事が出来ます。
私のDayDateもですが、江口時計店さんの扱う時計は、念入りに手入れをしてあり、クリーニングもしっかり行っているので、状態も良く、買ったその場から使えます。
余談ですが、私も最後に吉祥寺に行ったのが、10年以上前で、その時足を運んだのが、江口時計店さんの隣のVintage Guitersさんで、ここのオーナーさんもヴィンテージギターの世界では有名な素敵で面白い方です。その時、購入には至らなかったのですが、1954年製のテレキャスターを見せていただき、実際に触らせていただき、いろんなお話をさせていただいてオーナーさんの見識や、目利きに感銘を受けた思い出があります。
アンティークの時計も、ヴィンテージギターとの共通点のようなものがあり、ものの目利きとか、バックボーンにあるストーリーとか、男性が好きな要素が詰まっています。ものを購入する際、このお店から、この人から買いたいと思えるようなお店を見つけられると、さらに楽しめると思います。